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個人で「スマホゲーム作り」を2年やった結果【振り返り】


■この記事の目的

スマホゲーム作りを「まったくやったことないよ」って状態から
ゲーム作りを始めようと思った方の何かしらの参考になることが目的です。
春は何かを始めるのにいい季節ですよね。
まずは、そんな私が何者なのかを軽く紹介しておきます。

■私の自己紹介

【ゲーム作り】やったことがなかった
【プログラミング】ちょっとだけ触ったことがある
【個人情報】一般企業リーマン、子育て中アラフォー

上記の状態で2年前からゲーム作りの勉強をスタートし、2年間で
8作のスマホゲームをリリースしました。
もうすこし詳しい自己紹介は以下の記事をごらんください。

使用しているゲームエンジンはUnityです。
次はこの2年間でどれだけスマホゲームを作ったのか紹介します。

■作ったスマホゲームの歴史

2022年4月:スマホゲーム作りの勉強開始
2022年6月:クリッカーゲーム リリース(1作目)
2022年7月:ランゲーム リリース(2作目)
2023年4月:シミュレーションゲーム リリース(3作目)
2023年8月:マージ系ゲーム リリース(4作目)
2023年10月:クリッカーゲーム リリース(5作目)
2023年12月:カードアクションゲーム リリース(6作目)
2024年1月:シミュレーションゲーム リリース(7作目)
2024年2月:放置系ゲーム リリース(8作目)

仕事と家事育児以外の時間は730日、ほぼゲーム作りで使いました。
平日休日平均して1日3時間作業ぐらいしてたので、2190時間ぐらい使っていたようですね。
なにか資格の勉強に当ててたら、取得できた気がします。
正気を保てたのは作業中ずっと聞いていた「YOASOBI」の曲のおかげでしょう。おかげで心を燃やすことができました。ありがとう。

■これまでに得た収益

1万円。以上。
これだけだと悲しいですよね。ただ良いお知らせもあります。
具体的に言うと、この数字はほぼ2024年2月の収益のみのものです。
つまり、2年ゲーム作って、最近までほとんど収益は発生していなかったということであります。

え、何が良いお知らせなのかって?
うーん、難しいのですが2年ゲームを作ってようやく一筋の希望が見えてきたことでしょうか…。

次は各ゲームのダウンロード数やゲームの内容を簡単に説明します。

■リリースしたスマホゲームの情報

【1作目】ヒーラー専-クリッカーゲーム-

合計ダウンロード数:約120(22.6〜)
【ゲーム概要】時間経過で歳をとる兵士がいて、タップすることでその兵士の寿命を伸ばすというゲーム。
【感想】一作目からコンセプトが渋滞。我ながら謎すぎるんですけど、はじめて作ったゲームだから愛着がとてもあります。何もわからない状態からアセットとか買って、UIの配置を考えながら、広告設置に苦戦しながら頑張って作った思い出が詰まっております。いつか原型なくなるほどアプデしたい。
クリックイベントとかのやり方が勉強になりました。

【2作目】からあげ工場-ランゲーム-

合計ダウンロード数:約70(22.7〜)
【ゲーム概要】たまごや醤油が設置されている一本道を生肉が進み、最後は油であげて唐揚げを作り続けるというゲーム。
【感想】とてもシンプル。個人的には前作よりも面白いと思ったんですけどダウンロードが伸びなかったです。このゲームの原型は「スタジオしまづ」さんが開催する1weekゲームジャムに投稿したもの。この「スタジオしまづ」(←yotubeチャンネルリンク)さんのゲーム作りに関するコンテンツはとても勉強になるので必見です。
UI作りが特に勉強になったゲームです。
フレーバーテキスト!と息巻いてみたものの、そもそものコンセプトがグラグラなのでいまいち何も伝わらないんじゃないかなって思ってます。
当初(今もちょっとやばいけど…)のメニュー画面が、危険な精神状態なのかと疑う出来だったのは内緒です。

