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インフレはなぜよいのかを考えたらS&P500に地獄の幻をみた

緩やかなインフレは、消費するモチベーションにもなり、お金が回るので人々がより豊かになる。という流れだという説明をよく聞きます。しかし、古典的な気もします。金本位制を廃止し、通貨発行量を増やしつつけて、株価を上げ続けるという世界において、どういう構造が人を幸せにできるのでしょうか?

インフレが消費の動機になるという論

MONEY TIMESさんの記事ではこうあります。これはその通りでしょう。

インフレは現金価値の逓減を意味するため、貯蓄より消費や投資に回すインセンティブを生むこととなる。このような貯蓄から消費・投資へと向かう資金の流れが、経済成長につながっていくのである。

国内(自分たち)にお金が増えるのかの観点

消費が増えるとして、買うものがアメリカの株だったりすれば、豊かになるのはアメリカです。株価が上がれば持っている人も豊かになるのですが、その強くなったアメリカの企業はアメリカ国内で設備投資をしたり若い人材に投資したりするわけで、お金は日本に戻って来ません。

通貨が増え続ける世界で豊かになるには

例えば、通貨が毎年10%増えるとして、仮にそれを使ってある企業の株を買い続けるとします。毎年前年度比10%で結果として株が毎年10%上昇するとします。株を持っている人は、毎年株が上がるので、その上がったお金を消費に回すことができます。

ポイントは株が上がった企業が、自分たちの国を豊かにするために投資をするかという点です。

アマゾンやアップルの株価が上がっているから、みながその株を買う。もしくはインデックスで、集まったお金を、あるグループにばらまく。例えばS&P500です。

日経平均とは225銘柄の平均で225社を同一株数買うイメージ

日本経済新聞社が東証1部に上場する企業の中から業種等のバランスを考慮して選んだ、日本を代表する225社の平均株価です


S&P500は加重平均で株が高いものを高い比率で買う

インデックス・プロバイダー「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス」さんが決めてます。

S&P500の構成銘柄は、一定の時価総額(2021年11月時点で131億ドル以上)や4期連続黒字、浮動株比率50%以上などの条件を満たすアメリカ国内の優良企業です。構成銘柄は、年4回必要に応じて入れ替えが行われます。構成比率は時価総額が大きいほど高くなり、上位は、GAFAM(Google・Apple・Facebook・Amazon・マイクロソフト)と呼ばれるビッグ・テックやテスラなどが占めています。

株価が高いところにお金が集まる

いままで調べた情報から素直に考えれば、S&P500という枠に入れることで「お金が集まり株価が上がると、ますます集中的にお金が集まる」という仕組みに見えます。一方日本の日経平均は単に平均なので、集中せず全銘柄平均的に買われるという事になります。

米国以外の投資状況(フランス)

S&P500を日本人が買わされているのでは?という疑問もあり、ヨーロッパの投資状況を確認。ドイツはあまり投資しないらしいので、フランスを調べると、できればフランス国内に、EUの縛りで仕方なくEU域内でという方針の模様。

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https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/content/houkoku_fr_pea_2019.pdf

ぼんやりと感じたこと

日本以外の国は毎年前年度比5%で通貨量を増やしています。それを国内の株式などに流入させると、基本的に国民が潤い、国内の企業の設備投資が進み、雇用が生まれます。しかし、日本は通貨量が外国に比べ増えません。まやかしの借金論で通貨を増やさないようにし、デフレを継続し、通貨を増やしても、国内のビジネスではなく、円はインターバンク経由でドルを買いアメリカや中国に流れてアメリカと中国を豊かにします。日本の庶民のお金は年金などの運用や401Kなどは日経平均ではなく、アメリカからS&Pなどがねじ込まれて、印象操作でS&Pを買わされます。結果、日本は豊かになりません。以上。(太字は現時点で完全な妄想です)

という雰囲気を感じたのでした。

上記シナリオは、まったくの仮説なので、信頼度は40点ぐらいとして、今後もデータなどの確認など継続的に考えていきたいです。

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