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2023年統一地方選挙(東京都)レポート〈区長選挙・区議会議員選挙〉

 投票日からだいぶ経ってしまったが、4月23日に行なわれた統一地方選の東京都内の選挙ごとのまとめをあげたいと思う。今回は候補者に会うことよりも、出来るだけ多くの選挙区のポスター掲示板を見るように心がけた。そのため、ウォッチとしては不十分になってしまっている。まとめというよりは感想になってしまっているのだが、備忘のためにも書き残しておこうと思う。
 なお統一地方選挙(後半戦)は4月16日告示、23日投票。都内では12の区長選、4の市長選、2の町村長選、21の区議選、20の市議選、6の町村議選が行なわれた。今回はそのうちの都区部の選挙について紹介したい。


◆千代田区議会議員選挙

 新宿区(前回総選挙までは港区も)と共に東京1区を構成する千代田区。「1区現象」という言葉が象徴するように、全国的な風を受けやすい。従って、千代田区を分析すれば今後の政局を占う上でも重要なデータが得られるのではないだろうか。

当選1,316林  則行 49 自民党・現
当選1,128秋谷 好基 43 無所属・現
当選1,078春山明日香 48 維新の会・新
当選    965小野寺 亮 42 都民ファーストの会・新
当選 932小野名利子 50 都民ファーストの会・現
当選 903西岡めぐみ 44 自民党・現
当選 878小林 孝也 68 自民党・現
当選 837早尾 恭一 62 無所属・元
当選 793入山 毅彦 49 無所属・新
当選 793浜森 香織 44 無所属・新
当選 772永田 壮一 52 自民党・現
当選 754米田 和也 52 公明党・現
当選 742富山 葵弓 28 無所属・新
当選 713桜井  正 69 自民党・現
当選 713池田 友規 53 自民党・現
当選 699嶋崎 秀彦 63 自民党・現
当選 697野沢 哲夫 56 維新の会・新
当選 695岩佐 綾子 52 立憲民主党・現
当選 678田中エリカ 56 国民民主党・新
当選 643小枝寿美子 59 無所属・現
当選 636大坂 隆洋 47 自民党・現
当選 630白川  司 57 自民党・新
当選 621岩田 一仁 56 立憲民主党・現
当選 598牛尾耕二郎 51 共産党・現
当選 584江越 雄一 41 公明党・新
   509河合 良郎 71 自民党・現
   506木村 正明 68 共産党・現
   484角谷 幹夫 64 自民党・新
   470清川まな実 59 共産党・新
   431鈴木 美香 58 参政党・新
   427市川 宗徳 55 自民党・新 
   416長谷川三恵子 59 無所属・現
   413山崎 聡弘 53 自民党・新
   291佐藤沙織里 33 NHK党・新
   281梅田 夏希 36 無所属・新
   205べーやん     33 こども未来党・新
   196松川 京子 53 無所属・新
   188後藤 洋伸 47 無所属・新
   161松井 正寛 40 無所属・新
   152小川  良 64 無所属・新
     46佐藤 幸治 42 新党やまと・新

 定数25に41人が立候補。投票率は48.59%で、前回の42.25%を上回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党  9(-5)
立憲民主党  2(±0)
公明党    2(±1)
日本維新の会 2(+2)
都民ファーストの会 2(+1)
日本共産党  1(-3)
国民民主党  1(+1)
無所属    6(+3)

トップ当選の林則行・自民党区議

 自民党と共産党の大敗、維新の会と都民ファーストの会の躍進という結果は、今回の都全体の傾向とほぼ一致している。ただ、都全体では微減傾向にあった公明党が、千代田区では逆に議席を増やしている。

鈴木美香・参政党候補

 参政党は勝負にならず惨敗。NHK党や他の諸派もまったく当選圏に届かなかった。千代田区は少数政党というか、新規参入に厳しいようで、いわゆる諸派が議席を取ることは少ない。4年前大躍進し、特別区20区中17区で議席を獲得したNHKから国民を守る党も、千代田区では惨敗している。

べーやん(濱辺紘一郎)こども未来党党首

 今回もこども未来党のべーやん(濱辺紘一郎)党首、新党やまとの佐藤幸治候補が共に惨敗だった。

佐藤幸治・新党やまと候補

 無所属の梅田夏希候補は、2021年の補欠選挙以来の立候補。女性ぽい容姿だがれっきとした男性で、女性と結婚していて4児の父。LGBTというよりは女装趣味といった感じ。

梅田夏希候補

 補選の際は音喜多駿・参院議員率いる「あたらしい党」の公認を得ていたが、Twitter上の過去の投稿が問題となる。

 しかも、選挙後に批判してきた人に対して脅しともとれる発言をしたことで、当時の音喜多代表が謝罪するという一幕もあった。

 最終的に党は梅田候補に厳重注意処分を下し、党の区政対策委員の職を解任とした。その後梅田候補は、「減税とうきょう」から都議選新宿選挙区で出馬し落選している。今回もまったく勝負にならなかった。

野沢哲夫・日本維新の会候補

 維新の会の野崎哲夫候補はこれまで2009年と12年総選挙に東京1区から出馬し落選している。2012年は日本未来の党の公認を得ていた。2018年には新宿区長選挙に野党統一候補として立候補。野党統一にも関わらず、4年前の共産党単独推薦の候補者を下回る得票しか挙げられず、不人気ぶりを見せつけていた。

 それが今回、維新の会に拾われ初当選を果たす。維新はいったいなぜ野沢候補の擁立ということになったのだろうか。この人選には多くの疑問の声が挙がっていた。

富山葵弓候補

 今回初当選の富山葵弓候補は28歳で、千代田区では最年少での当選となった。昨年の参院選東京選挙区で落選した乙武洋匡氏が支援しているようだ。乙武氏の政界再挑戦への足掛かりとなるだろうか。

 大敗はしたものの、自民党は9議席で最大勢力は維持した。ところが、その後自民党会派が分裂するという事態になった。若手議員を中心に5名(林、西岡、小林、池田、大坂)が会派「千代田区議会 自由民主党」を結成。その後、自民党を離党した早尾恭一区議を加えて6名の会派となった。残った4名(永田、桜井、嶋崎、白川)は「千代田区議会自由民主党議員団」を結成している。
 「千代田区議会自由民主党議員団」には桜井正区議と嶋崎秀彦区議という2人の議長経験者がいる。こうした“長老”の排除が、若手議員たちの目論見であったと見られている。ところが、「千代田区議会自由民主党」の方にも、小林孝也区議という議長経験者がおり、結局のところ単なるポスト争いが原因であったのではないか。また、林則行区議、小林孝也区議は自民党を離党した経験があるため、なかなか主導権を取れない事への焦りがあったのかもしれない。

 そうした自民党内の思惑を他所に、立憲民主党2名、都民ファーストの会2名、国民民主党1名に無所属3名(秋谷、入山、富山)を加えた8名が会派「#次世代・国民民主・都民ファースト・立憲の会」を立ち上げ、最大会派となった。立憲民主党と都民ファーストの会が手を組んだというのにも驚きであるが、今後は是々非々でやっていくのであろう。

 最終的な会派は次の通り。

8 #次世代・国民民主・都民ファースト・立憲の会(立憲、都民、国民、秋谷、入山、富山)
6 千代田区議会 自由民主党(林、西岡、小林、池田、大坂、早早尾)
4 千代田区議会自由民主党議員団(永田、桜井、嶋崎、白川)
2 公明党議員団
2 ちよだの声(小枝、浜森)
2 日本維新の会千代田議員団
1 日本共産党

 議長には「#次世代」の秋谷好基区議、副議長には「千代田区議会自由民主党」の池田友規区議を選出した。千代田区議会が落ち着くまではもう少しかかりそうだ。

◆中央区長選挙

当選 山本 泰人 74 無所属・現②(自民党、公明党推薦)

 立候補者が現職の山本泰人区長しかなく、無投票での再選が決まった。
 区長選が無投票になるのは1994年の中野区長選以来29年ぶり。中央区長選では1979年以来44年ぶり3度目となる。

◆中央区議会議員選挙

当選3,196上田 一輝 33 維新の会・新
当選2,664神谷 俊宏 41 自民党・現
当選2,515山本 理恵 43 無所属・現
当選2,354小坂 和輝 56 無所属・現
当選2,208青木 佳乃 61 無所属・現
当選2,166高橋真規子 45 無所属・現
当選1,757小栗智恵子 67 共産党・現
当選1,708田中耕太郎 45 自民党・現
当選1,699高橋 元気 40 あたらしい党・現
当選1,677太田  太 51 自民党・現
当選1,675奥村 暁子 50 共産党・現
当選1,643穂積 勇起 41 無所属・新
当選1,594礒野  忠 61 自民党・現
当選1,583永井 佳代 39 立憲民主党・新
当選1,552堀田 弥生 56 公明党・現
当選1,551田中 広一 51 公明党・現
当選1,535竹内 幸美 51 自民党・現
当選1,475白須  夏 56 維新の会・現
当選1,434墨谷 浩一 60 公明党・現
当選1,417渡部 恵子 58 国民民主党・現
当選1,352アルール唱子 58 都民ファーストの会・新
当選1,344押田満理子 77 自民党・現
当選1,324木村 克一 65 自民党・現
当選1,298梶谷 優香 31 立憲民主党・現
当選1,220瓜生 正高 45 自民党・現
当選1,169海老原崇智 45 自民党・現
当選1,157塚田 秀伸 57 自民党・現
当選1,150原田 賢一 75 自民党・現
当選1,137黒原 裕司 37 参政党・新
当選1,001川畑 善智 59 れいわ新選組・新
   988富永  一 55 自民党・現
   970牧内 真吾 40 無所属・新
   961渡部 博年 61 無所属・現
   847小島康太朗 27 無所属・新
   802二瓶 文徳 29 都民ファーストの会・現
   553豊田 莉加 26 NHK党・新
   412染谷 真人 62 無所属・元
   377愛 みち子 60 無所属・新
   269山田 祐介 43 無所属・新
   192徳田  剛 65 無所属・新
   111出口紳一郎 50 無所属・新

 定数30に41人が立候補。投票率は44.05%で、前回の45.64%を下回った。区長選挙が立候補者1名のみで実施されなかったことも原因の1つではないだろうか。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自民党   11(-2)
公明党    3(-1)
立憲民主党  2(-1)
共産党    2(±0)
日本維新の会 2(+1)
国民民主党  1(+1)
都民ファーストの会  1(+1)
れいわ新選組 1(+1)
参政党    1(+1)
あたらしい党 1(±0)
無所属    5(±0)

 自民党、立憲民主党、公明党の既成政党が議席を減らす一方で、れいわ新選組や参政党といった新興勢力が議席を伸ばしている。

 維新の会は現有1から2に伸ばしたが、新人の上田一輝候補が圧倒的得票でトップ当選。現職の白須夏区議と併せると計3,671票となり、3議席は取れていた計算になる。

 4年前は候補者を立てていなかった都民ファーストの会は、今回2名を立てたが、当選したのはアルール唱子候補のみ。アルール候補の夫は元駐日本モロッコ大使とのこと。
 もう一人の二瓶文徳区議は、4年前は「NHKから国民を守る党」公認で当選。その後父の二瓶文隆・中央区議と共に離党。その際に立花孝志党首(当時)から脅迫を受けたため裁判となったが勝利。立花党首には懲役2年6ヵ月執行猶予4年の判決が下された。今回は、父の文隆区議が国民民主党に移籍したのに対し、文徳区議は都民ファーストの会に移籍と、政党が別となっている。4年前は1,100票を獲得していたが、今回は大きく得票を減らし、議席を守れなかった。古巣NHK党から豊田莉加候補という“刺客”を立てられたのも痛かった。

 参政党の黒原裕司候補が29番目、れいわ新選組の川畑善智候補が30番目(最下位)と下位でしぶとく当選。共に党の躍進の一翼を担ったといえるが、薄氷の勝利だった。

 会派構成は次の通りとなった。

11 中央区議会自由民主党区議団
 5 かがやき中央(高橋元、高橋真、小坂、穂積、青木)
 3 中央区議会公明党
 2 中央区民クラブ(山本、渡部)
 2 日本共産党中央区議会議員団
 2 中央区議会立憲民主党
 1 日本維新の会(上田)
 1 士魂の会(白須)
 1 中央区議会都民ファーストの会
 1 中央区議会参政党
 1 中央区議会れいわ新選組

 2議席を獲得した維新の会は、白須夏区議と上田一輝区議がそれぞれ別の会派を届け出ている。中央区の維新にいったい何が起きてしまったのだろう?
 5月26日、議長に自民党の瓜生正高区議、副議長に礒野忠区議を選出した。同一会派から正副議長というのは珍しいが、中央区では議長人事は議員間の互選で決まるとのことである。

◆港区議会議院選挙

当選4,697清家  愛 48 無所属・現
当選3,017根本  悠 31 維新の会・新
当選2,902鵜飼 雅彦 64 自民党・現
当選2,250斎木 陽平 31 こどもの党・新
当選2,137榎本  茂 63 維新の会・現
当選2,135二島 豊司 50 自民党・現
当選1,989福島 宏子 56 共産党・現
当選1,938池田 幸司 58 自民党・現
当選1,865山野井 毅 44 立憲民主党・現
当選1,860結城公美子 46 自民党・現
当選1,849榎本あゆみ 39 国民民主党・現
当選1,769三田  旭 42 自民党・新
当選1,693柳沢 亜紀 41 自民党・現
当選1,686新藤 加菜 29 無所属・新
当選1,685兵藤 祐子 56 立憲民主党・現
当選1,659白石さと美 45 維新の会・新
当選1,639豊島 邦博 47 参政党・新
当選1,602土屋  準 60 自民党・現
当選1,583阿部 浩子 55 立憲民主党・現
当選1,576丸山 孝典 48 公明党・現
当選1,527鈴木 孝弥 54 自民党・現
当選1,526七戸  淳 62 国民民主党・現
当選1,515石渡 幸子 53 国民民主党・現
当選1,373森 慶二郎 41 れいわ新選組・新
当選1,368間瀬 法美 54 自民党・新
当選1,316玉木  真 38 無所属・現
当選1,311琴尾みさと 33 都民ファーストの会・現
当選1,299野本 達矢 39 公明党・新
当選1,296風見 利男 78 共産党・現
当選1,249小倉里枝子 47 自民党・現
当選1,216中前 由紀 49 無所属・現
当選1,215清原 和幸 63 自民党・現
当選1,192池田  武 64 公明党・現
当選1,191中根  大 52 公明党・現
  1,157山田いぐみ 50 公明党・新
  1,126坂本  圭 46 自民党・新
  1,068野口 博基 49 共産党・新
   998杉浦 教夫 53 立憲民主党・現
   952井筒 美保 51 自民党・新
   900林  寛人 26 無所属・新
   868安藤 浩之 54 共産党・新
   590大塚 由夏 59 無所属・新
   583秋田 陽子 49 自民党・新
   572飯田 佳宏 50 無所属・新
   512A.I.ジョー 49 無所属・新
   481赤坂 大輔 51 無所属・現
   479別所 宏恭 57 無所属・新
   376田野上勇人 58 NHK党・新
   312DJ ティアラ 33 無所属・新
   254中山 清美 65 無所属・新
   186川西  協 35 無所属・新
   182粟飯原美佳 26 若いチカラ・新
   154上治 義仁 51 無所属・新
   152立原 慎一 57 フロンティア港区・新
   138深瀬 良乃 30 政治家女子48党・新
   114森  秀彦 58 無所属・新
    70吉川 太郎 30 無所属・新

 定数34に57人が立候補。投票率は33.37%で、前回の35.37%を下回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党 11(±0)
公明党    4(-1)
立憲民主党  3(±0)
日本維新の会 3(+2)
国民民主党  3(+1)
日本共産党  2(-1)
都民ファーストの会 1(-1)
れいわ新選組 1(+1)
参政党    1(+1)
こどもの党  1(+1)
無所属    4(-2)

トップ当選の清家愛候補

 自民党は新人3人が落選したものの、現有議席を守った。また、公明党が1人落選している。
 維新の会が1議席から3議席に躍進した。
 前回は社民党で当選した阿部浩子区議は、今回立憲民主党から立候補して当選。社民党は港区での議席を失った。

社民党から移籍した阿部浩子・立憲民主党区議

 4年前、スマイル党のマック赤坂総裁が当選したように、港区は諸派に対しても寛容な選挙区だと思われている。そんなこともあって、多くの小政党の候補者が顔を揃えた。
 そんな中では、初挑戦のれいわ新選組、参政党が共に議席を獲得。

斎木陽平・こどもの党党首

 また、こどもの党の斎木陽平党首も初めての議席を獲得している。斎木候補は、ゲイを公言しているLGBT候補で、昨年の参院東京選挙区からの出馬経験もある。

深瀬良乃・政治家女子48党候補

 NHKから国民を守る党は4年前は大須賀優候補を立てていたが、全国的なブームの中にも関わらず議席を獲得出来なかった。今回は政治家女子48党が深瀬良乃候補、NHK党が田野上勇人を立てた。深瀬候補はエステサロン店長。田野上候補は1男3女のシングルファーザーで、「趣味結婚、特技離婚」なのだとか(笑)

田野上勇人・NHK党候補

 また、NHK党で都議選や印西市長選に出馬した経験のある29歳の新藤加菜候補も無所属で立った。

新藤加菜候補

 さらに、「未来のチカラ」公認の26歳の粟飯原美佳候補も、NHK党のスタッフ。ほとんど選挙戦を行なっていなかったとの話もあり、新藤候補への刺客だったのではないかとも囁かれている。

