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vol.140/ Short trip → Kyoto Ⅱ

余韻に浸りながら美術館を後にした4人は近くのスタバでしばし休憩。石畳の歩道はヨーロッパの旅を思い出す。少し歩きにくいけど、そんなことより街並みとマッチしていて美しく、街路樹の紅葉も見事だった。また歩道が一般のものより広めの幅で作られているのも素晴らしいと思った。いつの間にか車を運転するドライバーが上から目線で道路を使用している感じが私は拭えないのだが、絶対的に歩行者優先でなくてはならないはず。(私も一ドライバーとして常に頭に置いている、歩行者優先!以前このnoteでも書かせてもらったこちら

以前TVの特集で欧州の方々が旅などで日本を訪れた際、車にはねられる事故が多発していて、その大きな原因となっている部分に胸が張り割かれそうになったことを思い出す。なぜなら欧州では何がなんでも歩行者優先であり、もし歩行者が道を渡りたく待っていたら、車が必ず止まり優先的に渡らせるというマナーがデフォルトとしてある。だから日本を訪れ道を渡ろうとする時ももちろん同様の考え。悲しいことに車は停まってはくれず、事故となることが多いそうだ。

私は偏った考えや受け取り方はしたくない。

この件に関してだけでなく、この世界は0か100、絶対ということはないと思っている。だから私も車を運転するようになってから歩行者が何も確認せず道路に飛び出してきて、急ブレーキをかけたことも何度もあるし、ヒヤッとすることもしばしば。本当にやめてくれ!と思うことも多いしドライバーの皆さんはしょっちゅう思っていることだと思う。
でもシンプルに、ドライバーも歩行者も(自転車やバイクも)みんなが心や時間に余裕を持ってハンドルを握れれば、停まって左右を確認できれば、数は減っていくし防げることが増えると思う。そうシンプルに。
だからもっと優しくなりたい、とこの番組を見て感じたんだ。優しさは文化やマナー、ルール、規律なんてものを超えどこでも何にでも適応するツールだから。

【Shake it off. vol.037】 また旅できる日を願って ー Spain 2019.2/⑤
(我ながら良いことを書いてるではないか)


普段そこまで自分からテレビを見ることはないのだが、この番組を見たことで意識にも変化があったことは確かで結構心に残っている特集であったから取り入れる情報に対して意識的であればとっても為になるものだったり、考えさせられることに出会えたりするものだなーと改めて思うのだ。

だからと言って京都のドライバーが傲慢だったということではなく、とっても穏やかに車は走り、近くでは自転車の前と後ろに子供を乗せて家路に急ぐお母さんだったり、公園でボール遊びをきゃっきゃと楽しむ子供達だったり、うまい具合に共存していて素敵な空間が広がっていた。こんな街づくりが私の住む地域にも浸透すればいいと願って。



そしてまた4人は歩き出す。近くのお寺や神社を観ながら写真に収めながら歩く歩く。(義理の両親は私たち夫婦もビックリするくらい元気なのだ。私たちの方がいつも歩き疲れてしまうくらいに。)そして日も暮れだした頃ホテルに到着。義母が探してくれたこのホテルが最高だった。


歩いていけるお店も数多く立地も最高、そして何より環境への配慮をメインにしている宿泊施設でこちらも気持ちが良い。“好きそうなところ、取ったよ”と義母から聞いていたが図星で最高でした。(※歯ブラシやヘアブラシ、シェーバーはもちろんないので持参しましょう!忘れてしまった場合、近くにコンビニもドラッグストアもあるけど、有料で竹の歯ブラシもあったみたいなのでチェックしてみてくださいね)何処か海外のホテルを思い出すような造りも魅力的で、入った瞬間ヒノキの香りに癒される。条件のとても良いホテルで海外からの人たちも結構宿泊されていた印象。個人的にはNEMOHAMOのシャンプーと、購入するか最後まで迷ったルームウェアの着心地の良さがなんとも最高だった。



