見出し画像

コロナ禍の新しい挑戦。リモートシッティングは成り立つのか?

共働きフルタイム夫婦が、コロナでイヤイヤMAX2歳児を自宅保育!

コロナで保育園から登園自粛要請が出てしまった2020年4月。
週3日、一時保育を利用していた我が家は、共働きフルタイム勤務にも関わらず、自宅で保育せざるを得ない状況になってしまいました。

また、週2日シッターさんにみてもらっていたのですが、もちろん来てもらうわけにもいかず…子供と働けるシェアスペース「ドマノマド」も見守りをおやすみするしかありませんでした。

しかも相手はイヤイヤ期ピークの2歳児
基本何をするにもイヤ!

画像1

あれをとって、これができない、お外に行きたい、おやつを食べたい…5分に1回は何かしらの「要望」が飛んできます。もう仕事どころじゃありません!笑

夫と2人で自宅保育するも、数日で限界を感じてしまいました。

そんなある日、夕飯を作っている時に娘が「ばぁばに電話したい」ということで、私が料理をしている間、母とビデオ通話をつなぎ、一緒に遊んでもらいました。何度かやったことはあったのですが、自宅保育で疲弊していた私はそこでピーン!と閃きます。

「リモートでシッティングって、できるんじゃない?!」

そこで早速、普段ドマノマドを支えてくれているシッターさんに提案してみたところ、「面白いですね!やってみたいです!」と言っていただけたので、前代未聞の「リモートシッティング」に挑戦してみることになりました!

さぁ。ここから試行錯誤の日々が始まります。笑
まずはハード面でどういうシステムを使ったか、お話しします。

Ver.1 パソコンでZoomをつないでみる

手始めに、パソコンでZoomをつないでシッティングしてもらいました!シッターさんにもZoomをインストールしてもらい、シッティング開始。

画像2

しかし…ノートパソコンだと子供がキーボードを面白がってカチャカチャしたり…突然パターーーン!と閉じたりとヒヤヒヤ(そんな通話の切り方ある?!)

これは改良が必要だと思いました。

Ver.2 Apple TVでタブレットをテレビに繋いでみる

画像3

Apple TVを持っていたので、ワイヤレスでタブレット画面とテレビ画面をミラーリングすることができました!タブレットは子供の手の届かない安全な場所に隠せるので安心です。

画像4

しかし、子供がすぐにカメラアウトしてしまい、コミュニケーションが取れない時間が多くありました…さらにテレビの電源を押すのが好きなので、自分でテレビを消してしまって会話が中断することも多々あり。

また、テレビの真下で遊ぶことも多く、何をしているのかシッターさんにはわからず、娘もわかってもらえないとイライラしたりしてしまいました。

Ver.3 より臨場感を!プロジェクターとApple TVをつないでみる

画像5

TVの電源OFFに悩まされていたということもあり、ドマノマド の天井についているプロジェクターとApple TVをつなげて、タブレットでつないでみることにしました!これで子供が無闇に触ることもなく、安全!と思ったのですが…

画像6

目線が合わなかったり、音声がプロジェクター(天井)からの出力になり、見えているシッターさんと違うところから声が聞こえてくるので娘が混乱していました。

自然なコミュニケーションとは言えなかったかなぁと思いました。

Ver.4 買っちゃいました、ウェブカメラ!+専用アプリ

ずっと子供がカメラアウトしてしまうのが悩みだったので、ウェブカメラを購入しました。買ったのはこちらのカメラ。

スクリーンショット 2020-12-23 17.37.27

みてるちゃん(5888円税込)

まず、ネーミングに笑います^^

主にペットやねんね期の赤ちゃんの見守り用として売り出している商品のようでした。センサーで自動で人物を追従してくれ、上下左右カメラが動きます。そしてかなり広角!画質もHD対応できれい。音声通話もできると書いてあったので期待して購入しました。

スクリーンショット 2020-12-23 17.40.47

専用のアプリがついており、シッターさんにスマホアプリをダウンロードしていただきました。アプリからカメラのアングルを操作したり、ピンチイン・アウトで拡大・縮小もできます。