粟飯原美佳候補

 このようにNHK党関係者が乱立していたが、結果的に当選したのは新藤候補だけだった。

 深瀬候補、新藤候補、粟飯原候補など、今回の港区議選は、若くて綺麗な女性候補が多く立候補しており、一部では「キャバクラ状態」と揶揄されていた。そんな美人候補の元祖というのは、自民党の柳沢亜紀区議ではないか。

柳沢亜紀・自民党区議

 41歳だが、すでに3期港区議を務めている。偶然街宣を見かけたが、確かに華やかな雰囲気で、襷をつけていなければとても候補者には見えなかった。

柳沢亜紀・自民党区議

 4年前初当選して話題になったスマイル党のマック赤坂総裁は、今回は不出馬となった。4年前、「これが最後の選挙」と言っていたが、図らずも約束を守る形になった。港区議会にはもう1人赤坂大輔議員がいるのだが、共に“お騒がせ者”として様々に物議を醸している。

赤坂大輔区議

 赤坂区議は昨年7月、女子中学生に公園内で卑猥な言葉をかけたとして千葉県迷惑防止条例違反で逮捕された。それ以前にもタクシー運転手への暴行、女子高生に下半身を露出した公然わいせつの疑いでも逮捕されている。港区議会でも何度も辞職勧告が出されていたがそれを拒否して議員を続けてきた。今回の結果は481票で、4年前の1,638票の約1/4の得票に終わり、ついに議会を去ることになった。

DJティアラ候補

 変わり種候補ではDJティアラ候補。国際的に活躍するDJだという…。

AIジョー候補

 AIジョー候補は人工知能の区議候補。制度上AIそのものが立候補することはできないため、人間の秘書が「AI」名義で出馬しているらしい。
 しかし、こうした異色候補は当選出来なかった。

 港区議会の会派は次の通りとなった。

11 自民党議員団
 7 みなとみらい会議(国民民主党、都民ファーストの会、こどもの党、玉木、中前)
 4 公明党議員団
 4 みなと政策会議(立憲民主党、清家)
 3 港区維新
 2 共産党議員団
 1 Noblesse oblige(新藤)
 1 港区れいわ新選組
 1 参政党の会

 新藤加菜区議は当初、維新の会会派に加わるとみられていたが、過去にNHK党に所属していたことや、極右的な発言なんどが問題視され、支持者の反発を招き、結局会派に加わることはなかった。新藤区議は1人会派「Noblesse oblige」を立ち上げた。ノブレス・オブリージュとは、フランス語で「位高ければ徳高きを要す」を意味する言葉。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には義務が伴うことを指すという。

 議長には自民党の鈴木孝弥区議、副議長には国民民主党の七戸淳区議を選出した。

◆新宿区議会議員選挙

当選4,572古畑 匡規 41 維新の会・新
当選3,242大門 幸恵 53 自民党・現
当選2,883高阪 匡志 40 自民党・新
当選2,878沢田あゆみ 57 共産党・現
当選2,799鈴木 宏美 39 無所属・現
当選2,633渡辺 康史 38 無所属・新
当選2,513山口  薫 45 立憲民主党・新
当選2,505渡辺美智隆 37 自民党・現
当選2,489沢居 恵美 50 れいわ新選組・新
当選2,480近藤奈津子 56 共産党・現
当選2,470伊藤 陽平 35 無所属・現
当選2,407田中ゆきえ 61 立憲民主党・現
当選2,317杉山 直子 47 共産党・新
当選2,251小山田静香 33 維新の会・新
当選2,226榎  秀隆 58 無所属・現
当選2,214野頭  健 59 無所属・現
当選2,206有馬 俊郎 66 公明党・現
当選2,173小野裕次郎 51 立憲民主党・現
当選2,169渡辺 清人 48 自民党・現
当選2,140池田 大介 43 自民党・現
当選2,118中村 真一 62 公明党・現
当選2,106川村 範昭 51 共産党・現
当選2,039志田雄一郎 55 無所属・現
当選2,018木本 広行 46 公明党・現
当選2,003豊島 淳司 54 公明党・現
当選1,983下村 治生 70 自民党・現
当選1,940石川 孝一 48 自民党・新
当選1,925野元 明俊 49 公明党・現
当選1,907井下田栄一 48 公明党・現
当選1,895三沢 秀子 55 公明党・現
当選1,884時光 順子 58 公明党・現
当選1,789青木 仁美 51 参政党・新
当選1,664藤原 健樹 52 共産党・現
当選1,664佐藤 佳一 64 共産党・元
当選1,598多苗 尚志 47 都民ファーストの会・新
当選1,585金久保奈々子 53 国民民主党・新
当選1,585樋山 真一 59 自民党・元
当選1,569高月 真名 50 共産党・現
  1,568中村 尚之 60 共党産・新
  1,566永原 隆誉 42 自民党・現
  1,527小倉 利彦 62 自民党・現
  1,467桑原 羊平 43 自民党・現
  1,377松本 順子 56 社民党・新
  1,101久保 広介 54 立憲民主党・現
   843西田伸太郎 43 無所属・新
   820李  小牧 62 無所属・新
   793東  章司 53 無所属・新
   733堀切 笹美 47 日本第一党・新
   713最勝寺辰也 42 NHK党・新
   586白吉 健展 43 無所属・新
   570斉藤 優利 27 政治家女子48党・新
   510遠藤 修一 56 中国共産党から日本を守る党・新
   488轟 あけみ 44 無所属・新
   335渡辺 一浩 46 無所属・新
   259萩原 亜実 33 無所属・新
   189風見たけし 60 無所属・新
   136五十嵐順一郎 45 自由ニコチン同盟・新
   117山下ギルド 48 WBPC問題を考える貝・新
    94細江  聡 50 無所属・新
    22油井 史正 78 無所属・新

 定数38に60人が立候補。投票率は38.79%で、前回の37.93%を上回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党  8(-3)
公明党    8(-1)
日本共産党  7(+1)
立憲民主党  3(-1)
日本維新の会 2(+2)
国民民主党  1(+1)
都民ファーストの会 1(+1)
れいわ新選組 1(+1)
参政党    1(+1)
無所属    6(±0)

 自民党は現職3名が落選した。公明党は現有議席より1名絞っての擁立で、1名減だった。
 その一方、共産党は議席数を増やしている。なお、最後の1議席は同じ共産党の高月真名区議と中村尚之区議との争いとなったが、わずか1票差で高月区議が競り勝った。

トップ当選の古畑匡規・日本維新の会候補

 維新の会は4年前は唯一の現職が惨敗しているが、今回は新人の古畑匡規候補がトップ当選。小山田静香候補と併せて2議席を確保した。

小山田静香・日本維新の会候補

 国民民主党、都民ファーストの会、れいわ新選組、参政党がいずれも議席を獲得している。
 その一方で、社民党は引退する河野達男区議の後継・松本順子候補が議席を守れなかった。

松本順子・社民党候補

 4年前はNHKから国民を守る党の松田美樹候補が当選したが、その後、居住実態がないとのことで当選取り消しとなっている。松田元区議は今回は練馬区で立候補。 

最勝寺辰也・NHK党候補

 代わりに立候補したNHK党の最勝寺辰也候補、政治家女子48党の斉藤優利候補は惨敗。両者の得票を合わせても当選ラインを下回っていた。

斉藤優利・政治家女子48党候補

 さすがは新宿区だけに多彩な候補者が立候補している。桜井誠党首率いる極右政党の日本第一党の堀切正美候補。

堀切正美・日本第一党候補

 同じく極右の「中国共産党から日本を守る党」(日守党)の遠藤修一候補。

遠藤修一・日守党候補

 喫煙者の権利を訴える自由ニコチン同盟の五十嵐順一郎候補。

五十嵐順一郎・自由ニコチン同盟候補

 「WBPC問題を考える貝」の山下ギルド候補。

山下ギルド・WBPC問題を考える貝候補

 「WBPC問題」とは、新宿区歌舞伎町の会社に発端する一連の社会問題とのこと。ポスターのイラストが無断使用だとして、イラストを描いた暇空茜氏が山下候補に抗議するなどトラブルになった。

 こうした諸派の候補は誰一人当選出来なかった。

高月真名・共産党区議

 多様性あふれる候補者が立候補しているのも新宿区ならでは。共産党の高月真名区議は元男性のトランスジェンダー。最下位とはいえ再選を果たした。4年前はもう1人、トランスジェンダーの依田花蓮候補が当選しているのだが、2022年参院選出馬のため辞職している。

李小牧候補

 李小牧候補は中国出身。2015年に日本に帰化している。2015年以来3回連続での区議選挑戦であったが、またしても落選に終わった。

 新宿区議会の会派は次のようになった。

8 自由民主党新宿区議会議員団
8 新宿区議会公明党
7 日本共産党新宿区議会議員団
6 新宿未来の会(野津、伊藤、榎、鈴木、多苗、金久保)
4 立憲民主党・無所属クラブ(立憲民主党、志田)
2 日本維新の会・新宿区議団
1 参政党新宿まなびとまもりの会
1 れいわ新選組 新宿
1 現役世代に優しい新宿(渡辺康史)

 議長は自民党の樋山真一区議、副議長は公明党の野元明俊区議となった。

◆文京区長選挙

当選50,999(56.31%)成沢 広修 57 無所属・現⑤
  39,566(43.69%)海老沢敬子 58 無所属・新

成沢広修区長

 現職の成沢広修区長に、自民党を離党した海老沢敬子・前区議が挑む。成沢区長は8年前選挙では自民党、民主党、公明党の支援を受けており、実質的な分裂選挙となった。

海老沢敬子・前区議

 投票率は52.15%で、前回の50.58%を上回った。結果は成沢区長が5度目の当選を果たした。

◆文京区議会議員選挙

当選5,095高山 泰三 46 国民民主党・現
当選4,163宮野佑実子 33 無所属・現
当選4,076上田由紀子 41 無所属・現
当選3,825依田  翼 41 都民ファーストの会・新
当選3,313小林 玲子 53 共産党・現
当選3,219高山 一広 49 維新の会・新
当選3,216高浜 直樹 36 無所属・現
当選3,056品田 秀子 68 立憲民主党・現
当選2,814吉村 美紀 43 自民党・現
当選2,753西村  修 51 無所属・現
当選2,704山本 一仁 57 立憲民主党・現
当選2,551名取 顕一 66 自民党・現
当選2,515白石 英行 58 自民党・現
当選2,470松平雄一郎 43 自民党・現
当選2,461佐藤 豪一 53 自民党・現
当選2,439田中 利周 55 自民党・現
当選2,393金子 輝慶 49 共産党・現
当選2,312海津 敦子 62 無所属・現
当選2,290田中 香澄 53 公明党・現
当選2,174山田 浩子 62 自民党・現
当選2,166千田恵美子 65 共産党・新
当選2,165宮崎 孔貴 38 維新の会・現
当選2,155野口健太郎 42 自民党・現
当選2,067岡崎 義顕 63 公明党・現
当選1,981松丸 昌史 65 公明党・現
当選1,937板倉美千代 71 共産党・現
当選1,817浅田 保雄 68 立憲民主党・現
当選1,803沢田 圭司 44 立憲民主党・現
当選1,779宮本 伸一 49 公明党・現
当選1,779関川今朝子 66 共産党・現
当選1,747石沢 憲之 36 共産党・新
当選1,607浅川  昇 64 自民党・現
当選1,553保苅 吉紀 42 無所属・新
当選1,540市村 泰敏 68 自民党・現
  1,197植松 哲也 49 参政党・新
   992本田香緒利 49 無所属・新
   810川畑 綾子 33 政治家女子48党・新
   547小関 真二 62 NHK党・新
   369細井 洋輔 52 無所属・新
   361神田 正人 65 無所属・新
   348佐藤  元 28 無所属・新
   286東郷  源 35 無所属・新
   246佐々木尚樹 45 無所属・新 

 定数34に43人が立候補。投票率は52.16%で前回の59.59%を上回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党 10(±0)
日本共産党  6(±0)
立憲民主党  4(+1)
公明党    4(±0)
日本維新の会 2(+2)
国民民主党  1(-1)
都民ファーストの会 1(+1)
無所属    6(-1)

 立候補した現職全員と、新興政党を除く政党公認候補全員が当選するという状況で、波乱のほとんどない選挙区となった。
 トップ当選は国民民主党の高山泰三区議。

トップ当選の高山泰三・国民民主党区議

 2位は宮野佑実子区議となったが、前回よりも2千票以上得票を増やしている。

宮野佑実子区議

 前回まで社民党で立候補していた浅田保雄区議が今回は立憲民主党に移ったため、社民党は議席を失っている。

社民党から移籍した浅田保雄・立憲民主党区議

 西村修区議はプロレスラー。2011年に国民新党公認で初当選し、今回で4期目となる。

西村修区議

 高浜直樹区議は非公認のご当地キャラ「みどりーマン」としても活動しているとのこと。

「みどりーまん」こと高浜直樹区議

 4年前はNHKから国民を守る党で初当選した野口健太郎区議は、今回は自民党に移って再選を果たした。

NHK党から移籍した野口健太郎・自民党区議

 旧NHK党からは川畑綾子候補が政治家女子48党、小関真二候補がNHK党から出馬したが、共に落選している。

小関真二・NHK党候補

 川畑候補は、33歳で2児の母。ポスターには政治家女子48党の文字はなく、ステルス型の選挙戦を行なったのだろうか? それでも及ばなかった。

川畑綾子・政治家女子48党候補

 次点となったのが参政党の植松哲也候補。最下位当選より300票引き離されており、文京区では新規参入の当選ラインに厚い壁があった。

次点の植松哲也・参政党候補

 会派は次のようになった。

10 自由民主党文京区議会
 6 日本共産党文京区議会議員団
 5 政策チームAGORA(品田、浅田、上田、梅津、沢田)
 4 公明党文京区議団
 3 文京永久の会(山元、高山泰三、西村)
 2 日本維新の会文京区議団
 1 ぶんきょう子育て.ネット(高浜)
 1 市民フォーラム(宮野)
 1 文京区議会都民ファーストの会
 1 文京根っこの会(保苅)

 議長は自民党の白浜英行区議、副議長には公明党の田中香澄区議を選出した。

◆台東区長選挙

当選40,937(54.31%)服部 征夫 80 無所属・現③(自民党、公明党推薦)
  34,446(45.69%)堀越 秀生 58 無所属・新

 3選を目指す80歳の服部征夫区長に、立憲民主党を離党した堀越秀生・前区議が「オール台東」を掲げて挑んだ。
 投票率は46.83%、4年前の42.56%を上回った。結果は現職の服部征夫区長が3度目の当選。

◆台東区議会議員選挙

当選5,031木村佐知子 37 維新の会・新
当選4,088本目 さよ 41 無所属・現
当選3,212冨永 龍司 58 維新の会・元
当選2,936風沢 純子 53 れいわ新選組・新
当選2,638大貫はなこ 31 国民民主党・新
当選2,320青鹿 公男 54 無所属・現
当選2,161伊藤 延子 70 共産党・現
当選2,148拝野  健 37 自民党・現
当選2,126太田 雅久 66 自民党・現
当選2,057中村謙治郎 45 都民ファーストの会・現
当選1,922寺田  晃 59 公明党・現
当選1,912石原 喬子 46 自民党・新
当選1,901秋間  洋 64 共産党・現
当選1,877松村 智成 49 自民党・現
当選1,851小坂 義久 60 公明党・現
当選1,801青柳 雅之 54 立憲民主党・現
当選1,757大浦 美鈴 63 自民党・新
当選1,685松尾 伸子 58 公明党・現
当選1,662吉岡 誠司 27 参政党・新
当選1,623望月 元美 55 自民党・現
当選1,573中沢 史夫 56 公明党・現
当選1,561岡田勇一郎 44 自民党・現
当選1,552村上浩一郎 65 都民ファーストの会・現
当選1,531弓矢  潤 33 公明党・新
当選1,495中島  恵 45 立憲民主党・現
当選1,467石川 義弘 69 自民党・現
当選1,389田中 宏篤 47 自民党・現
当選1,380早川 太郎 56 無所属・現
当選1,236鈴木  昇 50 共産党・現
当選1,223石塚  猛 76 自民党・現
当選1,213高橋絵梨香 34 あたらしい党・新
当選1,207高森喜美子 73 自民党・現
  1,193和泉 浩司 66 自民党・現
  1,193水島 道徳 58 無所属・現
  1,118竹山 工典 37 無所属・新
  1,024小高  明 74 共産党・元
   973阿部 光利 66 無所属・元
   933佐藤さやか 34 無所属・新
   910下柳田賢次 65 都民ファーストの会・新
   847山口銀次郎 35 無所属・現
   828河井 一晃 54 立憲民主党・現
   644佃  秀明 45 自民党・新
   615麻生 裕重 48 無所属・新
   462掛川 暁生 42 NHK党・現
   433塩野憲太郎 45 無所属・新
   424児玉 武士 45 自民党・新
   419圓谷 広樹 29 若者党・新
   358津村 大作 48 台東教育ネットワーク・新
   172本城  淳 52 無所属・新
     92石黒 公章 51 無所属・新

 定数32に50人が立候補。投票率は41.8%で前回の42.57%を下回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党 11(+2)
公明党    5(±0)
日本共産党  3(-1)
立憲民主党  2(±0)
日本維新の会 2(+2)
都民ファーストの会 2(±0)
国民民主党  1(-2)
れいわ新選組 1(+1)
参政党    1(+1)
あたらしい党 1(+1)
無所属    3(-3)

