難しい本を読む "超具体的" テクニック

-- 「難しい本を読むには」というトピックはいくらでもあるし良い本もたくさんある。ただし、そうしたものをめくると、基礎教養をつけろ、とか気構えとかについて語られてる。いや分かってる。それは大事。ただもっと即効性のある具体的なテクニックが欲しいんじゃ! という人のための記事。

- というわけで、徹頭徹尾、具体的なテクニックだけを集めました。以下の目次を見てなんか気になるのがあれば役立てていただければ幸い

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1. 自炊して/Kindleを使ってPCで読め or 書見台を使ってPCと一緒に読め

2. 音声認識でメモを取ってまとめろ

3. 読んでる範囲を物理的に可視化して「目が滑る」のを防げ

4. ムズい箇所は主語と述語だけ抜き出して読め

5. 索引や目次を利用して重要語のリストを作れ

6. 表を作って類似・対立構造を把握せよ

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1. 自炊して/Kindleを使ってPCで読め or 書見台を使ってPCと一緒に読め

- 重要度 ★★
- なぜか? 速攻で検索をするため。特に重要ポイントをメモするため。次の項の音声メモを使うなら不要だけど、例えば重要語のリストとか、範囲の可視化とか、ほかの項目と関わるので常にPCとかタブレットとか、メモれるデバイスを起動しておくのはお勧め。分からなくなったらすぐ検索もできる

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2. 音声認識でメモを取ってまとめろ

- まず、とっても簡単なものでよいのでメモを取ろう。難しい本は一日で読み切れない。忙しくて3日開いたら、それだけ前の部分を忘れてて戻ってくるのに時間がかかる。キーワードの羅列程度でもよいのでメモの時間を取る。

- 重要度 ★★
- 早速アレだが別にテキストメモでもよい。ただしメモを取るとき「目線が本から外れる」のは、難しい本を読んでるとき想像以上に時間のロスをまねく。音声だと目線を外さず、思考を止めないで済む。
- もう一つ良いところは…テキストでメモを逐次取ってくと、メモが膨大になるが、音声で取って→区切りの良いところでまとめようとすると、一度編集しようって意識が入るので、より簡潔に重要点だけをまとめられる。
- 声を出せる環境ならぜひ。
- Google Playの「音声文字変換」というアプリがお勧め。他のアプリだと勝手に止まるが、これだと入力し続けられる。

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3. 読んでる範囲を物理的に可視化して「目が滑る」のを防げ

- 重要度 ★
- よくあるパターン…内容がムチャクチャ難しいとき、①自分がどこを読んでるか見失う ②目線だけがどんどん先に進んでしまう ことはありませんか。これを防ぎ、また読書のペースを一定にするため、パラグラフごととかでも良いんですが「自分がどのセクションを読んでるか」を可視化すると良い。特にでっかい本でページ内に文字が大量に詰まってるとき。
- 自炊本ならPDFファイルをカーソルで区切るとか、本なら栞とかで隠すとかでもよい

キャプチャ

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4. ムズい箇所は主語と述語だけ抜き出して読め

- 重要度 ★★
- 特に翻訳書に効果的。フランス語が特に顕著だけど、接続詞とか関係詞を使って一文が異様に長い文章がそのまま訳されてると本当に意味が分からなくなる。やたら長い一文を読んでいって、最後に 「…とはいえない」と否定になってたときの脱力。こういうときは 「何が」「どうだ」というS+Vの文章だけを拾って読むと大意が取れることが多い。英語の長文読解のイメージで。

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5. 索引や目次を利用して重要語のリストを作れ

- 重要度 ★★★
- いわゆる「述語」、専門語とか、あるいは書名・人名、カギカッコで囲まれた用語はとにかくリストにすること。ちょう面倒。でも大事。ただ何が重要ななの? と迷うときは、索引を見る。索引が存在してたら訳者様に感謝の祈りを捧げつつ、「むっちゃ沢山参照先ページがあるもの」で「自分がよく知らない用語」を先にリスト化し、ググるなりwiki見るなりしてざっくりと定義をメモしておく。索引がなければ目次を眺めて、分からん用語が使われてたらこれを出しておk

キャプチャ

- 断言するが、「本が難しくて読めない」の半分くらいは「単語力」というか、用語の定義をつかみ損ねてることだと感じる。単語だ。単語をやれ。

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6. 表を作って類似・対立構造を把握せよ

- 重要度★
- 内容にもよるが、「作者が何言ってるのか分からねぇ」となったら、まずはノートに線を一本引っ張り、左に作者が「良い」と言ってるもの、右に「悪い」と言ってるものをメモする。単純化しすぎてることは念頭に起きつつ。横にも線を引いて、2×2のマトリクスにして、上下とか時間とかでさらに分類するのも良い。面倒なのはわかる。ただし場合によっては超絶分かりやすくなる。

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