それはそれは楽しい夜を過ごし、(近くの評判の良いお寿司屋さんでたらふく食べた後、ホテル内のBARでみんなでワインを飲み直すという最高の夜だ)早めに休もうと思っていたのに夜な夜な夫と関西テレビが面白すぎて夜更かししてしまった。予定はあくまで未定なのだ、これも全部全部良い思い出。そんなことであっという間に朝、どうしてだろう旅先だと決まって早起きし(どんなに前の夜が楽しい夜であったとしても、そう昨日みたいに)朝シャンして朝食をしっかり食べてチェックアウトまでに散歩に出かけたくなるのだ。ということでこれらを網羅し今日は朝から平等院鳳凰堂へ向かう。


ホテルの朝食会場 ライトのデザイン、色使い、美しい
ビュッフェスタイルで食事をする人たちの趣味嗜好を観察するのも、私は結構好き


昨日も最高な天候だったが(寒いけど!)2日目も最高だった。風はやっぱり冷たいが歩けばちょうど良い。今日も朝からたくさん食べたし、歩こう!目標2万歩!!!!と義母。

え!?!?!?!?!?!?!?!?
その素晴らしい活力とポジティブさを私たち夫婦に分けてほしい。

そんなこんな電車と徒歩で目的地へ。関西出身の義理の両親に全てを託している私たちは下調べも無しに行きたいところだけを並べ、あとはおまかせ。(なんという嫁なんだと自分で自分を思うがたっぷり甘えさせてもらっている。でもいつか私たちから旅のプレゼントをしたいとも密かに思っている。)何から何まで本当に感謝、2人には頭が上がらないのだ。


中学生以来の平等院
私が当時、余りにもこの景色が美しすぎて涙目になっちゃった場所へ向かう


さてたわいもない話をしてあっという間に到着。15歳の修学旅行以来の平等院鳳凰堂!国宝のお堂は約1000年の歴史を持つと言われている。10円玉に描かれているここ平等院は大変素晴らしい文化財であるのと同時に特徴的な建物であることもあり1951年、10円玉のデザインに選ばれたそうだ。


そうそう、これこれ、この景色
もっと大きく広々としていたような…とも思ったがそれも大人になったからからだろうな
何はともあれ、私はここが本当に本当に好き


そして今回内部拝観まで一丁前にさせてもらった。内部はもちろん撮影はできないし、絶対文化財に触れてはいけない。でも300円の志納金を納めれば阿弥陀如来坐像をいとも間近で見ることができ、職員の方が歴史や文化財について丁寧にアナウンスしてくれる。実はそんなシステムも知らなかった私に義母が受付を済ませておいてくれた。“行きたかった場所に来たんだから存分に楽しまないと!”
やっぱり頭が上がらないのだ。



内部は思っていたより感動したし、自然と心が安らぐ自分にも驚いた。本当に木造なのか!?と疑ってしまうくらい美しい曲線に言葉が出なかった。また雲中供養菩薩像がこの表現が合っているかはわからないが、なんとも愛らしくって和んだ。なんだかその様子が楽しげだったから。約1000年も前に造られたり描かれたりしたこれらは文化財は、今では風化している部分がもちろんあるのが当たり前で自然な事。(平成の大修理も終えて美しさは健在)だからイメージとしては古びた感じで鮮やかなカラーを帯びている印象は無かったのだが、当時の描かれ方はとってもとってもカラフルで華やか。鮮やかな色彩だったことにも驚く。この頃の死に対する捉え方を垣間見れて極楽浄土を信じた人々の想いにも触れられた気がして、思いに耽ってしまった。



宇治川を渡って平等院を後にする私たち
ちょうど見ていた大河と被ってさぞ盛り上がる義父と私


色んな思いを巡らせることができた今回のKYOTO旅。
ぎゅっとまとめて2部に渡って書いてみたが、これがやっぱり面白い。旅を振り返ると脳内旅がもう一度できていることに気がついたし、文化財などに対してももう一度真摯に向き合って学びを深めようと思える。物質的なものももちろん大切ではあるが、大人になるとより思う無形への投資。旅はそれをたくさん詰め込んだようなもので、だからもっともっと旅に出たいと思う。



今年はどこへ行こう?どんな景色を見に行こう?




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