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人間椅子のライブが最高すぎた

4年目

突然、バンド「人間椅子」にハマって4年目になる。その時の経緯は先日こちらにて書き殴った。

次第に私のiPhoneのミュージックライブラリは人間椅子の楽曲で埋め尽くされ、他のアーティストの曲を再生する機会が激減し、Zwiftをやっている間中ずーっと人間椅子をヘビロテし続けるようになるまでそう長くはかからなかった。今やすっかり重症の檀家さんである。

なもんだから、その年の年末に配信ライブがあると聞いたらもちろんいそいそと課金して、当日はZwift小屋の50インチテレビの前に正座だ(嘘です)。そう、当時はコロナ真っ盛りで配信ライブにせざるを得なかったのだ。せっかく無情のスキャットが大当たりして海外で人気爆発しかけていたのに・・・

メンバーたちは務めて明るく振る舞っていたが、客席の反応が全くない配信ライブの有り様がちょっと哀しかった(そりゃそうだ)と見えて、その後コロナが明けるまで同様の配信ライブはなかった(と思う)。

新青年から過去の有名曲を中心にある程度「予習」はしていたものの、やはり配信ライブでは「知らない曲」がいくつか演奏され、ああやっぱりちゃんと聴き込まないと、と思ったものだ。

そのライブで特に印象に残ったのが、3人の演奏が「地獄のように重いリフ」「スリーピースとは思えない強烈な音圧」「恐ろしくおどろおどろしい歌詞」なのに「MCがほっこり」という強烈な落差だった。なんやねんこの人らは、、、ぜったい良い人に決まってるやんけ・・・もう、ついて行くしかない!

CD

その後、とりあえずスポティファイやYouTubeを漁って過去曲を聴きまくる日々が始まった。そうしてるうちに次第にスポティファイ(無料)の広告にイライラし始め「待てよこんなに良い気分にさせてくれるバンドのCDくらいちゃんと買えばいいではないか?」となった。とはいえ大人買いするほどの度胸はなく、毎月1枚ずつ買い足す感じで買い揃えていった。ベスト盤とかを除いてもざっと23枚あるわけだから、まぁだいぶ時間は掛かったけどコロナ期間にほぼコンプリート。

そしてようやく2021年9月、アルバム「苦楽」発売記念ワンマンツアー開催が発表された。チケット発売に際してはファンクラブ先行があることを知り、これまたいそいそと入会する。

2021年9月27日 「苦楽」レコ発ツアー Zepp Divercity
2022年4月18日「 踊る一寸法師」再発記念ワンマンツアー Zepp Divercity
2022年9月19日 秋のワンマンツアー「闇に蠢く」六本木 EX Theater

しかしそれからの3回のライブは、まだコロナ禍渦中ということで慎重に慎重を期して実施され、当然マスク必着で声出し禁止。コロナ前の中野サンプラザのライブの模様を収録した映画を見てその喧騒ぶりを知っていただけに「アニキー!」コールがないノブのコーナーは(拍手で大盛り上がりではあったが)ちょっと寂しいものがあった。

そしてついに!満を辞してコロナ明けの初ライブ。

2023年11月6日「色即是空」ツアーファイナル@Zepp Haneda

今回ももちろん、ファンクラブ先行販売がはじまるやいなや速攻でポチ!今までもそうだが、東京公演は全席指定だ。チケットが発券されるまでどの席かはわからない。10月下旬の発券開始を今や遅しと待ち構えた。

10月23日。家の近くにないローソンへわざわざ出かけてロッピで発券。どれどれ席番はと・・・えっ

A列・・・だと・・・!!