 自民党は現職1名を含む3名が落選したものの、前回よりも2名増に成功した。
 日本維新の会と都民ファーストの会が前回0から2議席に増やしている。
 れいわ新選組と参政党も初めて議席を獲得した。

 あたらしい党の高橋絵梨香候補が初当選したが、あたらしい党の新人が当選したのは今回全国で唯一となる。

 旧NHK党は現職の掛川暁生区議がNHK党で立候補したものの大きく票を減らして落選。また、政治家女子48党関係者の佐藤さやか候補が無所属で立候補しているが、やはり議席には届かなかった。両者の得票を併せていれば当選ラインに達していただけに勿体なかった。

圓谷広樹・若者党候補

 若者の政治参加を訴えてインターネットで活動していた「若者党」が今回初めて候補者を擁立している。29歳の圓谷広樹候補が立候補したが、当選ラインを大きく下回る結果となった。若者党は引き続き挑戦していくということなので、今後に期待したい。

 会派構成は次のようになった。

11 台東区自由民主党
 5 台東区議会公明党
 5 つなぐプロジェクト 無所属・都民ファースト・国民民主(本目、青鹿、中村、早川、大貫)
 3 維新・無所属の会たいとう(維新の会、あたらしい党)
 3 台東にじいろの会(立憲・れいわ)
 3 日本共産党台東区議団
 1 都民ファーストの会台東区(村上)
 1 参政党

 都民ファーストの会の中村謙治郎区議と村上浩一郎区議がそれぞれ別の会派に所属することになった。
 議長は自民党の高森喜美子区議、副議長には公明党の小坂義久区議が選出された。

◆墨田区長選挙

当選77,803(76.09%)山本  亨 61 無所属・現③(自民党、公明党推薦)
  24,453(23.91%)実藤 政子 57 無所属・新(共産党推薦、立憲民主党支持)

 与党系の現職の山本亨区長に、野党系の実藤政子候補が挑んだ。
 投票率は45.89%で前回の43.76%を上回った。結果は山本区長が3選。やはり現職が強さを発揮した。

◆墨田区議会議員選挙

当選5,180佐藤  篤 37 自民党・現
当選3,880船橋 健吾 31 維新の会・新
当選3,481桜井 浩之 57 無所属・元
当選3,391甲斐麻莉子 27 都民ファーストの会・新
当選3,191遠藤 ミホ 46 立憲民主党・新
当選2,995清水 良平 44 維新の会・新
当選2,984加藤 広貴 35 自民党・新
当選2,928長南 貴則 38 国民民主党・新
当選2,578鞆  宣子 59 公明党・現
当選2,566下村  緑 41 自民党・現
当選2,564井上ノエミ 61 無所属・現
当選2,505大越 勝広 58 公明党・現
当選2,484堀  吉彰 35 無所属・現
当選2,453羽田 福代 63 公明党・現
当選2,441稲葉 一弘 33 自民党・新
当選2,432村本 裕哉 37 共産党・元
当選2,407大門 司郎 48 自民党・新
当選2,373福田はるみ 59 自民党・現
当選2,315高橋 典子 50 公明党・現
当選2,283戸嶋  剛 49 共産党・現
当選2,276高橋 正利 61 公明党・現
当選2,215坂井由香子 57 自民党・現
当選2,173山下 博美 55 共産党・現
当選2,151井上 裕幾 37 自民党・新
当選2,097中村 隆宏 42 立憲民主党・現
当選2,014小俣 雄一 52 公明党・新
当選1,991藤崎 剛暉 33 自民党・現
当選1,933加納  進 64 公明党・現
当選1,818阿部喜見子 59 無所属・現
当選1,794小林  詳 29 自民党・新
当選1,785阿部 義剛 41 自民党・新
当選1,761滝沢 正宜 53 自民党・現
  1,744大 賀靖郎 40 参政党・新
  1,692加藤  拓 43 自民党・現
  1,643原   努 41 共産党・現
  1,642市川 樹菜 30 政治家女子48党・新
  1,507田中  哲 64 無所属・現
  1,495樋口 敏郎 72 自民党・現
  1,475神足 重治(かんだすなお) 61 自民党・現
  1,318高柳 東彦 66 共産党・現
  1,214加藤  良 41 都民ファーストの会・新
  1,179大瀬 康介 64 墨田オンブズマン・現
   984渋田 智秀 57 立憲民主党・現
   795木内  清 68 無所属・現
   773小島 糾史 47 NHK党・新
   730中尾  聡 48 自民党・新
   690青柳 吉季 51 墨田の福祉をよくする会・新
   658館又 淳也 27 無所属・新
   645宮腰 義仁 44 無所属・新
   516井上 和雄 71 無所属・新
   158大塚紀久雄 82 無所属・新

 定数32に51人が立候補。投票率は45.89%で、前回の43.78%を上回った。
 党ごとの当選者数は次の通り。

自由民主党 12(±0)
公明党    7(±0)
日本共産党  3(-2)
立憲民主党  2(±0)
日本維新の会 2(+2)
国民民主党  1(+1)
都民ファーストの会 1(±0)
無所属    4(+1)

 自民党、公明党、立憲民主党、都民ファーストの会の各主要政党はいずれも4年前と同じ。そんな中、共産党のみが2議席減と議席を減らした。
 新たに議席を獲得したのは維新の会(2議席)と国民民主党。

 4年前議席を獲得したNHKから国民を守る党の神足重治(かんだすなお)区議は今回は自民党に移籍しての出馬となったが、得票を大きく減らして落選した。西東京市の冨永雄二市議、文京区の野口健太郎区議のように、旧NHK党から自民党に移籍した議員は議席を守ることに成功した例が多いが、墨田区では失敗に終わっている。
 政治家女子48党の市川樹菜候補とNHK党の小島糾史候補は共倒れに終わったが、両者を併せれば4年前の神足区議の得票を上回っただけに戦略ミスが悔やまれる。

 民主党で2期代議士を務めた井上和雄・元代議士が無所属で立候補していた。元代議士という大物が区議選に出るというのはなかなか珍しい。井上元代議士は、ボリビア人から帰化した井上ノエミ区議の夫でもある。今回、井上ノエミ候補は議席を守ったが、井上和雄・元代議士は51人中50位という順位で落選。わずか516票しか獲得できない惨敗であった。

 会派は次の通りとなった。

13 墨田区議会自由民主党・無所属(自民党、堀)
 7 墨田区議会公明党
 3 日本共産党墨田区議会議員団
 3 墨田区議会日本維新の会・国民民主党
 2 立憲民主党墨田区議団
 1 墨田民主クラブ(阿部喜見子)
 1 新しいすみだ(井上ノエミ)
 1 無所属すみだ(桜井)
 1 都民ファーストの会墨田区議団

 議長には自民党の福田はるみ区議、副議長には公明党の羽田福代区議を選出した。

◆江東区長選挙

当選75,906(38.46%)木村 弥生 57 無所属・新①
  62,147(31.49%)山崎 一輝 50 無所属・新(自民党推薦)
  34,126(17.29%)猪野  隆 58 無所属・新
  25,167(12.75%)芦沢 礼子 60 無所属・新(共産党、社民党支持)

 一番の注目の選挙の1つ。引退を表明していた山崎孝明区長が4月12日に急逝。後継として立候補した長男の山崎一輝都議は弔い合戦となった。
 江東区は衆院東京15区の柿沢未途代議士が自民党推薦候補を破って当選後に自民党入りしたという経緯もあり、地元の自民党が一枚岩ではない。江東区選出の都議経験もある木村勉・元代議士の娘・木村弥生・元自民党代議士も出馬し、自民党は分裂選挙となった。
 野党系の芦沢礼子候補や、3回連続東京15区から立候補経験のある猪野隆候補も交えて激戦となった。
 投票率は48.86%で、前回の46.72%を上回った。結果は、木村弥生・元代議士が勝利。江東区の木村勉・元代議士の娘と言うことで、野田聖子代議士ら自民党議員の支援を受けたばかりか、立憲民主党の区議も支援するなどリベラル層の支援も集めることに成功した。江東区初の女性区長となる。
 山崎候補は今年の3月頃、父の山崎前区長と共に若洲ゴルフリンクスの利用に関して癒着があったのではないかと報道された。なかなかチケットの取れないことで有名な人気ゴルフ場を優先的に使用していたというのである。こうした疑惑が向かい風になったのかもしれない。

 個人的に注目したのは3位に入った猪野隆候補。維新の会で総選挙に出馬したことや、2015年の区長選への出馬経験もあるのだが、完全に泡沫候補と見られていた。それが、野党系の芦沢礼子候補を上回る得票を挙げている。これは大健闘だと言えよう。

◆江東区議会議員選挙

当選8,935三戸 安弥 34 無所属・現
当選8,201川北 直人 48 自民党・現
当選8,067酒井 菜摘 36 立憲民主党・現
当選7,555山本香代子 62 自民党・現
当選7,195古賀 讓治 46 維新の会新
当選7,005松沢 愛里 39 維新の会新
当選5,139鈴木 綾子 48 立憲民主党・現
当選4,830重松 佳幸 38 自民党・現
当選4,660大嵩崎かおり 55 共産党・現
当選4,540西垣  誠 51 自民党・現
当選4,449菅谷 俊一 68 共産党・元
当選4,022大矢根 匠 61 自民党・現
当選4,014吉田  要 45 無所属・現
当選3,807屋敷田綾香 37 無所属・現
当選3,736高野 勇斗 40 立憲民主党・新
当選3,524三次由梨香 37 あたらしい党・現
当選3,467間庭 尚之 50 無所属・新
当選3,382吉田由紀子 49 参政党・新
当選3,346中根 卓也 43 公明党・現
当選3,336千田 昌寛 42 維新の会・新
当選3,245山下 金吾 45 公明党・新
当選3,239関根 友子 67 公明党・現
当選3,196赤羽目民雄 45 共産党・現
当選3,180嵯峨山智依 52 公明党・新
当選3,168井川諒太郎 31 自民党・新
当選3,161堀川 昌裕 54 自民党・新
当選3,125中島雄太郎 44 都民ファーストの会・新
当選3,108河野 清史 51 公明党・現
当選3,075小嶋 和芳 64 公明党・現
当選3,052徳永 雅博 61 無所属・現
当選3,020石川 邦夫 55 公明党・現
当選3,001星野  博 75 自民党・現
当選2,946佐藤 信夫 62 自民党・現
当選2,911高村きよみ 62 公明党・現
当選2,873米沢 和裕 63 自民党・現
当選2,864西部 唯史 31 共産党・新
当選2,859金子  央 39 自民党・現
当選2,784加藤 陽子 46 無所属・新
当選2,764剣先 美彦 64 自民党・現
当選2,711正保 幹雄 65 共産党・現
当選2,650鬼頭 達也 69 無所属・現
当選2,624矢次 浩二 59 公明党・現
当選2,602二瓶 文隆 63 国民民主党・現
当選2,567中嶋 雅樹 61 自民党・現
  2,510板津 道也 53 無所属・現
  2,456甚野  謙 56 立憲民主党・現
  2,439若林  茂 64 自民党・現
  2,302大滝  通 61 共産党・新
  2,268新島 恒雄 69 立憲民主党・現
  2,107千葉早希恵 43 生活者ネット・現
  1,954鈴木 達郎 47 無所属・新
  1,551丸吉 孝文 38 NHK党・新
  1,488藤川 広明 50 日本改革党・新
  1,029庄野 剛志 53 無所属・元
   996谷口 悟史 47 無所属・新
   952中尾 茉友 26 政治家女子48党・新
   616藤田  清 55 無所属・新
   533吉田 浩司 62 無所属・新
   453植竹 一郎 59 無所属・新

 定数44に59名が立候補。投票率は48.87%で、前回の46.74%を上回った。
 各党の獲得議席は次の通り。

自由民主党 13(-1)
公明党    9(±0)
日本共産党  5(+2)
立憲民主党  3(-2)
日本維新の会 3(+2)
国民民主党  1(-1)
都民ファーストの会 1(+1)
参政党    1(+1)
あたらしい党 1(±0)
無所属    7(±0)

 自民党は1議席減となるも第1党を維持。全国的に退潮傾向にある共産党が2議席増やしている。逆に立憲民主党が現職2名の落選で2議席減となった。

 4年前、国民民主党公認で当選した吉田要区議と徳永雅博区議は、共に今回は無所属で立候補して当選している。逆に前回はNHKから国民を守る党で当選した二瓶文隆区議が今回国民民主党に移籍して再選を果たした。今回、NHK党を離党した現職が議席を守ったのは二瓶文隆区議以外だと文京区の野口健太郎区議(自民党)しかいない。二瓶文隆区議の息子の二瓶文徳・中央区議(都民ファーストの会)も議席を守れなかった。

 NHK党は丸吉孝文候補、政治家女子48党は26歳の中尾茉友候補を立てたが共倒れに終わっている。

 生活者ネットワークも、現職の千葉早希恵区議が落選し、議席を失った。

 あたらしい党の三次由梨香区議は議席を守った。日本維新の会の音喜多駿参院議員の妻ということもあって知名度も高く、過去最高の得票を記録している。

 会派は次の通りとなった。

15 江東区議会自民・参政・無所属クラブ(自民党、参政党、屋敷田)
10 江東新時代の会(立憲、国民、都民、あたらしい党、吉田要、徳永、鬼頭、加藤)
 9 江東区議会公明党
 5 日本共産党江東区議団 
 3 日本維新の会江東区議団
 2 無所属(三戸、間庭)

 自民党と参政党が統一会派を結成。
 また、立憲民主党、国民民主党、都民ファーストの会、あたらしい党が統一会派を結成している。まさしく呉越同舟。おそらくは党議拘束はなく、是々非々でやっていくことになるのだろうが、どこまで一体感を出せるのか今から不安になる。
 議長には自民党の山本香代子区議、副議長には新時代の会の徳永雅博区議を選出した。

◆品川区議会議員選挙

 品川区議会議員選挙については別途レポートを執筆しているので、そちらをご覧頂きたい。

◆目黒区議会議員選挙

当選5,351上田  彩 40 維新の会・新
当選5,201改田 和弘 29 無所属・現
当選3,573山本 紘子 46 立憲民主党・元
当選2,668岸  大介 49 無所属・現
当選2,524田添 麻友 40 都民ファーストの会・現
当選2,515斉藤 優子 54 共産党・現
当選2,303小野瀬康裕 51 自民党・現
当選2,274青木 英太 32 無所属・現
当選2,254小出真亜里 51 れいわ新選組・新
当選2,170河野 陽子 60 自民党・現
当選2,130松田 哲也 58 維新の会現
当選2,117鈴木 理志 59 自民党・現
当選2,065西村 千帆 49 自民党・現
当選2,044山村  舞 38 無所属・新
当選1,963浜  陽子 47 公明党・新
当選1,954後藤 幸子 54 立憲民主党・新
当選1,948坂元 悠紀 42 国民民主党・新
当選1,942竹村 雄尉 39 無所属・元
当選1,927田島 憲二 68 自民党・現
当選1,899佐藤  豊 60 公明党・現
当選1,880川原 伸昭 51 公明党・現
当選1,792武藤 正浩 62 公明党・現
当選1,782増茂しのぶ 58 生活者ネット・新
当選1,779佐藤  昇 58 自民党・現
当選1,745上田みのり 43 都民ファーストの会・新
当選1,702小林佳奈子 46 自民党・現
当選1,701松嶋祐一郎 41 共産党・現
当選1,644白川  愛 48 無所属・現
当選1,625関  賢一 58 公明党・現
当選1,604岩崎 史博 58 共産党・現
当選1,560芋川 祐樹 40 共産党・現
当選1,551木村 聡宏 31 自民党・新
当選1,548金井  洋 50 立憲民主党・現
当選1,543吉野 正人 56 無所属・現
当選1,540細貝  悠 30 立憲民主党・新
当選1,519高島 尚子 45 自民党・新
  1,494山宮 清孝 52 公明党・現
  1,473須藤健太郎 53 無所属・新
  1,471鴨志田リエ 64 無所属・現
  1,428宮澤 宏行 58 自民党・現
  1,366橋本 祥平 33 立憲民主党・現
  1,359岩本 恵美 51 参政党・新
  1,311宮下 直紀 51 都民ファーストの会・新
  1,290宗田 次郎 62 自民党・現
  1,272奥山  明 49 共産党・新
  1,229磯野 弘三 56 自民党・現
  1,015川端 慎二 46 NHKから国民を守る党・現
  1,008大津 綾香 30 政治家女子48党・新
   628赤城  裕 59 自民党・元
   480後谷 千穂 45 市民をつなぐ党・新
   474小林  学 53 無所属の会・新
   425清水 昌樹 62 無所属・元
   424山田 貴之 51 無所属・新
   367梅田 雅美 58 無所属・現
   226岩渕美智子 67 無所属・新
   138飯田 剛士 45 無所属・新
   136山野 智正 52 無所属・新

 定数36に57人が立候補。投票率は43.26%で、前回の40.28%を上回った。
 政党別当選者数は次の通り。

自由民主党  9(-1)
公明党    5(-1)
立憲民主党  4(-1)
日本共産党  4(-1)
日本維新の会 2(+1)
都民ファーストの会 2(+1)
国民民主党  1(+1)
生活者ネット 1(+1)
れいわ新選組 1(+1)
無所属    7(±0)

 公明党の山宮清孝区議が次点で落選。その他主要政党もいずれも議席を減らした。

落選した山宮清孝・公明党候補

 その一方、維新の会と都民ファーストの会が議席を増やす。維新の新人・上田彩候補はトップ当選だった。

トップ当選の上田彩・日本維新の会候補

 国民民主党、生活者ネット、れいわ新選組も議席を獲得するなど、新興政党が躍進した。

岩本恵美・参政党候補

 ただし、参政党の岩本恵美候補は議席に届かなかった。

内紛続く政治家女子48党の大津綾香“党首”

