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保活に敗れたので、自宅を「親子で働けるシェアスペース」にしちゃった主婦デザイナーの話

神奈川県川崎市でフリーランスデザイナーをしております、よしだ たかみと申します。「ドマノマド」という親子で働けるシェアスペースを運営しています。

2012年に富士通のデザイナーとして新卒で入社し、スマホのハードデザインなどを手掛けるプロダクトデザイナーとして、フルタイムで働いていました。2020年7月から、フリーランス に転身しました。

今回はそのきっかけとなった「ドマノマド」を開業することになった経緯について、お話させて頂こうと思います。

こんな人に読んで欲しい!

・育休中で、今まさに保活(保育園探し)で苦戦している方
・新しい働き方を模索中の方
・子供と離れたくないけど、働きたいママさん
・子供と仕事の両立を悩んでいる方

こんな選択肢もあるんだなぁと、何かの参考になれば幸いです。

さて、現在10月も終わりに差し掛かり、保活シーズン真っ只中だと思います(もう申込み済んだ方も多いかな?)
ドマノマド をやっていると、保活を頑張っているママさんたちと会うことがよくあり、「あぁもうそんな季節かぁ」と変なところで季節を感じてしまいます。(なんて風情のない季節の感じかた…)

我が家の保活事情は2017年の夏に遡ります。
記録的な猛暑で外に出るのも命の危険を感じるなか、始まりました。

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とりあえず保活知識ゼロのまま、区役所に行ってみました。
そしてそこで様々なカルチャーショックを受けるのです…!

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「この腹で最低8箇所も見学に行くのか…?!」

私が住んでいる川崎市は保活激戦区で、共働きといえど、保育園にはいるのは「絶望的」と言われてしまいました。
(しかも11月生まれは、入園予定の4月の時点でまだ生後4ヶ月。生後4ヶ月で受け入れてくれる園が極端に少なかったのです)

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案の定、届いたのは「保留」通知。
実質「待機」することになった娘。

そして私は育休を延長することになり、保活は2年目に突入。娘も無事生まれ、2年目は子連れでの保活となりましたがこれがまた大変。

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(下の2つは私がポンコツだっただけですが…笑)

小さな子供を連れて、猛暑の中保育園を10箇所まわり、やっとの思いで申請書を書きました。

ここで声を大にして言いたいのが、この努力が、

ムダ

になる可能性が高いということです。
どんなに大変でも、見学すればどこかの保育園に入れるなら頑張れます。
でも、「どうせ入れないんだろうなぁ」「時間と労力のムダなんだろうなぁ」と思いながら保活するのが何より辛く、死んだ魚のような目で見学しておりました。(保活は、もう一生やりたくないことNo. 1です)

そして2年目の結果…

保留!!!!(2回目)

そして私は思うのです。
世の中に「働くな」って言われてるみたい。
こんなのっておかしい。もっと他の選択肢はないの?

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「ないものは、作る」

がモットーの私。

保活と同時進行で進めていた「家探し」をしているとき、運命の物件と出会いました。
3階建ての戸建てで、1階がだだっ広い1R。
駅からの道もわかりやすく、バス通りのため人通りもそれなりにあるし、何より目の前が公園でとても環境がよかったのです。

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↑ドマノマドの元々の姿。手すりがあって1面鏡貼り。ダンススタジオとして使われていたそうです。

ここなら、子供と一緒に働きながら、自分のやりたいこともできる。と直感で感じました。
保育園は10箇所も回ったのに、自分が一生住む家は1軒目で即決でした(笑)

この自宅の1階スペースをリノベーションして「シェアスペース」としてご近所に開放して、シッターさんに来てもらい、「子育てと仕事場をシェアする」のはどうかと思いつきました。子供たちは同じ空間のキッズスペースで遊びながら、親は子供と心地よい距離感で、仕事をしたり、趣味や勉強に没頭する時間を過ごせる…

そんなビジョンが浮かんできました。

そして2019年3月に新川崎の新居に移住。5月から復職の予定だったのでバタバタでしたが、新しい生活が始まりました。

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運よく、保活で見学しているときに「ここなら娘を預けたい!」と思えた園が「一時保育※」を受け入れており、週3日、受け入れてもらえることになりました。

※一時保育について
就労や、リフレッシュ目的の専業主婦の方が、最大週3日まで、子供を預かってもらえるサービスです。1日3000円ちょいです。毎月申込をしないと予約が取れないのですが、就労目的ということで優先的に受け入れていただけました。

この生活をした時の保育料は以下のような感じでした。

【支出】
・保育園の一時保育:35,000〜45,000円/月くらい
・ベビーシッター料:45,000円/月くらい
【収入】
・ベビーシッター補助:10,000円/月(会社の福利厚生)
・シェアスペースの売上:ピンキリで5000円の月もあれば40,000円くらいいった月もあった

※保育園に入れていた場合の我が家の保育料:80,000円/月くらい

なので、保育園にフルで入れた場合とドマノマド をやった場合を比べても、保育料はトントンだったので、「やってみる価値はある」と感じました。

スペースの売上はそんなに期待はせず、利用者さんがくれば、我が家の保育料がすこし割引になった〜ラッキー♪くらいのノリでした。
自宅ということもあり、リスクのない状態で始めたのも大きいですね。

ちなみに、シッターさんは知り合いのつてで紹介していただいた、近所のママさん。10年間保育士さんとして活躍されて、現在は3児のママさんでもある、とても信頼できる方です。

復職した会社の理解もあり、週2日は完全リモートで働くことができました。(コロナ前だったにも関わらず、本当に懐の深い会社でした)

このシッターさんに見てもらう週2日間を開放し、ご近所で小さなお子さんがいる自営業やフリーランスで働いているママさんたちとシェアし始めた、というのが「ドマノマド 」の始まりだったのです。

最初はとにかく、「私と娘が幸せに過ごせる場所を作りたい」という思いで始めたドマノマドですが、この場を通して出会った方々との交流は、私にとっても、娘にとっても、大切な財産です。

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保活きっかけでこれからの働き方や暮らし方を改めて考えることができて、新しいことに挑戦できたので、振り返ればよかったなと思っています。

これからもドマノマド での人との出会いを噛み締めながら、今後もどんどん新しいことに挑戦して行けたらと思っています。

現在挑戦していること

現在は、Webデザイナーとして新しい働き方に挑戦する女性を応援するため、「ドマノマド デザインファーム 」というコーチングコミュニティを立ち上げて活動しております。

コミュニティ設立に至るまでのお話は、こちら▼の記事で語っております!
(現在お問い合わせを多数いただいており、新規メンバー受け入れを休止しております)


また、もう一つのドマノマドの事業として、「子ども向けのデザイン教室」を開講するため、体験教室などをやったりしています。
3Dプリンターでオリジナルのクッキー型を作ったり、陶芸をやってみたりと、私自身もワクワクしながらやっております。
教室の様子や生徒さんの作品など、instagramなどで情報発信していますのでチェックしていただけたら幸いです。

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instagram:@domanomado_design

すこしでも共感してくださった方はぜひコメントやフォローなど、これからも応援していただければ幸いです。

ここまで読んでくださってありがとうございました!
今後ともよろしくお願いします。


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