最前列

えっウソ!私のチケット、前すぎ・・・?!いや、確かに「A列 XX番」だ。

うおおおお

こんなことは人生始まって以来だ。まぁ人間椅子以前は遠い昔、YMOやそのファミリーのライブにちょっと行ったくらいだが、いつも双眼鏡が欲しくなるような遠さだった。あとはサマソニとか富士ロックでもだいぶ遠くからステージ見てた。正直A列がどれほど近いのかすら想像の埒外だった。

「これは、、、絶対に体調を崩すわけにはいかない」そう思った(フラグではないです)。

そしてついにやってきた11月6日。ちなみにこの日は嫁さんとの30年目の結婚記念日だったが、嫁さんは毎年そのことを忘れているので(ていうか覚えていた試しがない)、私は安心して人間椅子のライブに出かけたという始末である(ちゃんと花束は事前に手配してあるのでご心配なきよう)。

International Fan Club

今回はトピックがあと二つあった。一つがfacebookの「International Fan Club」の発起人T氏(東京在住のロシア人女性らしい)がライブ会場にいわゆる「スタンド花」を贈ろうと言い出したこと。

facebookにはもちろん日本の人間椅子ファングループがあるのだが、なぜか(本当になぜか?)全くと言って良いほど発言がなく完全に寂れている。

ところが一方の「International Fan Club」の方はそのT氏の驚異的な積極性もあって割と活発に投稿があり、日本人である自分も(英語に抵抗がないこともあって)そっちに入り浸るようになっていたのだ。

で、スタンド花を送る話をみて最初は「えー、そんなことホンマにできんの?」と半信半疑で、ことの次第を遠巻きで見守る感じだった。当初あまり反響がなかったようで、T氏もしびれを切らして「もうじきタイムリミットだからもう一度募ります。だれか!」という感じの書き込みがあった。これは・・・乗ってあげたほうが良いよな・・・

「OK, I'm in!(乗った!)」・・・すると、それが呼び水になったのか次々と賛同者が現れ、世界各国(アルゼンチン、ハンガリー、メキシコ、アメリカ、そして日本)から無事十分な募金が集まり、本当にZepp羽田の会場にスタンド花が立ったのだった。

人間椅子のファンはモッシュとか(言われなくても)やらないと思うんだ・・・

なんと、三つのスタンド花は左から徳間ジャパン、筋肉少女帯、そして我々International Fan Clubである。これはすごく良かった。もし我々の花がなかったら二つになってたわけで、なんかこうちょっと寂しい感じになってたはずだ。バンドは3人なんだから花も3つあったほうがいいに決まっている。乗って良かった。T氏の行動力に改めて敬服した。

ちなみに彼女は今回のツアー「6ヶ所」に行ったそうである。ガチかよ。行き過ぎやろ。

S下さん

もう一つのトピックは、会社の同僚S下さんの参戦である。実は彼は会社ではラン仲間なのだ。普段は「東京マラソンに落ちた/受かった」だの「練習で脚が〜」だのという話をしている。

しかし私がレースレポートをNoteに書いてるのをお知らせしたところ「この作者の人気記事」だかのリンクに「私的人間椅子傑作選」が表示されたらしい。「えっ末石さん人間椅子聴くんですか?」「はい」「えーっ僕15年まえからファンです!」「えーっ大先輩じゃないディスカーッ!!」

当然彼もZepp羽田にも行くということで、じゃあ当日はどこかで落ち合いましょう、ということになった。15時の先行物販開始を目当てに会場付近へ歩いて行くと完璧なタイミングで「あっ、どうも!」笑。

Tシャツとタオルとお札と、まだ買ってなかったライブ盤「疾風怒濤」も買ってポスター(メンバー直筆サイン入り)も手に入れてホクホクしながら「開場までヒマですね〜」と言いながらダベる。

しかしZepp羽田というだけあって羽田空港がすぐそこ。上空には飛行機がひっきりなしに飛んできてうるさいのなんの。全然落ちつかないのでどこか他の店でも探しますかと。

ウロウロしてると、そこらのオシャレ〜なカフェーの前でBluetoothスピーカーから無情のスキャットが爆音再生されていて謎の異世界感を醸し出している。なかなかイカス心配りじゃねぇか!