 内紛続く政治家女子48党は“党首”の大津綾香候補が立候補している。
また、NHKから国民を守る党は現職・川端慎二区議も立候補していたが、結果的に共倒れに終わった。

川端慎二・NHKから国民を守る党区議

 目黒駅前で珍しい光景を目撃した。自民党の小野瀬康裕区議と、NHK党の川端区議が、川端区議の街宣車の前で何やら話し込んでいる。

小野瀬康裕・自民党区議と川端慎二・NHKから国民を守る党区議

決して深刻そうには見えず、親し気に話しているようだった。小野瀬区議によると、演説場所の調整の話し合いだったようである。

 気になった候補者としては、市民をつなぐ党の後谷千穂候補。

後谷千穂・市民をつなぐ党候補

 肩書は美肌研究科とのことだが、公約にある「オーガニック給食を実現します」というのが気になる。一見荒唐無稽かとも思ったのだが、千葉県いすみ市や東京都武蔵野市で既に実現しているとのことである。地元食材の活用という点では良いとも思うのだが、なかなかそれを都心でやるというのも難しそうに思う。

岩渕美智子候補

 また、岩渕美智子候補は目黒区生まれの俳優・石田純一の応援を受けている。石田純一は高校の先輩とあるから、都立青山高校出身なのだろう。それにしても、石田純一の写真と「文化の薫る目黒区に!」というキャッチコピーを並べてしまうと、どうしても石田の言ったとされる「不倫は文化」という言葉が思い出されてしまう。

 会派は次の通りになった。

10 自由民主党目黒区議団・区民の会(自民、岸)
 7 めぐろの未来をつくる会(都民、国民、改田、山村、竹村、吉野)
 5 公明党目黒区議団
 4 日本共産党目黒区議団
 4 目黒区議会立憲民主党
 2 日本維新の会目黒区議団
 4 無会派

 議長は自民党の小野瀬康裕区議、副議長はめぐろの未来をつくる会の吉野正人区議を選出。

◆大田区長選挙

当選104,444(39.59%)鈴木 晶雅 64 無所属・新①(自民党、公明党推薦)
   93,847(35.58%)森   愛 45 無所属・新(立憲民主党、れいわ新選組支持)
   65,501(24.83%)岡  高志 47 無所属・新

鈴木晶雅・元都議

 4期務めた松原忠義区長が引退。鈴木晶雅・元都議ら3人の新人による争いとなった。
 投票率は45.65%で、前回の42.73%を上回った。松原前区長の後継をアピールする鈴木晶雅・前都議が、野党系の森愛・前都議に競り勝った。

森愛・元都議

 森候補は都民ファーストの会の都議として2期務めているが、今回離党して出馬。党派に偏らない立場をアピールしたが及ばなかった。なお、今回の区長選立候補に伴って実施された都議会補欠選挙に、森元都議が出馬したことから物議を醸すことになる。

 元区議の岡高志候補は両者の争いに埋もれ、及ばなかった。

岡高志・元区議

◆大田区議会議員選挙

当選14,770奈須 利江 61 無所属・現
当選 8,283本多 敬正 54 維新の会・新
当選 8,110荻野  稔 37 無所属・現
当選 6,537鈴木 隆之 48 自民党・現
当選 6,522鈴木妃呂子 51 維新の会・新
当選 6,396三沢清太郎 51 維新の会・現
当選 5,287鈴木 由美 47 公明党・新
当選 4,937天坂 大介 45 自民党・新
当選 4,927清水 千湖 44 都民ファーストの会・新
当選 4,862伊佐治 剛 44 自民党・現
当選 4,592湯本良太郎 46 自民党・現
当選 4,516村石真依子 60 共産党・新
当選 4,394佐藤  伸 49 共産党・現
当選 4,356松原  元 35 無所属・現
当選 4,263庄嶋 孝広 48 立憲民主党・現
当選 4,261松原 秀典 75 自民党・現
当選 4,203宮崎 一槙 25 無所属・新
当選 4,094寺田 一智 44 れいわ新選組・新
当選 4,002海老沢圭介 51 自民党・現
当選 3,984寺下 直美 50 都民ファーストの会・
当選 3,941清水 菊美 65 共産党・現
当選 3,932杉山 和則 40 維新の会・新
当選 3,869徳山 麗子 47 国民民主党・新
当選 3,801高瀬 三徳 61 自民党・現
当選 3,749高山 雄一 54 自民党・現
当選 3,730小峰 由枝 64 公明党・現
当選 3,727小川あずさ 63 立憲民主党・現
当選 3,667田村 英樹 54 公明党・現
当選 3,628須藤 英児 54 無所属・現
当選 3,562末安 広明 50 公明党・現
当選 3,549犬伏 秀一 66 たちあがれ日本・現
当選 3,518大橋 武司 54 公明党・現
当選 3,494椿  真一 59 公明党・現
当選 3,488菅谷 郁恵 65 共産党・現
当選 3,481馬橋 靖世 39 無所属・現
当選 3,442押見 隆太 49 自民党・現
当選 3,439岡元 由美 63 公明党・現
当選 3,272天野 雄太 35 公明党・新
当選 3,266秋成  靖 55 公明党・現
当選 3,231柿島 耕平 40 自民党・新
当選 3,225田島 和雄 52 公明党・現
当選 3,194平野 春望 43 立憲民主党・現
当選 3,176北村 弥生 48 無所属・新
当選 3,153塩野目正樹 60 自民党・現
当選 3,124杉山 公一 67 共産党・現
当選 3,122伊藤  翼 29 参政党・新
当選 3,114松本 洋之 64 公明党・現
当選 3,070津田 智紀 50 立憲民主党・元
当選 3,037大森 昭彦 70 自民党・現
当選 2,950中坪 悦子 49 自民党・新
  2,853渡司  幸 60 自民党・現
  2,788佐藤 茂行 51 公明党・新
  2,726長野 元祐 39 自民党・現
  2,689深川 幹祐 43 自民党・現
  2,656荒尾 大介 47 共産党・現
  2,422大竹 辰治 71 共産党・現
  2,417片桐 千映 28 政治家女子48党・新
  2,273石里 篤矢 26 国民民主党・新
  2,178本間 憲史 47 共産党・新
  2,167柳沢 定治 42 自民党・新
  2,157伊藤 和弘 64 自民党・元
  2,155加瀬 修一 51 自民党・新
  2,111山田 貴久 58 都民ファーストの会・新
  1,960末吉 辰満 41 参政党・新
  1,818黒川  仁 47 無所属・元
  1,633越智 寛之 48 NHKから国民を守る党・新
  1,355須山 紀隆 45 都民ファーストの会・新
  1,316長嶋真由美 47 こどもたちのみらいを応援する会・新
  1,169溝口 晃一 54 無所属・新
  1,053尾上  明 57 『教育勅語』明治の会・新
  1,034林  智興 47 無所属・新
  1,020国井 匡生 43 無所属・新
   981金子 富夫 72 日本道義の党・元
   864高杉 保次 54 日本改革党・新
   837安田雄一郎 41 緑の党・新
   632柄沢 良男 72 無所属・新
   462田中 啓三 64 無所属・新
   361小山 恵吾 45 幸せにする党・新
   345原  忠信 71 区民ファーストの会・新
   292羽倉 和人 43 無所属・新
   265谷口 秀樹 60 無所属・新
    95金村  誠(羽田ゆきまさ) 48 無所属・新

 定数50に全国最多の82人が立候補。掲示板のスペースが足りなくなったのか、板が追加されている。投票率は45.65%で、前回の42.74%を上回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党 13(-1)
公明党   11(-1)
日本共産党  5(-3)
立憲民主党  4(+1)
日本維新の会 4(+3)
都民ファーストの会 2(+1)
国民民主党  1(+1)
れいわ新選組 1(+1)
参政党    1(+1)
たちあがれ日本 1(±0)
無所属    7(+1)

落選した佐藤茂行・公明党候補

 共産党が現有議席から3減という惨敗。
 また、公明党の新人・佐藤茂行候補も落選した。
 その一方で、日本維新の会が3議席増と大躍進
 れいわ新選組、参政党も議席を獲得した。

奈トップ当選の須利江区議

 トップ当選は奈須利江区議。
 また、オタク議員として知られる荻野稔区議も3位当選となった。

オタク議員の荻野稔区議

 生活者ネットワークは、北沢潤子区議が2021年9月4日に逝去。後継候補を擁立することが出来なかった。

安田雄一郎・緑の党候補

 また、緑の党の全国唯一の現職議員だった野呂恵子区議も2021年12月22日に逝去。後任の安田雄一郎候補は、前回の野呂区議の得票(4,727票)の1/5の票しか挙げられず惨敗している。

片桐千映・政治家女子48党候補

 政治家女子48党の片桐千映候補は28歳のシングルマザー。当選圏を窺う勢いだったがあと一歩及ばず。NHK党の越智寛之候補と共倒れに終わった。

越智寛之・NHK党候補

 諸派系の候補も数多く立候補していたが、当選したのは「たちあがれ日本」公認の犬伏秀一区議のみ。これまで維新の会や次世代の党で総選挙出馬経験がある。「たちあがれ日本」を再建して区議に返り咲いた。

犬伏秀一・たちあがれ日本区議

 小山恵吾候補は「幸せにする党」公認。華頂宮(伏見宮)家などの三宅に命を狙われているのだそうだ。また、全国模試で1位を取り偏差値70以上。さらにプロスポーツ選手よりスポーツが出来るのだという。

小山恵吾・幸せにする党候補

 長嶋真由美候補は「こどもたちのみらいを応援する会」公認。社交ダンス講師としても活動している。

長嶋真由美・こどもたちのみらいを応援する会候補

 無所属にも変わり種が。國井匡生候補の公約は「デジタル民主主義」の推進との事。

國井匡生候補

 谷口秀樹候補のポスターは手書きをそのままコピーしたようなもの。

谷口秀樹候補

 「はぐらかさない政治を」がキャッチフレーズの羽倉和人候補。本職は舞台監督、音楽家なのだとか。

羽倉和人候補

 溝口晃一候補は過去に「オリーブの木」で参院東京選挙区出馬経験あり。「脱カルト」を旗印に長井秀和・西東京市議と連携している。

溝口晃一候補

 金子富夫・日本道義の党元区議のキャッチフレーズは「昭和のおっさん悪事を許さない!」。

金子富夫・日本道義の党元区議

 原忠信候補は「区民ファーストの会」。2017年の「都民ファーストの会」の人気にあやかった名前だろう。

原忠信・区民ファーストの会候補

 羽田まさゆき(金村誠)候補はYouTuber「羽田まさゆき報道局」。「実子誘拐ビジネス」「子どもの連れ去り」を批判しているが、果たしてこれは区議選の公約になるのか?ポスターには「当選を目的とした立候補ではありません」「私はほかの候補者に投票予定。私に投票しないでください」ともあるが、その願い通りかわずか95票で断トツの最下位だった。

 羽田まさゆき(金村誠)候補

 ウォッチのために蒲田駅で降りた。駅前では都民ファーストの会の山田貴久候補が街宣を行なっていた。

山田貴久・都民ファーストの会候補

 区長候補の森愛・元都議との連携を盛んに口にするなど、この頃はまだ両者が蜜月だったのだなあと改めて感じる。

 また、大森昭彦・自民党区議一行が歩いているところにも出くわした。「蒲田の大森」というのがキャッチフレーズ。

大森昭彦・自民党区議

 下から2番目ではあったが見事6選目を果たした。

大森昭彦・自民党区議一行

 会派は次の通りとなった。

15 自由民主党自由民主党大田区議団・無所属の会(自民党、馬橋、北村)
11 大田区議会公明党
 5 日本共産党大田区議団
 5 日本維新の会大田区議団(維新、宮崎)
 4 つばさ大田区議団(参政、たちあがれ、松原元、須藤)
 4 東京政策フォーラム(都民ファースト・国民民主・無所属の会)(都民、国民、荻野)
 4 立憲民主党大田区議団 
 1 フェアな民主主義(奈須)
 1 OTAれいわ新選組

 議長には自民党の押見隆太区議、副議長には公明党の秋成靖区議を選出した。

◆世田谷区長選挙

当選186,553(55.87%)保坂 展人 67 無所属・現④
  147,361(44.13%)内藤 勇耶 29 無所属・新(自民党、維新の会推薦)

保坂展人区長

 社民党代議士から転身した野党系の保坂展人区長が、自民・維新相乗りの29歳の内藤勇耶候補の挑戦を受けた。内藤候補は当選すればもちろん、最年少区長となる。

29歳の内藤勇耶候補

 保坂区長は初当選こそ保守分裂の隙を掻い潜っての当選だったが、それ以降は与党系候補との一騎打ちをすべて退けて当選している。今回も危なげなく4選を決めた。投票率は46.1%で、前回の43.02%を上回った。

◆世田谷区議会議員選挙

当選14,139稗島  進 46 維新の会・現
当選12,654樋内 優子 45 無所属・現
当選12,214若林 りさ 36 維新の会・新
当選 7,800上川 あや 55 無所属・現
当選 7,662佐藤 美樹 52 無所属・現
当選 7,578薗部 誠弥 33 都民ファーストの会・現
当選 6,803黒田 愛子 37 自民党・新
当選 6,781宮   薫 45 れいわ新選組・新
当選 6,771オルズグル 37 立憲民主党・新
当選 6,682小野 瑞季 30 生活者ネット・新
当選 6,618羽田 圭二 68 立憲民主党・現
当選 6,567坂本三枝子 62 共産党・新
当選 6,548関口江利子 48 生活者ネット・新
当選 6,500桜井 純子 59 立憲民主党・現
当選 6,398中山 瑞穂 53 立憲民主党・現
当選 6,155中塚 祥代 48 立憲民主党・現
当選 5,584坂口 賢一 56 自民党・新
当選 5,556加藤大 毅 40 自民党・現
当選 5,513荻野 健司 48 自民党・現
当選 5,280石川 直美 52 自民党・現
当選 5,192石原 誠二 57 国民民主党・新
当選 5,159高城 訓子 58 共産党・現
当選 5,046宍戸 三郎 68 自民党・現
当選 5,035畠山 晋一 51 自民党・現
当選 5,009田中 優子 63 無所属・現
当選 4,775原田 竜馬 26 立憲民主党・新
当選 4,774下山 芳男 71 自民党・現
当選 4,755鶴見 健悟 36 無所属・現
当選 4,631岡川 大記 44 参政党・新
当選 4,581和田 秀寿 68 自民党・現
当選 4,556河野 俊弘 38 自民党・現
当選 4,538福田 妙美 55 公明党・現
当選 4,468高橋 昭彦 61 公明党・現
当選 4,426河村みどり 62 公明党・現
当選 4,379真鍋 欣之 66 自民党・現
当選 4,373桃野 芳文 51 無所属・現
当選 4,305岡本 宣子 60 公明党・現
当選 4,301山口 裕久 62 自民党・現
当選 4,100神尾 りさ 41 無所属・現
当選 3,954川上 耕一 48 共産党・新
当選 3,901佐藤 弘人 60 公明党・現
当選 3,899津上 仁志 49 公明党・現
当選 3,882中里 光夫 58 共産党・現
当選 3,842平塚 敬二 61 公明党・現
当選 3,839藤井 真尚 42 立憲民主党・現
当選 3,791佐藤 正幸 36 自民党・新
当選 3,770青空 好児 79 無所属・現
当選 3,713阿久津 皇 49 自民党・現
当選 3,688板井  斉 63 公明党・現
当選 3,621大庭 正明 66 世田谷行革100番・現
   3,620三井美穂子 60 無所属・元
   3,573中村公太朗 43 立憲民主党・現
   3,565土本 貫太 25 維新の会・新
   3,542上島 義盛 54 自民党・現
   3,398高岡 潤子 63 生活者ネット・現
   3,313金井えり子 59 生活者ネット・現
   3,175磯田久美子 57 立憲民主党・現
   3,095武田 直丈 47 自民党・新  
   2,951町  啓介 45 立憲民主党・新
   2,471上田 秀麿 31 立憲民主党・新
   2,229鈴木 佑輔 43 無所属・新
   2,161上山 尚徳 44 自民党・元
   2,119大場 唯史 44 無所属・新
   2,025あまりかなり 32 都民ファーストの会・新
   1,815三浦 静加 70 無所属・新
   1,745栗原 博之 53 NHK党・現
   1,630サルサ岩渕 45 無所属・新
   1,589長崎 友貴 33 自民党・新
   1,576湯佐 吉宏 51 無所属・元
   1,510岸  泰正 58 無所属・新
   1,333長谷川誠 31 日本改革党・新
   1,263吉川 蓮民 26 政治家女子48党・新
   1,134石川 和央 45 無所属・新
   524鶴田  満 77 無所属・新
   243畠山 孝雄 67 無所属・新

 定数50に75人が立候補。投票率は46.11%で、前回の43.02%を超えた。
 政党別当選者数は次の通り。

自由民主党  14(+1)
公明党     8(-1)
立憲民主党   7(+1)
日本共産党   4(+1)
日本維新の会  2(+1)
生活者ネット  2(-1)
国民民主党   1(+1)
都民ファーストの会 1(±0)
れいわ新選組  1(+1)
参政党     1(+1)
行革110番  1(±0)
無所属     8(-2)

