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JTU公認審判員3種新規受講

先日の経緯で競技引退を決意してからまだ二週間しか経ってないのだが、自分でも驚くほどの早さで気持ちを切り替え、新たな道を模索することにした。

善は急げ

「急いては事を仕損じる」とも言うけど、物事には「タイミング」というものもある。

ぼんやりと「そういえば8木さんとか、O田さんとか、公認審判やってたよなぁ」「それも良いかもな」と思った私は、さっそくJTUのホームページを探索してみる。

ど・・・どこ?!

審判員に関する情報がサッパリ見つからず悶絶してしまった。組織側の人員だから「JTU」のメニューにあるのかな、と思って探したが、無い。

審判員の講習「会」だから「Events」?・・・無い。「Membership」?・・・無い。

まさか「Athletes」じゃないし「Media」でもないし「Entry」でもない・・・えー見つからない!!

おっ「Competition」の中に「指導者講習会」ってのがあるぞ!これかな?・・・なんか違う。これは「コーチ」の方だ。

あっ・・・もしかして「競技規則・大会運営・審判」ここ?・・・見に行くと、ページの一番下にさらにリンクがあって、ようやく「イベント情報」にぶら下がったページにたどり着いた(なぜかトップの「Events」からは辿れない。私が何か見逃している?)。

しかしそこでも他の(終了したものも含む)様々なイベントに交じり、最寄りの講習会の情報を見つけるのにだいぶ苦労した(今更だが、検索で「審判」と入れれば一発だったことに気づいた)。

これ、自分みたいに「このチャンスに、是非!」と思ってる人じゃなくて「なんとなく受けてみようかなぁ」ぐらいの人だったら途中で心折れちゃうんじゃないかと心配になった(私がどんくさいだけかも知れん)。

受講日程

さて、実際のJTU公認審判員になるには、毎年実施されている「審判講習会」を受講すれば良いようだ。場所はどの県でも構わないようだが、ちょうど自分の所属するKnTU(神奈川県)では(3種に限り)Zoomでの受講も可とのこと。これは助かる。

ところがそれがいきなりの3月16日だった。その週末は次女が帰省してきて家族で食事会の予定が入る可能性があったりして躊躇していたのだが、申込期限が迫っていた。

うーん・・・また別の機会でもいいかな、焦ってもしょうがないし・・・と思ったのだが、よく調べると審判講習会は毎年3月~4月に掛けてしか実施しておらず、今年を逃すとまた来年になってしまうらしい。

神奈川以外の県連でも良いとは言え、それ以降の日程の他県連ではZoomの設定が無いからあまり現実的ではない。困ったな、と思って相談したら「そう言う事なら審判を優先せよ」とのことで「Go!」になった。

ということでいろいろなめぐり合わせが偶然パチンとハマり、急遽16日(土)のZoom講習会に参加することになった。これは一種、天の配剤のようなものかと思った。

講習会(Zoom)

受講時の細かい話は割愛するが、確認テストを経て無事(あっさりと?)JTU公認審判員三種(一番下っ端)になることができたようだ。まだ、パンダ服も買ってないし、何もしてないので実感は皆無である。

これが「パンダ服」某オカンのブログより借用🙇そのうちに買います

受講内容は主にトライアスロンを含むマルチスポーツの種類やトライアスロンの主要なルールや規定についての解説だった。もう長いこと試合をやってきたので概ね知っていることが多かったが、中には「えっそうだったの?」という事もいくつかあった。

知らなかったルール

一つはランパートにおいて「這って進んでも良いか否か」・・・という設問。これは長くトライアスロンをやっている人なら、当然「可」と答えると思う。実際当日の講義で当てられた人もそう答えた。なぜなら

余りにも有名な、1982年ジュリー・モスの衝撃的なゴールシーンがあったからだ。彼女はゴール前に力尽きてヨレヨレになり、倒れては立ち上がり、また倒れては周囲の人に抱き起されたりしつつ、最後はついに這ってゴールしている。

また、陸上競技の駅伝などで故障してしまった選手がなんとしてもタスキを繋げたいとの思いから這って進む、と言うシーンも見られるが、その際にマーシャルから「這うのは違反」と告げられることもない。※その行為自体が適切か否かは別問題なので触れない。

ところがどっこい、現在のトライアスロン(少なくともWT管轄)では健常者のランパートは「二本の脚で進むこと」と規定されており、すなわち「手を使ってはならない」ということなのだ。【追記】上記のとおり、WT管轄以外、つまりアイアンマンでは「這っても良い」ということが確認できた。

細かいところでは、例えば「折り返し点」にコーンが立っているが、あれを手で掴むのも止めた方がいい。「何かを手でつかんで推進してはならない」という所に抵触する恐れがあるからだ。

もう一つが「競技中に気分が悪くなるなどして一旦横になった選手が、回復したとして競技を継続しても良いか」と言う設問。

これまた、友人知人の話は元より、レース中にそれに類した光景は何度も見て来たから、当然「可」と思った。

ところがこれまた、正解は「否」であった。えっウソ・・・!!私、そうなったことあるけど・・・と思った方もいらっしゃるのではないだろうか。

当日の会場でも私も含め「えっ」と思った人が居たようで「なぜですか」との質問があった。

その答えは「厳密にはルール上NGと言う訳ではない」ただし、競技中に「横になってしまうほど消耗した状態」というのは運営上看過できないほど危険な状態と認定される、ということであり、それを見た審判員は選手に対し「あなたはもう競技を継続すべきではない」と宣告できる、ということだった。

考えてみれば確かにそうだ。「なぜそのとき、止めてくれてくれなかったんですか!!」などと選手の親族から詰められるような事態だけは避けなければならない。厳しいレースは美談だけで済むとは限らないのだ。

ただ、実際自分がそのような状況に立ち会った時に正しい判断を下せるのかどうかはまだ自信がない。その状況における選手の心情など察するに余りあるからだ。もちろんそういった場合には必ず「チーフリーダーに相談する」ということになっている。

審判の役割

これまでも、8木さんのSNS書き込みなどを見て「審判といってもずいぶん多様な役割があるのだなぁ」ということはうすうす感じていたが、講習会でもやはりそのあたり「審判というより、大会運営のさまざまな雑用係です」という話があった。

それは「選手がルールを破らないか目を光らせる人たち」という字面の印象とは真逆で「選手が気持ちよく安全に走れるように、レース作りをする人たち」というのが正しいということだ。なるほどと思わされた。

今後

このままいきなり実際の試合で審判員デビューなどしても「あ、あのう、私何をすれば・・・?」となってオロオロするだけなのは自明だ。でも心配ご無用、ちゃんと「実地体験会(模擬レース?)」が来月催されるので参加することにした。

ま、一回や二回やったところでそのプロセスが理解できるものでは到底ないだろうけど。

その後は(やってみないと分からないが)できればロング、最終的にはアイアンマンに再び関わることができればなぁ、と思っている。

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