二人ともそういうお店には興味がなく、結局コンビニのイートインにしけ込んで夕方までコーヒーとお菓子と弁当で粘りまくった。

「萬燈籠のころは〜」とか「高円寺のスタジオでは〜」とか「虚無の声やってくれないかなぁ」とかいう話をしつつ一方で「アシックスのS4は良さそうですよ」とか「えっカロスですか?これペース2ですよ。えっペース3出たんですか」とか「けん玉ランナー、最高ですよね」などという話を並行でできる人が他にいるだろうか?(いや、いない)

3時間も待つのか、と思いきやまったく退屈せずめちゃくちゃ楽しい時間を過ごした。そして、開場。

指定席なので安心

A列は強烈に「前」だった。本当にすぐそこにモニタースピーカーが置いてある。位置はワジー側だ。S下さんによると、客席向けのPAが両袖にある関係で、ボーカルはそっちから後ろの方に放射されて最前列にはステージ後方のマーシャルからの爆音が轟いて歌はほとんど聴こえませんよ、ということだった。へええ・・・いや、こんな近くで見られるなら歌とかどうでもいいし(失礼な!)。

開演

ちょうど7時に舞台が暗転、いつもの「チリーン」が始まるともう会場は熱狂の渦。自分も直ちにハジケた。後のことはもうよく覚えていないが、とにかく最高だった。強烈な爆音。超絶の重低音リフ。ドロドロの暗い歌詞。スリーピースであることが信じられないものすごい音圧・・・痺れる。痺れまくるぜーっ!!

かと思うと「えー、こないだ叔父さんが亡くなって、百万遍というのをやってきたんですけどね、テツ&トモなんですよこれが」「ワハハハ」「呑龍さんに研ちゃんて呼ばれたんですよ」「ケンチャーン」さらに「お客ちゃーん!!」「アニキー!!」楽しすぎる。めちゃくちゃ楽しい。

何十列も後ろの方で見るのと、まったく違う顧客体験がそこにはあった。もう最高。それ以外にあまり語彙が見当たらない。

セットリスト

もうあちこちで公開されてるからあえて載せなくてもいいと思うけど一応。

S.E. 此岸御詠歌

  1. さらば世界

  2. 悪魔一族

  3. 狂気人間

  4. 地獄大鉄道

  5. 屋根裏のねぷた祭り

  6. 新調きゅらきゅきゅ節

  7. 杜子春

  8. 蛞蝓体操

  9. 死出の旅路の物語

  10. 死神の饗宴

  11. 今昔聖

  12. 未来からの脱出

  13. 宇宙電撃隊

  14. 針の山

アンコール

  1. 星空の導き

  2. 洗礼

  3. 無情のスキャット

うーん素晴らしい・・・まぁ、他の会場でやってたアレとかアレとかアレとか、、、言い出したらキリがないけど、いやーこのセトリは大満足でしょう・・・

2時間半後。放心状態の(メンバーたちと同い年の)オッサンが強烈な耳鳴りと共にそこにいた。

来年はなんとバンド結成35周年である。そりゃもう大騒ぎが保証されたようなものだ。ワジーはピョンピョン跳んでるし、アニキは言うに及ばず、当初心配された研ちゃんの腰もだいぶ良くなったみたいだから多分大丈夫。

来年もゼッタイ行くぜぇぇぇーー!!

そして3年後の赤いちゃんちゃんこの還暦記念ライブを今から心待ちにするのであった・・・

まともなライブレポートを読みに来た方へ」すみませんが、こちらのまるとんさんのブログをご参照ください。各曲ごとに素晴らしい記述です(これ読んで「あ、詳しいこと書くの辞めた」と思った)。

おしまい

追記

なんだこれいろいろ最高すぎる写真だな!

猫ひろしが来てたらしい・・・!!うらやましい・・・どっちも!(笑)
注)猫ひろしはガチランナーなのでリスペクトの対象なのです

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