 候補者を減らした公明党が1議席減。
 一方、共産党が1議席増やした。
 生活者ネットワークは新人2名が当選したものの、現職2名が落選している。
 国民民主党、れいわ新選組、参政党が新たに議席を獲得。

薗部誠弥・都民ファーストの会区議

 都民ファーストの会は2名立てたものの、現職の薗部誠弥区議が議席を守ったに留まった。ところで都民ファーストの会の候補者はどこも似たようなデザインのポスターなのだが、薗部候補のはひときわ違ってお洒落なので目を引いた。

社民党から立憲民主党に移った桜井純子区議

 社民党は現職の桜井純子区議と羽田圭二区議の2人が立憲民主党に移ったため議席を失っている。維新の会も前回より1議席上乗せして2議席だった。

社民党から立憲民主党に移った羽田圭二区議

 維新の会も前回より1議席上乗せして2議席だった。現職の稗島進区議はトップ当選している。

トップ当選の稗島進・日本維新の会区議

 2位は無所属の樋内優子区議。

樋内優子区議

 美人議員として知られるが、ポスターの写真が10年以上前から変わっていない気がする。これはぜひとも一度本物を拝んでみたいものである、

元祖トランスジェンダー議員の上川あや区議

 男性から女性に性別変更した元祖トランスジェンダー議員の上川あや区議も上位で6選を決めた。

青空好児区議

 漫才師「青空球児好児」の青空好児区議も6選目。共にすっかりベテラン議員になった。

大庭正明・世田谷行革110番区議

 老舗地域政党「世田谷行革110番」の大庭正明区議が10選を決めた。
同党は2008年に都議会の議席を失ったが、区議会の議席は維持している。最下位当選だったが、次点の三井美穂子区議とはわずか1票差の薄氷の勝利だった。

オルズグル・立憲民主党候補

 上位で当選した立憲民主党のオルズグル候補は在日ウズベキスタン人。本名は「ババホジャエヴァ・オルズグル」。2007年に来日し、後に日本国籍を取得している。

サルサ岩渕候補

 無所属のサルサ岩渕候補は元プロボクサー。「サルサ岩渕」というのはリングネームである。「完全無所属」を謳っているが、2021年都議選の際は「平和の党」からの出馬だった。長井秀和・西東京市議の応援も受けたが落選している。

栗原博之・NHK党区議

 旧NHK党からは現職の栗原博之区議がNHK党から出馬。
 また、元自衛官で、在官中にAVに出演して問題となった26歳の吉川蓮民候補が政治家女子48党から出馬したが共に落選。両者の票を併せても当選には届かない惨敗だった。

吉川蓮民・政治家女子48党候補

 無所属の三浦静加候補はアパレルブランドの「セーラーズ」の社長。

三浦静加候補

会派は次の通り。

14 自由民主党世田谷区議団
 8 公明党世田谷区議団
 8 立憲民主党・れいわ新選組世田谷区議団
 5 日本維新の会・無所属・世田谷行革110番(維新、行革、田中、桃野)
 4 日本共産党世田谷区議団
 2 都民ファーストの会・Stegayaあらた(都民、佐藤)
 2 生活者ネットワーク世田谷区議団
 1 レインボー世田谷(上川)
 1 世田谷無所属(樋内)
 1 国際都市せたがや(神尾)
 1 せたがやの風(鶴見)
 1 国民民主党世田谷
 1 参政党
 1 無所属(青空)

 議長には自民党の荻野健司区議、副議長には公明党の平塚敬二区議を選出。

◆渋谷区長選挙

当選39,202(51.40%)長谷部 健 51 無所属・現③
  23,308(30.56%)吉田佳代子 60 無所属・新(立憲民主党推薦、れいわ新選組支持)
  10,749(14.09%)鈴木 哲司 50 無所属・新(自民党区総支部推薦)
    3,008( 3.94%)菅原 深雪 61 旧統一教会と戦う日本第一党・新

長谷部健区長

 現職の長谷部健区長に3人の新人が挑む。

鈴木哲司候補

 鈴木哲司候補は自民党区総支部が支援。

吉田佳代子・元区議

 吉田佳代子・元区議は野党系で立憲民主党推薦、れいわ新選組支持。地元選出の長妻昭・元厚労相も応援する。

菅原深雪・日本第一党候補

 菅原深雪・日本第一党候補は昨年の参院東京選挙区にも立候補していた。今回の党名は「旧統一教会と戦う日本第一党」となっている。
 長谷部区長はこれまで一貫して政党の推薦を受けず当選を重ねてきた。今回も野党系、与党系の候補を大差で下し3選を決めている。投票率は42.34%で、前回の39.95%を上回った。

◆渋谷区議会議員選挙

当選3,190橋本 侑樹 30 無所属・現
当選2,709岡田 麻理 55 無所属・現
当選2,444佐々木由樹 42 立憲民主党・新
当選2,334中村 豪志 46 自民党・現
当選2,166治田  学 52 立憲民主党・現
当選2,117神薗麻智子 43 無所属・現
当選2,029須田  賢 47 都民ファーストの会・現
当選2,007星野  愛 42 維新の会・新
当選1,995岡美 千瑠 44 自民党・現
当選1,927丸山 高司 65 自民党・現
当選1,920桑水流弓紀子 35 国民民主党・新
当選1,889五十嵐千代子 69 共産党・現
当選1,819増田 洋紀 44 立憲民主党・新
当選1,722小田 浩美 57 立憲民主党・現
当選1,660太田 真也 54 維新の会・新
当選1,651一柳 直宏 60 自民党・現
当選1,623堀切 稔仁 54 渋谷オンブズマン・現
当選1,590伊藤 毅志 61 無所属・現
当選1,549田中 匠身 54 無所属・現
当選1,487牛尾 真己 65 共産党・現
当選1,476岡田 美保 55 自民党・新
当選1,461久永  薫 60 公明党・現
当選1,446薬丸 義人 58 無所属・現
当選1,430田中 正也 61 共産党・現
当選1,420松本  翔 37 自民党・現
当選1,418斎藤 竜一 62 自民党・現
当選1,365沢島 英隆 60 公明党・現
当選1,352久世 恵美 57 維新の会・新
当選1,351栗谷 順彦 66 公明党・現
当選1,333矢ケ崎清花 36 立憲民主党・新
当選1,333鈴木 建邦 48 無所属・現
当選1,291近藤 順子 55 公明党・現
当選1,258吉崎いずみ 60 公明党・新
当選1,227矢野 桂太 34 参政党・新
  1,216吉田あつみ 65 れいわ新選組・新
  1,184佐藤リッキー 47 無所属・新
  1,163森田 由紀 52 無所属・現
  1,061海崎 治代 65 共産党・新
  1,043菅野  茂 75 共産党・元
  1,038宏洋    34 カルト宗教から国民を守る党・新
  1,014込山  洋 49 無所属・新
   926水野 禎之 48 自民党・新
   886斎藤 美空 30 自民党・新
   868諸岡 真道 34 無所属・新
   714藤井 敬夫 56 自民党・元
   657速水  拓 50 自民党・新
   596塩沢 好貴 25 自民党・新
   581田辺浩一郎 56 都民ファーストの会・新
   545斉藤 貴之 47 自民党・現
   530鴻池  奏 50 無所属・新
   474金子 快之 52 町田市でイジメを隠した五十嵐教育長を辞めさせる党・現
   447宮路 天平 40 無所属・新
   416猪野 恵司 39 NHK党・新
   356山本  晃 49 自民党・新
   334高瀬 敦也 47 無所属・新
   290金子 明星 25 政治家女子48党・新
   275杉本  孝 76 無所属・新
   269中村 和弘 56 旧統一教会と戦う日本第一党・新
   176はだしのテディ 58 無所属・新
   158平松 健詩 27 日本自治委員会・新
   153小笠原真吾 44 無所属・新
     40守屋 峰雄 48 無所属・新

定数34に62人が立候補。
投票率は42.35%で、前回の39.96%を上回った。

 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  7(-2)
立憲民主党  5(+1)
公明党    5(±0)
日本共産党  3(-1)
日本維新の会 3(+3)
国民民主党  1(+1)
都民ファーストの会 1(+1)
参政党    1(+1)
オンブズマン渋谷  1(±0)
無所属    7(-2)

 自民党は7人もの落選者を出したものの、7議席で第1勢力を維持した。
 立憲民主党は1議席増。
 公明党は前回と同じ。
 共産党が1議席減となった。
 維新の会が議席0から3議席獲得の躍進。
 国民民主党、都民ファーストの会、参政党も議席を獲得した。

吉田あつみ・れいわ新選組候補

 れいわ新選組は吉田あつみ候補は次点で落選。都内でれいわの候補が落選するのは渋谷区が唯一だった。

トップ当選の橋本佑樹区議。

 トップ当選は橋本佑樹区議。東大卒の元アイドル「仮面女子」メンバー。4年前はあたらしい党の公認で当選していたが、今回は離党して臨んでいた。

堀切稔仁・渋谷オンブズマン区議

 渋谷区では諸派の候補が多く立候補していたが、当選したのは「渋谷オンブズマン」の堀切稔仁区議のみであった。

金子快之・町田市でイジメを隠した五十嵐教育長を辞めさせる党区議

 NHKから国民を守る党を離党して「町田市でイジメを隠した五十嵐教育長を辞めさせる党」を立ち上げた金子快之区議は前回よりも千票近く票を減らす惨敗。議席を守ることができなかった。
 それにしても、党名がなんともピンポイント。

 平松健詩・日本自治員会議長

 日本自治員会の平松健詩議長も同様に五十嵐教育長解任を目指すことを公約としているのだが、渋谷区ではこのことがそこまで大きな争点となっているのだろうか。

猪野恵司・NHK党候補

 NHK党は参院東京選挙区で立候補したこともある猪野恵司候補を擁立。

金子明里・政治家女子48党候補

 政治家女子48党は現役地下アイドルの25歳の金子明里候補を擁立していたが共に500票に届かない惨敗ぶりだった。

宏洋・カルト宗教から国民を守る党候補

 先日亡くなった大川隆法・幸福の科学総裁の長男・宏洋候補が、「カルト宗教から国民を守る党」を立ち上げて立候補。幸福の科学を脱退しており、幸福の科学はじめ創価学会、統一教会といった“カルト宗教”への批判を行なっていた。創価学会を脱退した長井秀和・西東京市議も応援していた。


込山洋候補

 長井市議は、無所属の込山洋候補も応援していた。込山候補はマック赤坂・前港区議の弟子で、以前はスマイル党公認で出馬したこともある。
 込山候補は、投票日の投票締め切り直後に自身が「当選確実」であるというツイートをあげて失笑を買っていた。まだ開票すら始まっていないというのに…。もちろん結果は落選であった。

 込山候補は選挙後に「渋谷をスマイルにする会」を立ち上げた。

佐藤リッキー候補

 無所属の佐藤リッキー候補はデザイナーでYouTuber「どうもリッキーさん」。意外と健闘して次々点と、当選まであと一歩だった。

はだしのテディ候補

 「はだしのテディ」候補は毎朝、恵比寿駅前を裸足で清掃する活動をしているのだとか…。ところで肩書きの「執事」って何?

高瀬敦也候補

 高瀬敦也候補は「渋谷区ブランド」を活用したIP(知的財産)を開発するというのが公約。

小笠原真吾候補

小笠原真吾候補はワインバル「Rough」のオーナー。
金髪ピアスのルックスにインパクトがある。

 会派は次の通りとなった。

7 渋谷区議会自由民主党議員団
7 立憲・国民渋谷議員団(立憲、国民、オンブズマン)
6 シブヤを笑顔にする会(伊藤、岡田麻理、橋本、神薗、田中匠身)
5 渋谷区議会公明党
3 日本共産党渋谷区議会議員団
3 日本維新の会渋谷区議団
3 無所属(鈴木、須田、矢野)

 議長には自民党の丸山高司区議、副議長には立憲民主党の治田学区議を選出した。

◆中野区議会議員選挙

当選5,413斉藤 慶太 39 維新の会・新
当選3,668黒沢 ゆか 34 都民ファーストの会・新
当選3,474浦野 智美 42 共産党・現
当選3,224吉田康一郎 55 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会・現
当選3,178檜山  隆 39 立憲民主党・現
当選2,938酒井 琢也 49 立憲民主党・現
当選2,727河合 里奈 43 立憲民主党・現
当選2,690斉藤 百合 60 立憲民主党・現
当選2,652猪爪 正太 26 国民民主党・新
当選2,569武藤 有子 67 無所属・現
当選2,451山本 崇志 43 立憲民主党・現
当選2,438久保 里香 59 公明党・現
当選2,418立石 理郎 36 無所属・現
当選2,398武井 征樹 48 自民党・新
当選2,385小宮山隆志 53 無所属・現
当選2,285大内 慎吾 61 自民党・現
当選2,262木村 広一 52 公明党・現
当選2,150細野かよ子 60 生活者ネット・元
当選2,093高橋 一実 62 自民党・現
当選2,089武田 弥生 54 共産党・新
当選2,057中村 延子 41 立憲民主党・現
当選2,043甲田百合子 53 公明党・現
当選2,032高橋ちあき 67 自民党・現
当選2,017市川信太朗 33 自民党・現
当選1,993白井 秀史 53 公明党・現
当選1,980加藤 拓磨 43 自民党・現
当選1,902日野  崇 47 公明党・現
当選1,893間 ひとみ 40 無所属・現
当選1,884大沢 宏之 60 都民ファーストの会・新
当選1,871小林 善一 64 公明党・現
当選1,830杉山  司 53 立憲民主党・現
当選1,821平山 英明 54 公明党・現
当選1,800石坂わたる 46 無所属・現
当選1,744山内 章広 44 自民党・新
当選1,721羽鳥 大輔 36 共産党・現
当選1,692伊藤 正信 59 自民党・現
当選1,680内野大三郎 52 都民ファーストの会・現
当選1,674井関 源二 49 れいわ新選組・新
当選1,633南  勝彦 62 公明党・現
当選1,614森  隆之 40 立憲民主党・現
当選1,613広川 雅規 42 共産党・元
当選1,585井佐 哲郎 51 共産党・現
  1,584田中 裕史 56 参政党・新
  1,557近藤小枝子 62 無所属・現
  1,439生藤 健人 33 自民党・現
  1,421丸茂亜砂美 46 無所属・新
  1,394内川 和久 63 自民党・現
  1,357若林 重男 52 自民党・現
  1,355小杉 一男 56 共産党・現
  1,299鳥居 瑞生 31 自民党・新
  1,270長沢 和彦 61 共産党・現
  1,098渡辺  武 51 都民ファーストの会・現
   857竹村 明広 55 NHK党・現
   638市川 浩司 61 庶民と動物の会・新
   471高野  愛 28 政治家女子48党・新
   433大木 慶一 55 無所属・新
   423渋沢 一葉 34 無所属・新
   232田中 公明 55 無所属・新
   172沢口 祐司 68 新党日本のこころ・新
   155柳瀬 昌信 53 無所属・新

 定数42に60人が立候補。投票率は42.0%で前回の40.46%を上回った。

自由民主党  8(-1)
立憲民主党  8(±0)
公明党    8(±0)
日本共産党  5(-1)
都民ファーストの会 3(+1)
日本維新の会 1(+1)
国民民主党  1(+1)
生活者ネット 1(+1)
れいわ新選組 1(+1)
育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会 1(±0)
無所属    5(-2)

 自民党、立憲民主党、公明党の3党が8議席で並ぶ。今後、どこが第1会派となるかの駆け引きがみられるのだろう。

大沢宏之・都民ファーストの会候補

 都民ファーストの会も1議席増やして3議席。

浦野智美・共産党区議

 一方、共産党は1議席減。かつて都議選に出たこともある浦野智美区議は3位と上位当選。

斉藤慶太・維新の会候補

 維新の会は初めて議席を獲得。斉藤慶太候補がトップ当選を決めた。

井関源二・れいわ新選組候補

 れいわ新選組は議席を獲得したが、参政党は次点に終わった。

細野かよ子・生活者ネットワーク前区議

 また、4年前議席を失った生活者ネットワークは細野かよ子・前区議が返り咲きに成功した。

吉田康一郎・育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会区議

 諸派では「育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会」の吉田康一郎区議が議席を守る。民主党都議を2期務めた後、日本維新の会や次世代の党で総選挙に出馬するも落選。2019年、「育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野」公認で区議選に初当選している。

竹村明広・NHK党区議

 旧NHK党は現職の竹村明広区議がいたが、下位で惨敗に終わった。政治家女子48党の高野愛候補も落選だった。

市川浩司・庶民と動物の会候補

 「庶民と動物の会の」市川浩司候補は都知事選に出馬したこともある。

沢口祐司候補・新党日本のこころ候補

 「新党日本のこころ」の沢口祐司候補。「新党日本のこころ」は2021年総選挙の際に、「子ども・若者への遺伝子ワクチン中止」を訴えて結成。
2018年まで存在した政党「日本のこころ」と直接関係はないようだが、ロゴを似せるなど意識しているようだ。

田中公明候補

 田中公明候補は、YouTuber「キミアキ先生」として活動。ハンドルネームでの立候補が認められなかったらしい。

黒沢ゆか・都民ファーストの会候補

 中野区議選では若い女性候補者が目立った。そんな中、都民ファーストの会の34歳の黒沢ゆか候補が2位当選している。

鳥居瑞生・自民党候補

 他にも31歳の自民党・鳥居瑞生候補。政治家とは思えないルックスだ。    

渋沢一葉候補

 34歳の渋沢一葉候補はグラビアアイドル。「渋沢」栄一と樋口「一葉」というなんともお札みたいでありがたい名前。

高野愛・政治家女子48党候補

 28歳の政治家女子48党・高野愛候補も含めて、港区同様「キャバクラ状態」と揶揄されたが、ことごとく落選している。

 会派は次の通りとなった。

11 立憲・国民・ネット・無所属(立憲、国民、ネット、間)
 8 自由民主党議員団
 8 公明党議員団
 5 日本共産党議員団
 3 都民ファーストの会中野区議団
 7 無所属