がしかし…オート追従機能は娘だけでなく、私や夫にも反応してしまうので少しトイレに立ったり、動いたりするとカメラがぐいんっ!と動いたり、娘の動きに合わせてすごい勢いでカメラが動くので、みている方は酔ってしまいそうになりました…笑

期待していた音声通話ですが、2〜3秒のタイムラグがあり、スムーズな会話をすることは難しかったです。

最終形態! ウェブカメラ+専用アプリ+タブレットLINE通話

最終的にいきついたリモートシッティングシステムがこちらです!

画像7

・ウェブカメラで部屋全体を写し、シッターさんにはスマホの専用アプリを使用してもらう
・通話はタブレットのLINE通話で。おままごとスペースなどに置き、サブカメラとしても使用

画像8

シッターさんにはスマホとパソコン2台体制でシッティングしてもらいました。つなぐのは大変ですが、カメラが2台あることにより、子供がカメラアウトしても何をしているのかわかるのでコミュニケーションしやすかったです。

さらに、会話する上で音声の質は大事だと思い、Bluetoothスピーカーとタブレットを繋ぎ、本当にそこにいるかのような音質で会話することにしました!

シッティング内容についても試行錯誤

リモートでシッティングするには、どんなテンションで、どんな遊びを持ちかけたら良いか?いろいろとシッターさんに試してもらいました。

youtuber風におもちゃ紹介
シッターさんのご自宅にあるおもちゃを、人気Youtuberのように紹介しながら遊んでもらいました。最初は興味を持つも、すぐ飽きて違う遊びを始めてしまうこともありました。

とにかく相槌マン
娘がするおままごとをとにかく見守ってもらいました。「美味しそう〜」「上手〜!」など、声かけをしてもらいました。この相槌がないと、娘もすぐ私に「みてみて〜」と言ってくるので、声をかけてくれるだけでもとてもありがたかったです。日によっては時間を稼ぐことができました。

手作りおもちゃで遊ぶ&絵本を読んでもらう
画用紙に絵を描いてもらい、かくれんぼごっこをしたり、絵本をリモートで読んでもらったりしました。せっかく用意してもらったのに、飽きてどこかに消えてしまうこともしばしば…

共通のおもちゃなどで一緒に遊ぶ
これが一番良かったかもしれないです!画面越しに同じようなお人形を持って会話をしたり、ねんどで一緒に遊んだりしてもらいました。ちゃんと双方向でコミュニケーションが取れていて、娘も楽しそうでした!どちらか一方ではなく、共有・共感できることが大事だったのかも?

複数名でのリモートシッティングにも挑戦

自粛で保育園に預けられなくなったお友達にも声をかけ、複数人でシッティングしてもらったこともありました。

が、これはなかなかカオスでした…笑
みんなが同時に同じ遊びをするとも限らないし、すぐに誰かがカメラアウトしてしまいます。

やはりリモートシッティングはマンツーマンが良さそうだと思いました。

リモートシッティングの課題

セットアップが大変
とにかく最初はセットアップに毎回15-20分くらいかかり、それだけで午前中の体力を使い切ってしまう勢いでした(いろいろ盛り込みすぎだからだとは思いますが笑)

月齢が低いと難しい
リモートシッティングは月齢を選びます。うちの子は元々シッターさんとの信頼関係があったのと、ある程度会話ができるからこそ成り立ちました。
人見知りの激しいお子さんや、まだ会話するのが難しい1歳さんですと、お母さんがそばにいないとダメ!という感じでした。

でも、それくらいの子でも、シッターさんが持ちかける遊びに少なからず反応はしてくれるので、お母さんの膝の上に座りながら、少しだけ静かにすることくらいだったら、できるかもしれません。

最長でも2時間が限界
うちの子の場合は最長でも2時間くらいで「もうバイバイしたい〜」と言い始めました。それでも、午前中の2時間をリモートシッティングで乗り越え、午後は怒涛の寝かしつけに入り、昼寝の間2時間前後お仕事に集中し、起きたらおやつをあげてYoutubeを1時間くらい見せておけば、なんとか時短勤務の5時間くらいは働くことができました(よくやってたなぁと思います笑)

リモートシッティング。なぜそこまでするのか?