【3作目】異世界フードデリバリー戦士-放置系シミュレーション-

合計ダウンロード数:約25(配信停止済)
【ゲーム概要】荒廃した村でフードデリバリーをしながら魔物を倒して、村の謎を解き明かすゲーム。
【感想】やはりコンセプトが渋滞。シミュレーションゲームが作りたくて、毎晩頑張った。このゲームはgyaar studioのインディーゲームコンテストに参加したものでもあり作業にも気合が入っていました。毎朝3時ぐらいまで作業するなど、いちばん深夜作業をやった記憶があるゲームであります。
ただ死ぬほど意味分からない&つまらないため、ゲーム公開後にかなり心が削られて配信停止した経緯がある特級呪物です。
アプデをしようにもどこから手を付けていいのかわからないぐらいヤバい。
この時期は本業も忙しく変にオラついていて、もうわけがわからない状態でわけがわからない難解なゲームを作っていてとても収拾ついていなかったんだなあ…と振り返ります。

【4作目】Growth Girl-グロースガール-

合計ダウンロード数:約25(23.8〜)
【ゲーム概要】異世界にワープした女の子が食べ物を食べて魔物を倒すゲームです。
【感想】シンプルな数字マージゲームを作る予定でした。しかしストーリーもちゃんと考えて乗せてみようかなとか欲を出したのが失敗でした。
これもなかなかに心が削られる出来ではあるのですが、3作目はこれの百倍やばかった。このころは、「自分らしさ」とか「世界観」とか自分で言語化できてないものにすがる傾向があり、なんかふわふわしてます。
言葉遊びというか、言葉の意味をあまり自分で落とし込まずに頼ってしまい、結果なんとも言えないものを生み出してしまった気がします。
キャラクターをすべて自分で描き出したのがこのゲームから。

【5作目】おばけかふぇ-クリッカーゲーム-

合計ダウンロード数:約20(23.10〜)
【ゲーム概要】タップして霊力を集め、おばけを集めてカフェを運営するゲーム
【感想】正統派なクリッカーゲームを作りたかった。でも、欲を出してカフェパートみたいなものをつくりまたもや渋滞している感があります。
自分で書いたキャラにこだわったんですけど、収益には繋がらず…、
ゲームの出来は、これまでのものに比べるとかなりまとまっているんじゃないかと思っています。成長がみられます。
でも、このゲームをきっかけに「キャラに個性を」「感動ストーリー」みたいな方向性に対して、「努力があまりにも足りない」ことをちゃんと自覚しました。センス云々を語る前に、圧倒的に人生において作業量が足りないと思いました。そうだった、そういう創作はしたことがないんだった。そんな付け焼き刃では、無理な領域なんだきっと。やりたいなら、それなりにトレーニングの時間を割く必要があると認識し、一旦そういった要素を今後は切り捨てることを決めました。

【6作目】カード勇者

合計ダウンロード数:約430(23.12〜)
【ゲーム概要】使用時間が限られている装備カードを集めて使って、魔物を倒そうというゲーム
【感想】ドット絵を導入しはじめたゲーム。2週間で300DLされてとても嬉しかったです。このゲームでは自分がやりたいことをかなり封印して、コンセプトがわかりやすくなるように努めました。これが理解しやすさに繋がって、今までよりも良い結果が出たんじゃないかと思っています。
ひとつ怖い話をするんですが、このゲーム公開後に、疲れからか手に持っていた飲み物をノートPCにこぼして潰しました。ゲームのバックアップ取ろうと思った矢先です。
なのでもうアプデできません。ごめんなさい。ギリギリを生きすぎだろ。

【7作目】魔王軍隊長アズキの苦悩

合計ダウンロード数:約370(24.1〜)
【ゲーム概要】魔物とともに勇者を退ける魔王軍隊長アズキのループ物語ゲーム
【感想】今まで作った中で一番面白いゲームだと思っています。これまでの努力・知識をフルに使って作ったゲームです。こちらも2週間で300DLされました!リワード広告の導線がよかったようで、一番収益があがったゲームでもあります。
やっと納得できるゲームが作れるようになったなあと感慨深いゲームでありますが、改善点も多くアプデしようか悩んでいるところです。
横画面で作っていたので、はじめはsteamでの販売も考えたのですが
コンテンツ量が薄いのでそれは一旦やめました。いつかsteamでの販売もやってみたいです…。

【8作目】石臼-ISHIUSU-

合計ダウンロード数:約10(24.2〜)
【ゲーム概要】石臼をゴリゴリ挽いて、粉を生成しよう
【感想】はじめてシンプルなコンセプトをそのままゲームに落とし込めたと思ったものです。余計な成分はとことん我慢して省いて作りました。コンセプトは「ゴリゴリ回す」です。バカゲーではないですが、シンプルなクリッカー的ゲームを作ろうと思い、7作目と同時並行で作っていたゲームです。おかげで前作から一ヶ月経たずにリリースすることができました。
ちょっとシュール過ぎて敬遠されているのかと思うのですが、ゲームのコンセプトである「回す」部分に特化できて、個人的には好きです。
リリースしたばかりなのでぜひプレイしてもらえると嬉しいです!!