 立憲民主党、国民民主党、生活者ネットワークと、野党系の議員が大同した会派が最大勢力となった。
 議長は立憲民主党の酒井琢也区議、副議長は公明党の木村広一区議が選出された。

副議長に選ばれた木村広一・公明党区議

 木村副議長は創価大学卒業後、アフリカ・ガーナ留学の経験があるそうだ。

◆杉並区議会議員選挙

当選6,532安田 真理 44 立憲民主党・新
当選6,390茜ケ久保舞 43 都民ファーストの会・新
当選5,966山名 奏子 40 れいわ新選組・新
当選5,612倉本 美香 30 無所属・新
当選5,436大和田 伸 42 自民党・現
当選5,167鈴木 千鶴 52 維新の会・新
当選5,079脇坂 達也 40 自民党・現
当選4,626松本 光博 39 維新の会・現
当選4,580小林 優美 34 無所属・現
当選4,189赤坂 珠良 52 立憲民主党・新
当選4,157田中裕太郎 47 無所属・元
当選4,138宇田川祐治 38 都民ファーストの会・新
当選4,076小池  恵 40 共産党・新
当選3,929井口 絵美 35 無所属・新
当選3,906寺田 陽香 35 立憲民主党・新
当選3,844樋脇  岳 45 立憲民主党・現
当選3,581横田 政直 54 参政党・元
当選3,367木梨 盛祥 73 無所属・現
当選3,320ブランシャー明日香 50 緑の党グリーンズジャパン・新
当選3,261奥山 妙子 65 無所属・現
当選3,252堀部  康 52 無所属・現
当選3,096松尾 百合 64 無所属・現
当選3,084酒井 正江 65 共産党・現
当選3,078奥田 雅子 63 生活者ネット・現
当選3,060山本 弘子 55 公明党・現
当選3,056曽根 文子 54 生活者ネット・現
当選2,983藤本 直也 51 自民党・現
当選2,942前山 直子 39 立憲民主党・新
当選2,921吉田  愛 49 自民党・現
当選2,888山田 耕平 42 共産党・現
当選2,860渡辺 友貴 38 自民党・現
当選2,855渡辺富士雄 63 公明党・現
当選2,839松本 浩一 42 立憲民主党・新
当選2,839斉藤 利華 55 公明党・新
当選2,769富田  琢 47 共産党・現
当選2,765矢口 泰之 46 自民党・現
当選2,728安斉  昭 53 無所属・現
当選2,704逸見 純一 32 自民党・現
当選2,632洞口 朋子 34 都政を革新する会・現
当選2,553浅井 邦夫 72 自民党・現
当選2,549田中 朝子 63 無所属・元
当選2,538中村 康弘 56 公明党・現
当選2,530樟山 美紀 60 共産党・現
当選2,506岩田 生真 52 無所属・現
当選2,483川原口宏之 58 公明党・現
当選2,434井口かづ子 78 自民党・現
当選2,416和気 美樹 56 共産党・新
当選2,352大槻 城一 61 公明党・現
  2,344小林華弥子 55 無所属・新
  2,333青木  洋 46 無所属・新
  2,331野垣 暁子 42 共産党・現
  2,290北  明範 58 公明党・現
  2,094太田 哲二 75 立憲民主党・現
  1,999小川宗次郎 57 自民党・現
  1,942大熊 昌巳 70 自民党・現
  1,867山本 明美 58 無所属・現
  1,796松浦 威明 51 自民党・現
  1,761国崎 隆志 41 自民党・現
  1,723今井  洋 62 自民党・現
  1,722大泉 泰政 53 自民党・現
  1,619佐々木 浩 58 無所属・元
  1,580井原 太一 68 自民党・現
  1,231久水 勝人 60 みんなでつくろう楽しい杉並・新
  1,199渡辺由紀子 58 自治市民・新(社民党、新社会党推薦)
  1,160梶谷 秀一 57 NHK党・新
   974紺谷 悠人 30 無所属・新
   790佐々木千夏 50 無所属・現
   663城戸  譲 34 たぶん無所属・新
   196南  俊輔 38 無所属・新

 定数48に69人が立候補。投票率は43.66%で、前回の39.47%を上回った。

 政党別当選者数は次の通り。

自由民主党   9(-6)
公明党     6(-1)
日本共産党   6(±0)
立憲民主党   6(+1)
日本維新の会  2(+1)
都民ファーストの会 2(+2)
生活者ネット  2(±0)
れいわ新選組  1(+1)
参政党     1(+1)
緑の党グリーンズジャパン 1(+1)
都政を革新する会 1(±0)
無所属    11(-1)

 杉並区は大きく動いた選挙区だと言える。地方議員では強いと言われる現職議員が12人も落選している。中でも自民党は現職7人が落選。前回よりも6議席も減らす惨敗を喫したのである。

北明範・公明党区議

 公明党も現職の北明範区議が落選している。

山名奏子・れいわ新選組候補は「性別非公表」

 新人候補の当選は15人。そして「性別非公表」としているれいわ新選組の山名奏子候補を除き、女性候補24人が当選したのである。
 杉並区では、2021年の総選挙で自民党の石原伸晃・元幹事長、昨年の区長選で3期務めた田中良区長が落選していたが、相変わらず「変化の風」が吹いたのだと言える。

トップ当選の安田真理・立憲民主党候補

 トップ当選したのは立憲民主党の安田真理候補安田真理候補。他にも上位に女性候補の姿が目立つ。

茜ケ久保舞・都民ファーストの会候補

 2位は都民ファーストの会の茜ケ久保舞候補だった。「茜ケ久保(あかねがくぼ)」という珍しい苗字は、同じ杉並区を地盤とする都民ファーストの会の茜ケ久保嘉代子都議と同じ。なんでも、嘉代子都議と舞候補は義理の姉妹との事。共に夫の苗字であるため、夫同士が兄弟なのだろう。茜ケ久保都議も応援していたようだ。

ブランシャー明日香・緑の党グリーンズジャパン候補

 緑の党グリーンズジャパンのブランシャー明日香候補が当選。同党は今回、小平市の橋本久雄市議が落選。江東区の中村雅子市議、国立市の重松朋宏市議が不出であったため、ブランシャー候補は唯一の当選者だったことになる。(他に小金井市、立川市に現職がいる。)ちなみに「ブランシャー」という苗字はフランス人の夫のものとのこと。善福寺にプラスチックをなるべく使わないなど環境に配慮したカフェ「カワセミピプレット」を営業している。

梶谷秀一・NHK党候補

 NHK党は梶谷秀一候補を擁立するも惨敗。

佐々木千夏区議

 4年前「NHKから国民を守る党」で当選した後離党した佐々木千夏区議はそれよりも少ない得票だった。佐々木区議はもともと極右的な主張が強かったが、選挙後に参政党に入党を発表している。

横田政直・参政党元区議

 その参政党は横田政直・元区議が返り咲き。横田元区議はみんなの党で区議を2期務めている。解党後は、「日本を元気にする会」、政治団体「みんなの党」で2度落選している。8年ぶりの区政復帰となった。

洞口朋子・都政を革新する会区議

 杉並区は左翼陣営も強い。「都政を革新する会」の洞口朋子区議が再選。同党は左翼系過激派「中核派」を母体としている。1967年に長谷川英憲・杉並区議によって設立され、1989年には長谷川代表が都議会議員にも当選している。長谷川代表の後継として杉並区議会で結柴誠一区議と新城節子区議が当選するも、共に離党している。都政を革新する会は2007年以降、区議会で当選者を出すことは出来なかったが、前回30歳の洞口朋子候補が当選し、議席を回復することが出来ていた。

小林華弥子候補

 都政を革新する会を離党した結柴区議と新城区議は会派「無所属区民派」を結成していたが、共に今回は不出馬で引退。後任に小林華弥子・元由布市議を立てたが、わずか8票差で落選。昨年の区議補選に続く落選となった。

田中裕太郎・元区議

 昨年の区長選にも出馬した田中裕太郎・元区議が返り咲きに成功した。

 区議補選で当選した逸見純一・自民党区議も再選している。

倉本美香候補

 その他、区議補選に立候補した候補者では、倉本美香候補、 松本浩一・立憲民主党候補、宇田川祐治・都民ファーストの会候補、鈴木千鶴・維新の会候補が初当選。補選への立候補が知名度をあげる効果となっていたようだ。

佐々木浩・元区議

 唯一、佐々木浩・元区議のみが返り咲きに失敗した。佐々木元区議は山田宏・元区長の側近で、日本創新党の設立にも参加している。2014年には区長選にも出馬したが、当時の田中良区長に破れた。

木梨盛洋区議

 木梨盛洋区議も2018年の区議選に出馬経験がある。とんねるずの木梨憲武とは従兄弟にあたる。

渡辺由起子・自治市民候補

 渡辺由起子・自治市民候補。社民党と新社会党推薦。「自治市民」が公認しているが、ポスターには「無所属」とある。

久水勝人・みんなでつくろう楽しい杉並代表。

 久水勝人・みんなでつくろう楽しい杉並代表。シングルファーザーだとのこと。

城戸譲・たぶん無所属候補

 城戸譲・たぶん無所属候補。無所属ではあるが、完全な「中立」は困難であるため、「たぶん中立で無所属」くらいの謙虚さでということでつけられた政治団体とのこと。

南俊輔候補

 南俊輔候補。2018年区長選にも出馬している。愛国保守のお手軽感あふれるポスター。今回、断トツの最下位だった。

 会派は次の通りとなった。

10 自民党・無所属杉並区議団(自民、小林、岩田)
 6 日本共産党杉並区議団
 6 立憲民主党杉並区議団
 6 杉並区議会公明党
 4 無所属・都民ファーストの会(立憲、井口絵美、安斉)
 2 区議会生活者ネットワーク
 2 杉並維新の会
 2 れいわを耕す(れいわ、奥山)
 1 安心・安全杉並の会(倉本)
 1 参政党杉並
 1 都政を革新する会
 1 杉並みらいの会(田中朝子)
 1 杉並をセンタク致し候(田中裕太郎)
 1 緑の党グリーンズジャパン
 1 杉並わくわく会議(松尾)
 1 共に生きる杉並(木梨)
 1 無所属(堀部)
 1 無所属杉並(井口かづ子)

 杉並区では田中良区政への賛否を巡って、自民党が「杉並区議団自由民主党」と「自由民主党杉並区議団」に分裂していたが、大量落選をきっかけに再び統一会派が結成されていた。しかし議長選出に際しても波乱が起きたのである。
 自民党は、議長を浅井邦夫区議とすることを決めていた。ところが、蓋を開けてみると議長に当選したのは自民党の井口かづ子区議であった。

議長に選ばれた井口かづ子・自民党区議

24 井口かづ子
23 浅井 邦夫
 1 洞口 朋子

 どうやら、共産党や立憲民主党の議員が井口区議を推した結果だったようである。そのこともあり、自民党区議団の内部協議が紛糾。副議長人事が3日後まで行なわれない事態となってしまった。
 その後、副議長には公明党の渡辺富士男区議が選ばれた。井口区議は自民党会派を離脱し、1人会派「無所属杉並」を結成している。区長選、総選挙、そして今回の区議選と、常に波乱の起きる杉並区。これからも一層注目していきたい。

◆豊島区長選挙

当選43,168(43.38%)高際みゆき 57 無所属・新①(自民党、公明党、都民ファーストの会推薦)
  25,029(25.15%)神沢 和敬 41 無所属・新(立憲民主党、共産党、れいわ新選組支持)
  24,284(24.40%)永野 裕子 50 無所属・新
    7,030(   7.06%)鈴木 和夫 71 無所属・新

 6期務めた高野之夫区長が2月9日に85歳で急逝。新人4人の争いとなった。

高際みゆき・元副区長。

 高野前区長に後継指名されていたのは高際みゆき・元副区長。自民党、公明党に加え都民ファーストの会が推薦する。

神沢和敬候補

 野党は神沢和敬候補を擁立。元朝日新聞記者で、選挙サイト「ザ・選挙」を運営。

永野裕子・元区議

 永野裕子候補は民主党から国民民主党で区議を5期務める。2児の母で、「母として立つ」とのこと。

鈴木和夫候補

 鈴木和夫候補は前回に続き2度目の区長選出馬。前回は6,601票を獲得している。
 投票率は46.57%で、前回の42.17%を上回った。高際候補が初当選し、豊島区も初の女性区長の誕生となった。

◆豊島区議会議員選挙

当選3,684池田 裕一 46 自民党・現
当選3,550原田 崇企 31 国民民主党・新
当選3,443林  二葉 50 維新の会・元
当選3,335古坊 知生 56 無所属・現
当選3,200有里 真穂 40 無所属・元
当選3,179星  京子 66 都民ファーストの会・現
当選3,029宮崎 慧子 33 立憲民主党・新
当選3,001小林ひろみ 60 共産党・現
当選2,816細川 正博 44 都民ファーストの会・現
当選2,652入江 愛弓 34 無所属・現
当選2,509泉谷  剛 57 維新の会・元
当選2,507片岡 恭子 44 都民ファーストの会・新
当選2,506塚田 寿子 60 れいわ新選組・現
当選2,490竹下 広美 63 自民党・元
当選2,372小林 弘明 53 無所属・現
当選2,329辻   薫 67 公明党・現
当選2,309藤沢 愛子 34 自民党・現
当選2,248松下創一郎 42 自民党・元
当選2,201根岸 光洋 59 公明党・現
当選2,134磯  一昭 65 自民党・現
当選2,090芳賀 竜朗 44 自民党・現
当選2,012高橋佳代子 55 公明党・現
当選1,949西山 陽介 60 公明党・現
当選1,926島村 高彦 62 公明党・現
当選1,847夫馬 三知 61 公明党・現
当選1,805清水 教子 56 共産党・現
当選1,735儀武 大悟 70 共産党・現
当選1,692佐久間一生 63 立憲民主党・現
当選1,688中山 住人 37 立憲民主党・新
当選1,680井上 幸一 54 自民党・新
当選1,662川瀬砂奈江 50 立憲民主党・現
当選1,661垣内 信行 64 共産党・元
当選1,621中沢 雅之 46 都民ファーストの会・現
当選1,586北岡 綾子 45 公明党・新
当選1,546西崎 風香 28 立憲民主党・新
当選1,494森   徹 57 共産党・元
  1,479和賀井哲代 70 無所属・現
  1,452渡辺久美子 72 共産党・現
  1,445元谷百合奈 31 無所属・元
  1,396安田  伸 52 参政党・新
  1,385橋本 久美 53 都民ファーストの会・元
  1,367坂本 拓也 31 自民党・新
  1,352石橋 正史 54 自民党・現
  1,094上野洋太郎 58 都民ファーストの会・新
   913鶴岡 丈夫 56 都民ファーストの会・新
   837岡  将太 43 無所属・新
   799斎藤 俊彦 52 日本改革党・新
   764堀川 圭輔 48 NHKから国民を守る党・新
   739行安 里衣 52 無所属・新
   706安蔵 昌明 65 無所属・新
   608朝雄健一郎 53 自民党・新
   465松井 理悦 43 都民ファーストの会・新
   421金沢 祥子 40 政治家女子48党・新
   381へずまりゅう 31 無所属・新
   328長谷川 圭 53 無所属・新
   166中根 善弘 59 無所属・新(東京新党16推薦)

 定数36に56人が立候補。投票率は46.58%で、前回の42.18%を上回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  7(-2)
公明党    7(±0)
立憲民主党  5(+2)
日本共産党  5(+1)
都民ファーストの会 4(-2)
日本維新の会 2(+2)
国民民主党  1(±0)
れいわ新選組 1(+1)
無所属    4(+1)

 自民党が前回より2議席を減らす。立憲民主党が2議席増やしたが、共産党も1議席増やしている。
 都民ファーストの会は2議席減らしたが、4議席というのは都内最多。さすがは、小池百合子・都知事の地元である。今回都民ファーストの会は8人の候補者を立てていたのだが、ただ、落選した候補者の中には、500票に満たない票しかあげられない候補者がいたりと、質的にはやや難があったように感じられる。

橋本久美・都民ファーストの会元区議

 橋本久美・元区議もそんな1人かもしれない。2011年にみんなの党で豊島区議に初当選も、翌年日本未来の党から総選挙に出馬し辞任(落選)。その後も希望の党から総選挙に出たり、維新政党・新風で参院選(京都選挙区)に出たりと、政党や選挙区を次々と代えていた。ようやく都民ファーストの会にたどり着くも落選に終わっている。

 日本維新の会が2議席。
 れいわ新選組も議席を獲得したが、参政党は届かなかった。

入江愛弓区議

 コスプレーヤーとしても活躍するは、4年前は「あたらしい党」公認で当選したが、今回は党籍は残したまま無所属での再選となった。

斎藤俊彦・日本改革党候補

 4年前、NHKから国民を守る党は沓沢亮治・前区議を当選させたが、その後離党。日本改革党を立ち上げ、参院選出馬のために辞職した。その沓沢代表の後任として斎藤俊彦候補が立ったが及ばなかった。