実は、うちの子はYoutubeさえ見せておけばいくらでも静かにしていられます。そして、勝手に寝落ちしてしまいます。すごく静かに、平和的に仕事をすることができます。

しかし、それをやると私のメンタルがもちません

こんな小さい子供に、1日中何時間もスマホの動画ばかりを見せることに対する罪悪感。はかりしれません。

なぜ、罪悪感を感じるんでしょうか?

それはきっと、動画を見ている姿が、ずっと受け身に見えてしまうから。双方向のコミュニケーションがないと、子供の成長につながる遊びにならないのではないか?と心配になります。単純に、目も悪くなりそうだし…

スクリーンショット 2020-12-23 17.57.30

きっと現代のママさんが、ほぼ全員が感じるであろう、スマホを子供に見せ続けることに対する世の中からのプレッシャーもあります。今はスマホですが、昔はテレビだったりと、媒体は違えど、長年ママさんたちの心を悩ませることなのではないでしょうか?

「関係ないわ!だってこうでもしないと生活が成り立たないんだから!」と心のどこかで思ってはいても、割り切ることもできず、モヤモヤとしてしまうのです…

その点、リモートシッティングはスマホやタブレットという同じ媒体をつかってはいるものの、シッターさんとのコミュニケーションがあります。親はそこに安心して、罪悪感から開放されるのです。

だから私は、大変でもやりたい!と思えました。

私が考える理想のリモートシッティング

とはいえ課題も多いリモートシッティング。数ヶ月間、リモートシッティングをしてみて、私の理想系をここに描いておきます!

(どこかの会社にぜひ形にして欲しい!笑)

画像9

●テレビにウェブカメラをとりつけ、大画面でシッターさんと遊べる!それ1台でスムーズに音声通話もできる。

●スマホもパソコンも必要なし!テレビリモコンで簡単接続♪

画像10

●全国のリモートシッターさんが登録していて、オンライン状態のシッターさんに即繋げていつでも子供を見てもらえる。

画像11

●いろんなコンテンツがあって、一緒に絵本を読んだり、お絵かきできたり、英語などの勉強も教えてくれる

画像12

●背景は合成できて、部屋が汚くても子供だけしか映らないようにできてプライバシーも確保

こんなサービスがあったら、娘が0-2歳だった当時は月1万円以上払ってでもやりたいです。保育園に比べたら安いもんです。

やはり、今の日本はなんだかんだ、ベビーシッター文化が浸透していません。小さいお子さんがいる専業主婦の方や保育園に預けられない自営業のママさんは、金銭的にも、なかなか気軽にそういうサービスに頼ることができません。

リモートでもいいからつながることができるシッターさんがいれば、もっと気軽に「誰かを頼りながら育児する」ことができるようになるのではないかと思っています。

これからの働き方に、リモートシッティングありなのでは?!

私は今、「ドマノマドデザインファーム 」というサークルで、ママ向けのスキルアップ支援でデザインコーチングをしております(現在お問い合わせ多数のため、新規受付を休止しています)駆け出しの新人ママデザイナーさんのお子さんを、リモートシッティングするというサービスもはじめております。

スクリーンショット 2020-12-23 18.00.08

お子さんの急な体調不良で保育園・幼稚園に行けなくなってしまった方で、どうしてもお仕事をしたいタイミングでご利用いただいたりしています。

もしご興味のある方がいましたら、TwitterなどでDMいただければ全国どこでもリモートシッティングできますのでお気軽にメッセージいただければと思います。

再びコロナウイルス感染者が増え、保育園や幼稚園はいつまた休園になるかわからない、不安な状況が続いています。

そんな先行き見えない不安の中でも、少しでも、新しい選択肢を作っていけるようなマインドを持ち続けたい…と思っている今日この頃です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?