■ゲーム作りで達成したいこと

私は社会人5年目ぐらいから、社会貢献がしたいとずっと思っています。
特に子供への教育関連というか成長に興味があり、我が子の未来のためにもなにか地域でそういった活動をしたいなあと漠然と考えております。
ただ、お金と自由な時間がないとなにより自分の家庭すらも満足にできないので、そういった面からまずはストックできる資産で生計を立てたいというのが直近の目標であります。
そのため、まずは自分が作りたいゲームとかは一旦置いて、収益をあげれるようなゲーム作りにシフトしないとと本気で思いはじめたのが5作目あたりです。
奇跡的に、6作目から微々たる変化ではありますが数字がついてきて一筋の希望が見えてきたのでは…と思っていますが、まだまだ道のりは遠いでしょう。

■総括

何も分からない状態から、大して収益もあがらないまま、2年間もスマホゲームを作り続けられたのは「楽しかった」以外の何物でもありません。
やっぱりゲーム作るの楽しいです。作るたびに、余裕ができる部分で新しいことに挑戦して、形になったときの喜びはほかでは得づらいと思います。
確かに、収益だけにフォーカスすればなんでコイツはこんなわけわからんゲームを作って、ダウンロードもされないのに作り続けられるんだろう、という疑問も湧くかと思います。
それでもやはりアンサーとしては「楽しいから」です。
惜しいのは、もう一度専門学校等で学び直してゲーム作りを本業にするという手段をとれない自分の弱さですかね。これはつい最近までずっと悩んでいましたが、現状が変わらない以上は、結論諦めました。
でも現状が変わるように、もう一度学び直せるように、未来に向けて今を頑張ろうと思います。

正直、社会人になり子供を持つまで想像もしなかったのですが、本業+家事育児で忙殺されている状況でさらに自分のやりたいことを進めるというのはかなり気合が必要なのだと思います。僕自身、深夜も作業してなんとか日中の本業もこなせているのは多少なりとも体が頑丈だからだと思っています。
そんな中で、一日の隙間を使って作業を進められる「個人でのゲーム作り」は色んな意味で「最高」です。

ちょっと気味悪いことを言うとゲーム作りは、プログラミングへの拒否感の排除だったり、いままで訳分からなかったエクセルのマクロやアクセスのデータベースの理解、UI配置で考えるユーザーにとってわかりやすい導線配置などなどは、実は一般的な社会人も使えるスキルになり得ると思います。その点ではリカレント教育、今話題のリスキリング(リスキルじゃないよ)の題材としてもいいと思うので、今後、そういった制度を政治主導で専門学校様が拡充してくれるととても嬉しい、社会人でも補助があり、なおかつオンライン・オンデマンドで完結できて履修証明などもあればとても嬉しいのですがそういった未来はいかがでしょうか…??

この記事の目的として、読まれる方をスマホゲームをまだ作ったことないけど作ってみたい・作り始めた皆様を想定して、そんなにダウンロードされていないゲーム制作者の目線から個人でのゲーム作りってどうなのよ?ってことをつらつらと現状を交えながら書きましたがいかがでしたか。

結論、ゲーム作りはじめて良かった、です。

いわゆる個人でも、広告ぶん回してダウンロード数稼いで損益分岐点を超ええるためのゲーム作りとか、完全に自己表現として、世に出したいゲーム作りとか色々あると思います。
僕はその中でもどちらにも寄れない、寄る強さというか自分に賭ける自信がないフラフラしているタイプです。最終的にどこかで安定求めています。
それでも、得るものは多かったのでとりあえず「余暇はゲーム作りに全部つかう」みたいな事から始めてもいいのではないでしょうか?
次作も3月にはリリース予定で今日も作業しています。簡単には負けません。きっと次も自分の中では過去最高です。
よかったら次のゲームもチェックしてください!
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