堀川圭輔・NHK党候補

 NHK党は堀川圭輔候補を擁立。政治家女子48党は金沢祥子候補を立てたが共に落選。

金沢祥子・政治家女子48党候補

 池袋駅前で見かけた金沢候補のポスターは横になって貼られていた。

へずまりゅう候補

 話題の候補としては、へずまりゅう(原田将大)候補。言わずと知れた元迷惑系YouTuber。2020年に、スーパーで会計前の刺身の切り身を食べながらレジに到着する動画を公開したことで窃盗罪で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予4年の判決を言い渡される。2021年にNHK党から参院山口補選に立候補して惨敗した。

 ポスターには「高齢者に厳しい社会へ」「若者が活躍できる豊島区へ」とあるが、これを見る限りまったく反省していないようだ。選挙公報も嘗めてるとしか思えない。


へずまりゅう候補選挙公報

 今回も落選したらSNSを引退すると表明していたが、まったくお話にならず下から3番目の得票に終わった。

 しかしながら、「選挙には負けたけどSNSでは勝った」と謎の勝利宣言で引退を撤回している。

 その他、気になった候補には長谷川圭候補がいた。

長谷川圭候補

 公約が「路上喫煙ゼロへ」。ぜひとも新宿区の自由ニコチン同盟の五十嵐順一郎候補と対戦してい貰いたいものだが、へずまりゅう以下の得票に終わった。

有里真穂・元区議

 大塚駅で下車したところ、駅前で有里真穂・元区議の街宣を見かけた。
青年海外協力隊員としてフィジーに赴任。その後自衛官としても働いている。区議2期目途中で辞職して自民党公認で参院比例区に出馬するも落選。

古坊知生区議

 また、都電荒川線の駅構内で遊説中の古坊知生区議とすれ違った。豊島区を地盤としていた小林興起・元代議士の元秘書。キャッチフレーズは「豊島刷新!」。
 今回会えた候補者は2名だけだったが、共に当選を果たしている。

 会派は次の通りとなった。

8 自民党豊島区議団(自民党、有里)
7 公明党豊島区議団
6 立民・れいわ・市民の会(立憲、れいわ)
5 都民ファーストの会豊島区議団・国民民主党(都民、国民)
5 日本共産党豊島区議団
4 維新・無所属の会(維新、古坊、入江)
1 豊島区無所属元気の会(小林弘明)

 議長は自民党の池田裕一、副議長は公明党の西山陽介を選出。

◆北区長選挙

当選48,308(34.11%)山田加奈子 51 無所属・新①(自民党、維新の会、公明党推薦)
  41,095(29.02%)駒崎 美紀 44 無所属・新
  39,702(28.03%)花川與惣太 88 無所属・現⑤
  12,528( 8.85%)橋本弥寿子 70 無所属・新(共産党、社民党推薦)

 全国の首長で最高齢の88歳ながら6選を狙う現職・花川與惣太区長に新人3人が挑んだ。高齢と多選が争点になるが、対立候補も分裂。
 山田加奈子・元自民党都議。
 野党系の橋本弥寿子候補。
 駒崎美紀・元北区議は4年前は「あたらしい党」公認で北区議会トップ当選しているがその後離党。4年前はあたらしい党の音喜多駿代表が区長選で花川区長に惜敗している。

 また、当初は元光GENJIの大沢樹生氏が東京新党16公認で出馬の予定であったが、公示直前に立候補を断念した。大沢氏は現職の花川與惣太区長と政策協定を結び支援することとなったのだが、これには正直がっかりだった。大沢氏というと元アイドルで政治色は薄い。そのため従来の政治家には無い新しい風を期待した人も多かっただろう。それが花川区長という、ある意味いちばん古いタイプの政治家に乗っかったのだから、期待外れもいいところ。東京新党16の候補も区議選で振るわなかった。

 投票率は51.61%で、前回の51.74%をわずかに下回った。当選したのは山田加奈子都議。花川区長には3番手の得票に終わった。だった。現職区長の落選は区長公選制が復活した1975年から6例目という珍しい事態である。

◆北区議会議員選挙

当選9,656佐藤 古都 35 維新の会・新
当選7,186戸枝 大幸 45 自民党・現
当選4,649斎藤 尚哉 33 維新の会・新
当選4,417臼井 愛子 32 立憲民主党・現
当選4,232渡辺 嘉浩 58 自民党・現
当選4,137山中理恵子 52 都民ファーストの会・現
当選3,915山崎 泰子 59 共産党・現
当選3,617赤江 奈都 52 立憲民主党・現
当選3,604加藤 美樹 33 無所属・新
当選3,392古田しのぶ 61 公明党・現
当選3,320花見  隆 55 立憲民主党・現
当選2,956青木 博子 65 公明党・現
当選2,955平田 理沙 37 自民党・新
当選2,893小田切和信 59 公明党・現
当選2,839大沢  敬 62 自民党・現
当選2,820永井 朋子 56 共産党・現
当選2,710熊木 貞一 48 公明党・現
当選2,706稲垣  浩 61 公明党・現
当選2,700坂口 勝也 59 公明党・現
当選2,695宇都宮友里 43 共産党・新
当選2,671本田 正則 69 共産党・現
当選2,616石川 小枝 38 自民党・現
当選2,600佐藤 和之 57 公明党・新
当選2,589野々山 研 59 共産党・現
当選2,508仲田 瑞季 26 自民党・新
当選2,486宮島  修 58 公明党・現
当選2,460佐藤  司 61 れいわ新選組・新
当選2,429須藤 彰雄 48 公明党・現
当選2,424青木 延恵 60 立憲民主党・新
当選2,313近藤 光則 65 公明党・現
当選2,238松沢 喜治 50 自民党・現
当選2,230竹田  博 64 自民党・現
当選2,214福田 光一 43 新社会党・現
当選2,198清野 恵子 49 共産党・現
当選2,111野口 将人 56 共産党・現
当選2,062永沼 克之 54 自民党・現
当選1,993浜田 知明 44 国民民主党・新
当選1,942坂場 正岳 49 自民党・現
当選1,941金田 佳晃 38 自民党・新
当選1,936安達 真司 36 維新の会・新
  1,925黒田 恒平 35 無所属・新
  1,924宮川 美一 52 自民党・新
  1,916大畑  修 69 立憲民主党・現
  1,871石渡 勇吾 44 自民党・新
  1,680森  彩花 53 参政党・新
  1,638仁科 吉裕 48 維新の会・新
  1,559秋山健太郎 34 共産党・新
  1,394石田みやび 29 NHK党・新
   723佐藤 敬介 46 日本改革党・新
   566坂野美紗子 42 東京新党16・新
   553高井 謙一 55 無所属・新
   405高木 桂一 57 東京新党16・新
   249平田貴美子 48 東京新党16・新
   237倉品 康夫 68 無所属・新
   152谷口 洋行 47 東京新党16・新

 定数40に55人が立候補。投票率は51.61%で、前回の51.74%をわずかに下回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  11(±0)
公明党    10(±0)
日本共産党   7(-2)
立憲民主党   4(±0)
日本維新の会  3(+2)
国民民主党   1(+1)
都民ファーストの会 1(±0)
れいわ新選組  1(+1)
新社会党    1(±0)
無所属     1(+1)

 自民党が11議席で最大勢力を維持。
 公明党も10人全員が当選した。
 共産党が2議席減らし、その分維新の会が2議席を増やしている。
 れいわ新選組も初の議席を獲得した。
 社民党の佐藤有恒区議が引退。後任を擁立することができず、社民党は北区での議席を失った。
 その一方で、新社会党の福田光一区議が当選。新社会党の都内唯一の議席を守っている。
 4年前、あたらしい党公認で当選した駒崎美紀・前区議はその後離党。今回は北区長選に出馬のため不出馬となった。
 NHKから国民を守る党で当選した光木慎太郎区議は、その後離党して国民民主党に移籍。今回は不出馬となっている。代わりに立候補したNHK党の石田みやび候補は、4年前の光木区議の得票より1000票近く減らす惨敗であった。
 2022年に結成された地域政党「東京新党16」は今回4人の候補者を擁立していた。当初は北区長選にも元光GENJIの大沢樹生氏を擁立する予定であったが、公示直前に立候補を断念し花川與惣太区長の支援に回った。このことも逆風になったのか、4人全員が下位で落選している。初挑戦の選挙に複数候補者を立てるという戦略も不可解ではあったが、4人全員の票を足しても当選圏には届いていなかった。東京新党16は、豊島区と多摩市でも推薦候補が落選している。今後は国政選挙も視野に入れているというが、見通しは決して明るくない。

 会派は次の通りとなった。

11 自由民主党議員団
10 公明党議員団
 7 日本共産党北区議員団
 4 立憲クラブ(立憲)
 3 日本維新の会北区議員団
 5 無会派

 議長に自民党の大沢敬区議、副議長に公明党の稲垣浩区議を選出した。

◆荒川区議会議員選挙

当選3,970相馬 優子 40 共産党・現
当選3,410清水 啓史 47 無所属・現
当選3,329山田 晴美 56 維新の会・現
当選2,592西川 浩平 53 自民党・新
当選2,377斉藤 邦子 72 共産党・現
当選2,336小坂 英二 50 無所属・現
当選2,329若林 由季 44 自民党・新
当選2,182北村 綾子 50 共産党・現
当選2,178山口幸一郎 43 公明党・現
当選2,124増田 峰子 56 公明党・現
当選2,096夏目 亜季 32 次世代あらかわ・現
当選2,073森本 達夫 59 公明党・現
当選2,073町田  高 48 自民党・現
当選2,051松田 智子 60 公明党・現
当選1,902宮本 舜馬 32 あたらしい党・現
当選1,869保坂 正仁 66 公明党・現
当選1,841菊地 秀信 45 公明党・現
当選1,829竹内 明浩 55 都民ファーストの会・現
当選1,810小島 和男 71 共産党・現
当選1,723茂木  弘 69 自民党・現
当選1,646花沢 昭信 32 都民ファーストの会・新
当選1,596山本  剛 45 無所属・新
当選1,575北城 貞治 72 自民党・現
当選1,541横山 幸次 71 共産党・現
当選1,539久家  繁 41 立憲民主党・現
当選1,422斉藤 泰紀 73 自民党・現
当選1,420明戸真弓美 52 自民党・現
当選1,411鎌田 理光 33 自民党・現
当選1,372並木 一元 69 自民党・現
当選1,333大月 健弘 57 国民民主党・新
当選1,322菅谷 元昭 57 自民党・現
当選1,303鬼頭 昭行 29 立憲民主党・新
  1,282山川 裕菜 39 無所属・新
  1,234河内ひとみ 62 無所属・現
  1,215小林 行男 67 共産党・現
  1,178益野 初枝 60 参政党・新
  1,146中島 義夫 62 自民党・現
  1,063岡野 厳樹 32 無所属・新
  1,025土橋 圭子 66 自民党・現
   827石橋 尚樹 48 自民党・新
   330前田 真司 47 情報公開民主党・新
   129川瀬 康敬 65 無所属・新
    90武江 泰男 57 無所属・新
    63高橋 勝男 80 人民庶民党・新

 定数32に44人が立候補。投票率は44.57%で、前回の44.00%をわずかに上回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  10(-1)
公明党     6(±0)
日本共産党   5(-1)
立憲民主党   2(+1)
都民ファーストの会 2(+2)
日本維新の会  1(±0)
国民民主党   1(±0)
あたらしい党  1(±0)
次世代あらかわ 1(+1)
無所属     3(-1)

 自民党と共産党が1議席減らし、立憲民主党が1議席増やした。前回は候補者を立てなかった都民ファーストの会が2議席を獲得している。

トップ当選の相馬優子・共産党区議。

 トップ当選は共産党の相馬優子区議。共産党の候補がトップ当選というのは都内では荒川区と東大和市のみ。23区では唯一となる。

夏目亜季・次世代あらかわ区議

 4年前はNHKから国民を守る党で当選し、現在は地域政党「政治家女子48党」の党首を務める夏目亜季区議は今回は「次世代あらかわ」の公認で当選した。政治家女子48党の党首であることはポスターには申し訳程度に書いてあるだけ。

 どうやら旧NHK党色を消す戦略を取っている模様。その甲斐あってか、4年前の1,467票を上回る得票で再選した。都内の旧NHK党の候補者で当選したのは、夏目区議が唯一となった。

宮本舜馬・あたらしい党区議

 あたらしい党の宮本舜馬区議も再選。宮本区議は現在、党の幹事長を務めている。

山本剛候補

 山本剛候補は、かつては「減税とうきょう」で区議補選や都議選に出馬経験があるが、今回は無所属で初当選となった。

小坂英二区議

 小坂英二区議は、6回目の当選。2012年に鈴木章浩都議らと尖閣諸島に上陸して騒動となった。2010年に、山田宏・元杉並区長らの結成した「日本創新党」に参加。2012年に日本維新の会に合流の為解党した後も、1人会派「日本創新党」を名乗っている。

前田真司・情報公開民主党候補

 情報公開民主党の前田真司候補は、2005年総選挙に東京14区から立候補の経験もある。複数の種類のポスターを使用しているようなのだが、私が見たものは20年ほどお世話になっている酒屋の店主とのツーショット写真であった。

高橋勝男・人民庶民党候補

 人民庶民党の高橋勝男候補は文字だけのポスター。現在80歳だが、「青春真っ只中」なのだそうだ。
 会派は次の通りとなった。

11 自民党・次世代(自民党、次世代)
 6 公明党
 6 ゆいの会(都民、国民、あたらしい党、清水、山本)
 5 日本共産党
 2 立憲民主党
 1 日本創新党(小坂)
 1 維新・子育ての会

 議長は自民党の町田高区議、副議長は公明党の菊池秀信区議を選出。
 自民党と共産党が2議席減らし、立憲民主党と日本維新の会が2議席増やしている。
 参政党も新たに議席を獲得した。

 トップ当選は28歳の岩永季倫・立憲民主党候補。名前は「きりん」と読むが、本名とのこと。宮瀬英治都議の秘書を経験している。

 4年前はNHKから国民を守る党の近藤秀人区議が初当選したが、今回は不出馬だった。今後は地元の大阪府摂津市から選挙に出ることのことである。

代わってNHK党から立候補したのは斉藤忠行候補。かつて北海道から総選挙や参院選に出馬している。政治家女子48党は32歳のアパレルデザイナー・松浦華子候補。共倒れとなったが、両者の票を足せば当選ラインに届いていた。

 参院東京選挙区に出馬経験のある核融合党の桑島康文候補も立候補していた。

 会派は次の通り。


16 板橋区議会自由民主党議員団(自民党、長瀬)
10 板橋区議会公明党
 7 民主クラブ(立憲、国民、社民)
 7 日本共産党板橋区議会議員団
 2 日本維新の会区議会議員団
 2 いたばし未来会議(大野、井上)
 1 参政党
 1 無所属(椎名)

 議長は自民党の田中康智区議、副議長は公明党の柴佳代子区議を選出した。

◆板橋区長選挙

当選114,173(57.76%)坂本  健 63 無所属・現⑤(自民党、公明党、国民民主党推薦)
   61,738(31.24%)南雲 由子 40 無所属・新
   21,745(11.00%)佐久 博美 61 無所属・新(共産党推薦)

 投票率は44.18%で、前回の43.95%を上回った。現職の坂本健区長が大差で5選を決めている。
 区議を2期務めた南雲由子・元区議、共産党推薦の佐久博美候補は及ばなかった。

◆板橋区議会議員選挙

当選8,084岩永 季倫 28 立憲民主党・新
当選6,970小野由梨子 40 維新の会・新
当選6,303間中 倫平 43 自民党・現
当選6,186大森  大 48 維新の会・新
当選5,759高沢 一基 48
当選5,576竹内  愛 46 共産党・現
当選5,366田中 康智 49 自民党・現
当選5,168小幡健太郎 45 立憲民主党・現
当選4,898木田 織部 41 自民党・新
当選4,782日原未知子 38 自民党・新
当選4,229熊田 智子 47 立憲民主党・新
当選4,108田中 功夫 58 公明党・現
当選3,980山田 貴之 46 自民党・現
当選3,706内田憲一郎 36 自民党・現
当選3,553長瀬 達也 46 無所属・現
当選3,540柴 佳代子 55 公明党・現
当選3,480成島由香里 53 公明党・現
当選3,416元山 芳行 56 自民党・現
当選3,411渡部 一美 60 公明党・新
当選3,395川口 雅敏 69 自民党・現
当選3,367鈴木 康祐 53 公明党・現
当選3,318大野 治彦 59 自民党・現
当選3,287尾名高 勝 62 立憲民主党・元
当選3,273五十嵐泰子 58 社民党・現
当選3,272中村 虎彰 51 自民党・現
当選3,242椎名ひろみ 59 無所属・現
当選3,175小林 乙美 66 共産党・現
当選3,078山内 絵里 45 共産党・現
当選3,042大野 有郁 37 無所属・新
当選3,035寺田 弘志 52 公明党・現
当選3,035石田圭一郎 51 公明党・現
当選3,031佐々木俊隆 75 自民党・現
当選3,029坂田 玲子 45 参政党・新
当選3,015岩井 桐子 49 共産党・現
当選2,962井上 温子 38 無所属・現
当選2,943中妻 穣太 51 立憲民主党・現
当選2,894近藤 高広 40 自民党・新
当選2,818実正 康幸 40 公明党・新
当選2,707一島  宏 48 自民党・新
当選2,704五十嵐 学 55 公明党・新
当選2,670坂巻 常行 58 公明党・現
当選2,668石川 澄恵 39 共産党・現
当選2,533荒川 苗穂 45 共産党・現
当選2,522田中 俊介 55 自民党・現
当選2,346横川 隆之 52 自民党・新
当選2,080小柳  茂 50 共産党・新
  2,065篠田  剛 59 自民党・現
  2,039吉田 豊明 63 共産党・現
  1,923丹野 拓也 29 無所属・新
  1,850辻村 智之 49 自民党・新
  1,825山田 秀樹 52 共産党・現
  1,761斉藤 忠行 31 NHK党・新
  1,719松尾 大史 31 無所属・新
  1,717大林 芳彰 50 都民ファーストの会・新
  1,557斉藤  礼 43 無所属・新
  1,523渡辺 千鶴 64 緑の党・新
  1,482渡辺 義輝 35 無所属・現
  1,374高山 真吾 40 無所属・現
  1,341岡田 紀子 45 無所属・新
  1,165井上 慎介 49 無所属・新
   803松浦 華子 32 政治家女子48党・新
   716原  香織 50 無所属・新
   526児玉 祐輔 25 無所属・新
   322落合 永嗣 67 無所属・新
   169桑島 康文 61 核融合党・新
   136上杉 和博 74 無所属・新

