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2020.09.28 am3:58

人にはこの状況下で生まれた相談にのり、私が持つすべての言葉をもって達観した意見を述べることができたとしても、結局私の方は解決できたと思っていた問題に再度向き合う羽目になっている。
私は他人の悲しみや虚しさを勝手に想像して傷ついて苦しむ人であり、そこには何の意味も理由もなかったとしても、考えることから逃れられず、抗えない人。かつてのように、その渦に抵抗できず飲み込まれてしまうことはなかったとしても、頭の中が考えや感情でいっぱいになることは今もまだある。
でもそうやって少しずつ自分をわかって、自分を愛して、自分を愛するためにまた自分を知ってを何度も繰り返して。今の自分にたどり着くまでに途方もないほどの時間がかかったように思えるけれど、その過程があったからこそ、同じ自分の姿を見たかもしれない人の言葉に共感できるのだと思いたい。
つまるところ、あなたの話を聴きたいのは、あなたの話を聴いて、私を解りたいからだ。あなたの歌や言葉、見てとれる幸福な顔、些細な感情のゆれ、耳が探してしまう声、たくさんのことを想像させる眉、全てを投げ出したくなる瞳のなかに、私を探したいのだ。
考えることをやめられない人、誰かの姿を想いながら悲しみの淵をなぞるかもしれない人、そんな人々に想いを馳せる人たちもまた、どうか眠っている間だけはあらゆる思考から解放できますように。
よい夢を。かしこ。