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この馬鹿舌と言わないで

去年の秋、同僚と3人で馴染みのない駅に降りた。ちょうど昼食時だったので、ふと目に止まったラーメン屋に立ち寄り、横並びで麺を啜った。食後に同僚Aが『ここのラーメンあまり美味しく無かったな』と言い、Bも呼応して『俺も思った。スープがイマイチだった』と答えた。ドルジはとても美味しいと思っていたので疎外感があった。もしかしたらドルジは他の人と少しベクトルがズレてるのかもしれない。でも、もっとよく考えてみた。そもそも、みんなラーメンは好きだろうか?ラーメンは今や国民食で、日本人のほとんどが好きだとドルジは思っている。そして、同僚の2人も、好きだからラーメン屋に入った。つまり、よっぽど変なことをしない限り、ラーメンである時点で、もう美味いことが確定しているのだ。この店も突飛なことはしていない普通のラーメン屋だったし、同僚達もちゃんと完食している。きっと彼らは自分がグルメだとアピールしたくて、玄人発言をし、優越感に浸りたかったのだ。愛くるしいやつらだ。だからこの件は気にしないことにして日々を送っていた。先日、久々に同じ駅へ立ち寄ると、そのラーメン屋は潰れていた。気になってネットで調べると、一様に不味いという評価が並んでおり、人気がなくて潰れたようだ。なんだか応援しているサッカーチームがJ2に降格した気分だ。悔しいので今日は帰ったら大好きなピータン豆腐とホヤで一杯やろうと思うドルジなのでした。

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