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田渕直也著『最強の教養 不確実性超入門』【読書エッセンス】

不確実性の性質や影響を考えれば、短期的な結果に振り回されることなく、長期的な成功の可能性を高めていくことが唯一の解決策となる。

田渕直也著『最強の教養 不確実性超入門』

未来の定義

未来は、(予測可能な未来)と(予測不可能な未来)に因数分解される。
予測可能な未来とは、"すでに起きた未来"、予測不可能な未来とは不確実性のことである。

当然ながら、不確実性にはプラスとマイナスの両面がある以上、「リスクをとらないリスク」が必然的に生まれる。
「何かをしないことによって生じる危険性」は明確に意識することが難しい。

どのようになリスクをどれだけとるべきかを決定することこそが、不確実な世界における意思決定となる。

100%確実なことなどない。将来におけるすべてのことは確率的に捉える必要がある。そして、一回一回の結果ではなく、長い目で見たトータルの結果でその成否が判断されなければならない。

リスク管理の本質=予想がに悪い出来事が起きた時にでも、損失が致命的な物にならないようにコントロールしていくことが決定的に重要。

リスク管理の失敗とは、損失の発生確率を過小に見積もってしまうこと。

人はランダムな出来事に遭遇しても、それをランダムなものとは感じないようにできている。
人の心理には、物事を一瞬のうちにパターン化して認識し、「明確な結果には明確な理由があるはずだ」と考える傾向が強く備わっている。

ファットテール問題

稀にしか起きないと考えられている極端な出来事が、実際には頻繁に起きることを意味している。

「正規分布」と「べき分布」

大きな変動のさなかでは、結果が増幅されて予想を遥かに超える極端な結果に行き着く可能性がある。

バタフライ効果

カオスは極端な出来事を、ランダム性よりも頻繁に引き起こす。
歴史上の大事件の多くは、誰かが計画的に目的を持って行った必然的な出来事などではない。偶然とフィードバックという隠れたメカニズムによって突き動かされ、予想を超える結果を生んだものなのである。


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