 定数46に66人が立候補。投票率は44.19%で、前回の43.96%を超えた。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  15(-2)
公明党    10(±0)
日本共産党   7(-2)
立憲民主党   5(+2)
日本維新の会  2(+2)
国民民主党   1(±0)
社会民主党   1(±0)
参政党     1(+1)
無所属     4(±0)

 自民党と共産党が2議席減らし、立憲民主党と日本維新の会が2議席増やしている。
 参政党も新たに議席を獲得した。

 トップ当選は28歳の岩永季倫・立憲民主党候補。名前は「きりん」と読むが、本名とのこと。宮瀬英治都議の秘書を経験している。

 4年前はNHKから国民を守る党の近藤秀人区議が初当選したが、今回は不出馬だった。今後は地元の大阪府摂津市から選挙に出ることのことである。代わってNHK党から立候補したのは斉藤忠行候補。かつて北海道から総選挙や参院選に出馬している。政治家女子48党は32歳のアパレルデザイナー松浦華子候補。共倒れとなったが、両者の票を足せば当選ラインに届いていた。

 参院東京選挙区に出馬経験のある核融合党の桑島康文候補も立候補していた。

 会派は次の通り。

16 板橋区議会自由民主党議員団(自民党、長瀬)
10 板橋区議会公明党
 7 民主クラブ(立憲、国民、社民)
 7 日本共産党板橋区議会議員団
 2 日本維新の会区議会議員団
 2 いたばし未来会議(大野、井上)
 1 参政党
 1 無所属(椎名)

 議長は自民党の田中康智区議、副議長は公明党の柴佳代子区議を選出した。

◆練馬区議会議員選挙

当選9,573石黒 達男 48 国民民主党・現
当選8,421佐藤  力 37 自民党・現
当選8,372高口 陽子 42 無所属・現
当選7,212倉田 麗華 41 無所属・現
当選6,522池尻 成二 67 つながる市民・練馬・元
当選6,199水上 明子 42 維新の会・新
当選6,070石森  愛 38 立憲民主党・新
当選5,684吹田 英駿 26 維新の会・新
当選5,481島田  拓 43 共産党・現
当選5,242藤井  節 65 自民党・現
当選5,114西田満知子 54 都民ファーストの会・新
当選5,107加藤木桜子 43 無所属・現
当選4,908柳井 克子 60 生活者ネット・現
当選4,861辻  誠心 31 自民党・現
当選4,798柴田 幸子 54 自民党・現
当選4,787井上勇一郎 39 無所属・現
当選4,482福沢  剛 58 自民党・現
当選4,433吉田由利子 64 公明党・現
当選4,379鹿島 正雄 36 自民党・現
当選4,369小松あゆみ 48 共産党・現
当選4,344川澄 雅彦 56 自民党・現
当選4,344山口 哲子 49 れいわ新選組・新
当選4,309柏崎  強 78 自民党・現
当選4,271上野 博巳 48 自民党・現
当選4,194高橋  純 38 立憲民主党・新
当選3,979田中 祥介 54 自民党・現
当選3,954岩瀬 剛史 45 無所属・現
当選3,891酒井 妙子 55 公明党・現
当選3,861野田 幸子 44 都民ファーストの会・新
当選3,819志茂田 玲 38 都民ファーストの会・現
当選3,547百川 一郎 53 参政党・新
当選3,522山崎まりも 47 生活者ネット・新
当選3,516富田 健嗣 41 立憲民主党・現
当選3,456薬師 辰哉 35 共産党・元
当選3,411渡辺 照子 63 立憲民主党・現
当選3,345野村  説 48 共産党・現
当選3,292浜田 幸宏 31 自民党・新
当選3,236白石 恵子 68 立憲民主党・現
当選3,226小林  貢 72 自民党・現
当選3,197笠原ともこ 43 自民党・新
当選3,185沢村信太郎 48 立憲民主党・現
当選3,124山田 一義 57 維新の会・元
当選3,117小泉 純二 72 自民党・現
当選3,091鈴木  孝 54 公明党・現
当選3,010星野 篤司 48 公明党・現
当選3,009高橋 慎吾 40 自民党・現
当選2,998有馬  豊 56 共産党・現
当選2,991佐藤 順也 49 公明党・新
当選2,950西野 幸一 55 公明党・現
当選2,947柳沢 喜美 64 公明党・現
  2,917薄井 民男 66 公明党・現
  2,916平野 正浩 62 公明党・現
  2,889宮崎 晴雄 50 公明党・現
  2,878小川 幸治 54 公明党・現
  2,588橋口 奈保 46 無所属・現
  2,571松田 美樹 35 NHK党・新
  2,470田中 秀勝 52 自民党・現
  2,436深野  潤 53 自民党・新
  2,346坂尻正由喜 52 共産党・現
  2,073田中 律子 50 無所属・新
  1,646西山 清孝 59 自民党・現
  1,526ぼくゆう  32 無所属・新
  1,483渡辺 真大 48 無所属・新
   949野沢 菜奈 48 無所属・現
   800藤原 緑朗 55 都民ファーストの会・新
   462岩江 志朗 63 無所属・新
   425出雲まさと 54 無所属・新
   379シャドウ  54 練馬大好き会・新
   314アズディ  35 無所属・新
   218藤井かつよし 49 無所属・新
   212岩川 仁士 63 無所属・新
   172荒井  泉 59 無所属・新

 定数50に72人が立候補。投票率は43.20%で前回の41.65%を上回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  15(-2)
公明党     7(-2)
立憲民主党   6(+2)
日本共産党   5(-2)
日本維新の会  3(+3)
都民ファーストの会 3(+1)
国民民主党   1(±0)
生活者ネットワーク 2(±0)
れいわ新選組  1(+1)
参政党     1(+1)
つながる市民・練馬 1(+1)
無所属     5(+2)

 自民党、公明党、共産党がいずれも2議席を減らした。

 中でも公明党は11人の候補を立てて現職4人が落選している。公明党がここまで大量に落選するというのは前代未聞の事態である。
当選ラインは2,947票であったが、公明党はその前後200票以内に候補者9人が並ぶ。ここまで票を均等に分けることが出来る公明党には、驚きを通り越して恐ろしさすら感じる。もっとも、裏返せば浮動票はほとんど入っていないということでもあるのだが…。
 公明党の候補者11人の合計得票は34,913票なので、均等に割れば3,173票で全員当選させることは可能だった。あるいは1人を犠牲にして残り10人の当選を狙うことも十分に出来ただろう。ひょっとしたら公明党側は当選ラインの読みを外してしまっていたのかもしれない。 

石黒達男・国民民主党区議

 トップ当選したのは国民民主党の石黒達男区議だった。

山口哲子・れいわ新選組候補

 れいわ新選組と参政党も初めて議席を獲得している。

渡辺照子・立憲民主党区議

 立憲民主党で再選した渡辺照子区議は、もともとはれいわ新選組の出身。2019年参院選比例区に出馬した際は「れいわ新選組の最終兵器」とも称された。

池尻成二・つながる市民・練馬元区議

 諸派では「つながる市民・練馬」の池尻成二・元区議が返り咲いた。2021年都議選出馬のため区議を辞任したが落選しついる。池尻元区議は4年前は「市民の声ねりま」で当選し代表を務めていたが、都議選出馬の際に離党している。

高口陽子区議

 「市民の声ねりま」には他にも高口陽子区議、岩瀬剛史区議が共同代表として加わっていた。しかし、池尻元区議離党後に相次いで共同代表を辞任。

岩瀬剛史区議

 「市民の声ねりま」も最終的には解散することとなった。

 4年前はNHKから国民を守る党の松田亘区議が当選していたが、今回は不出馬。代わりに松田亘区議の妻の美樹・元新宿区議がNHK党から立候補した。松田美樹・元新宿区議は、4年前に当選したものの、その後居住実態がないということで、当選取り消しとなっていた。
 とある人によると、松田候補は練馬区内の豪邸に住んでいるらしい。もともと亘区議と共に練馬区に住んでいたのであろう。

 練馬区では政治家女子48党の候補者は立てず、必勝態勢で臨んだものと思われる。しかし、当選には届かなかった。

シャドウ・練馬大好き会候補

 変わり種候補では、練馬大好き会のシャドウ候補。公務員優勢制度の廃止を訴えている。

アズディ候補

 アズディ候補。キャッチフレーズは「お前はもう入れている(投票)」。こんな絵を使っているからてっきり格闘家なのかと思ったら、歌手として活動しているのだとか。
 アズディ候補はその後、ポスターをデザインした人との間にトラブルが発生したという。デザイナーは当初5万円で引き受けたものの、選挙後にアズディ候補から落選したからとの理由で2万円に値引きされたというのである。

 こうした了見ではとてもではないが当選することは出来ないだろう。

 改めて政策を見てみたのだが、「滞納している給食費をチャラに」「学校のブラック校則を排除」「子どもの宿題を少なくするもしくは無くす」、LGBT 問題に関しては「混浴のお風呂を増やす」など真面目なのかふざけているのかわからないような公約が並んでいた。

 今後は、「オリジナルカラー党」を設立して総選挙に挑戦したいとのことである。
 
 追伸:アズディ候補によるとデザイン料の支払いは既に終了しているとのことである。


ぼくゆう候補

 ぼくゆう候補は大道芸人。ローラーボーラー&ジャグリングの連続時間でギネス世界記録認定とのこと。

岩川仁士候補

 岩川仁士候補は社会民主進歩党推薦。生まれつき弱視の介護専門支援員とのこと。

荒井泉候補

 いかにもコピー機で作ったようなポスターにインパクトがある荒井泉候補。「非核都市練馬区宣言の看板を撤去」「北朝鮮ミサイル発射阻止のために喫煙所を撤去」などの政策が光る。
 こうした候補者は誰一人当選出来なかった。

 会派は次の通りとなった。

15 練馬区自由民主党
 7 練馬区議会公明党
 6 練馬区都民ファーストの会・未来会議・国民民主党(都民、国民、井上、倉田)
 6 練馬区立憲民主党
 5 日本共産党練馬区議団
 3 インクルーシブな練馬をめざす会(岩瀬、高口、加藤木)
 3 練馬区議会日本維新の会
 2 生活者ネットワーク
 1 つながる市民・練馬
 1 練馬区議会参政党
 1 れいわ新選組練馬す

 議長には自民党の田中祥介区議、副議長は公明党の酒井妙子区議を選出。

◆江戸川区長選挙

当選182,014(82.32%)斉藤  猛 60 無所属・現②(自民党、公明党推薦)
   39,080(17.68%)瀬端  勇 73 無所属・新(共産党推薦)

 現職の斉藤猛区長が大差で再選。投票率は42.24%と、前回の42.37%を下回った。対立候補が共産党単独では勝負にならない。

◆江戸川区議会議員選挙

当選9,065丸山 玲子 70 維新の会・新
当選8,023林 亜妃子 39 維新の会・新
当選7,233田中 寿一 43 自民党・現
当選7,061田島 寛之 31 自民党・現
当選6,805中野 遍理 33 国民民主党・新
当選6,633藤沢 進一 61 自民党・現
当選5,824福本 光浩 51 自民党・現
当選5,738金井  茂 54 無所属・現
当選5,737太田 彩花 28 共産党・新
当選5,514大橋美枝子 74 共産党・現
当選5,494島村 和成 70 自民党・現
当選5,287笹本  尚 61 立憲民主党・現
当選5,102小俣 則子 73 共産党・現
当選4,902五十嵐将雄 38 参政党・新
当選4,635間宮 由美 60 無所属・現
当選4,558田村  宏 66 れいわ新選組・新
当選4,437川合佐奈子 51 公明党・新
当選4,396金井 高志 60 自民党・新
当選4,387滝沢 泰子 53 立憲民主党・現
当選4,276伊藤 照子 65 公明党・現
当選4,186勝山麻由美 54 自民党・新
当選4,161牧野 研二 46 共産党・現
当選4,121本西 光枝 57 生活者ネット・現
当選3,974関根麻美子 64 公明党・現
当選3,931高木 秀隆 56 自民党・現
当選3,930小林あすか 42 あたらしい党・現
当選3,888桝  秀行 47 無所属・現
当選3,885川瀬 泰徳 68 公明党・現
当選3,756窪田 龍一 59 公明党・現
当選3,736佐々木勇一 54 公明党・現
当選3,719須賀 精二 76 自民党・現
当選3,702所  隆宏 59 公明党・現
当選3,698鹿倉  勇 58 自民党・現
当選3,632岩田 将和 49 無所属・現
当選3,589佐野 朋子 45 公明党・新
当選3,564太田 公弘 63 公明党・現
当選3,556木本 麻由 44 立憲民主党・新
当選3,524竹内  進 65 公明党・現
当選3,333野崎  信 62 自民党・現
当選3,327堀江 創一 64 公明党・現
当選3,126小林 智夫 58 自民党・新
当選3,109神尾 昭央 40 無所属・現
当選3,064伊藤ひとみ 61 生活者ネットワーク・現
当選3,006中道  貴 66 公明党・現  
  2,825江副 亮一 49 自民党・元
  2,820七崎 良輔 35 立憲民主党・新
  2,788早川 和江 73 自民党・現
  2,696斉藤  翼 39 自民党・現
  2,228中山 隆仁 70 自民党・現
  2,122藤田ほのか 25 政治家女子48党・新
  1,478太田  淳 48 無所属・新
  1,427田中  健 57 NHK党・元
  1,422肌野 裕治 53 自民党・新
   995山本賢一郎 56 無所属・新
   514原田 佳実 42 無所属・新
   397鈴木 啓泰 52 目覚めよ日本党・新

 定数44に56人が立候補。投票率は42.25%で、前回の42.40%を下回った。
 政党別の当選者数は次の通り。

自由民主党  12(-3)
公明党    12(±0)
日本共産党   4(±0)
立憲民主党   3(±0)
日本維新の会  2(+1)
生活者ネットワーク 2(+0)
国民民主党   1(±0)
れいわ新選組  1(+1)
参政党     1(+1)
あたらしい党  1(±0)
無所属     5(±0)

 自民党が前回より3議席を下回り、第1党で公明党と並ぶ結果となった。主要政党は前回と同じ。自民党の減らした議席を、維新、れいわ、参政党が上積みする結果となっている。
 維新の会の女性候補が1位と2位を独占したが、トップ当選の丸山玲子候補は御年70歳。中津川博郷・元代議士の秘書を務めていたという。
 公明党と共産党は立候補した候補者全員当選と、堅実な戦いを見せた。

 旧NHK党では、NHK党の田中健・元区議、政治家女子48党の藤田ほのか候補は共に落選したが、両者の票を足せば当選ラインに達していた。4年前にもNHKから国民を守る党の候補者が落選しているが、4年前特別区で候補者を立てて落選したのは千代田区、港区と共に江戸川区だけであった。田中元区議は4年前は無所属で出馬して落選。その後参院選や総選挙に出馬するなどNHK党のエース級として活躍するも悉く落選。今回は、4年前の2,288票よりも800票以上減らしている。NHK党の名前が減票に繋がったとも考えられる。その後、田中元区議は維新の会の公募説明会に参加するなど、維新への接近を計っているとのことだ。

 最下位は目覚めよ日本党の鈴木啓泰候補。目覚めよ日本党は、押越清悦代表が率いる政治団体だが、今回代表自身が立候補する八王子市と江戸川区に候補者を立てていた。

 会派は次の通り。

12 区議会自由民主党
12 江戸川区議会公明党
 5 無所属の会(あたらしい、間宮、神尾、金井茂、桝)
 4 日本共産党江戸川区議員団
 4 区議会立憲民主・国民民主
 3 生活者ネットワーク・れいわ新選組
 2 日本維新の会
 2 無所属(岩田、五十嵐)

 議長は自民党の藤澤進一区議、副議長は公明党の窪田隆一区議を選出した。

◆おわりに

 統一地方選挙から1ヶ月以上経ってしまったが、都内の選挙の都区部の選挙の結果をようやく振り返ることが出来た。ここまで時間がかかってしまったのは、あまひにも多彩な候補者が多く、話題が尽きなかったからである。選挙期間中に会って話をしておきたかったと思う候補者も大勢いる。
 統一地方選は終わったが、次の選挙はもう始まっている。4年後の選挙に捲土重来を期する者。あるいは来年の都知事選、近いとされている総選挙に向けて動いている者。当選した区長や区議たちも、安穏とはしていられない。仕事ぶりは有権者に見られているのだから、しっかりと地域のために働いてもらいたい。この記事がなんらかの役に立てば幸いである。
 引き続き、市町村長選挙、市町村議会議員選挙の結果を見ていくことにしたい。


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