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夫が残す妊活の記録#4〜体外受精の失敗と夫婦関係の悪化〜

体外受精の開始


自然妊娠が難しい私たち夫婦は体外受精を加藤レディスクリニックという東京のクリニックでしていただくことになりました。
私の精子異常や妻の甲状腺疾患の検査結果を受けて治療をはじめ、改善が見られたため、加藤レディスクリニックで体外受精をすすめることになりました。

体外受精をいよいよ開始することになりました。生理がはじまると生理開始日を1日目として3日目に加藤レディスクリニックへ通院する必要があります。

そこでクロミッドという薬を処方されます。卵子が生まれるのを促進するお薬だったと思います。

ちなみに、体外受精をされている方で卵を多く採卵するために自己注射をしている方が多いとよく聞きましたが、加藤レディスクリニックでは自己注射をすることはありませんでした。

私の仕事の都合もあり私たちはその1週間と少し遅めに通院をして卵胞の確認をしてもらいました。

ここからが大変です。卵胞を確認した翌々日にまた通院することとなりました。仕事を急遽休むために業務調整に追われます。なんとか別の日にずらせないか先生に相談するも、先生も採卵の時期を逃すわけにはいきません。

特に今回が私たちの初の採卵となります。妻の卵胞の育ち方が私たちにもわかりません。

残業や早出で業務調整をしてなんとか休みをいただき通院します。すると、また2日後に通院することになります。妻の卵胞が想像以上に成長していませんでした。

また業務に追われながらなんとか通院すると。次回採卵ということになりました。また2日後に通院となります。

採卵日


採卵の日は「いよいよか!」と2人でドキドキしながら通院をしました。当時は院内での当日の採精が許されていたので私も通院しました。採卵日でも夫は通院ができず、当日採卵も規制があった時期があります。

待合でぐっすり寝てしまい、何度も呼ばれて目が覚めて、大慌てで採精室へ移動したのを覚えています。

その後採卵が終わった妻と合流しました。

採卵が終わった妻はぐったりしていました。加藤レディスクリニックでは麻酔をせずに採卵をします。針が工夫されていて通常より痛みがないとのことで痛みがほとんどなく終わる人もいるようですが、妻には多少刺激が強かったようで、疲れていました。

その後培養士さんから採卵と採精結果の説明を受けます。

この時卵胞は2つあったのですが受精に使用できる卵胞は1つとのことでした。

私の精子の検査は前回よりは改善がされていたので冷凍ではなく当日採精したものを使用してもらうことにしました。

受精の方法はふりかけと顕微授精があります。ふりかけは卵子に選ばれた精子をふりかけて受精を待つ方法で、顕微授精は1つの精子を卵子に針で注入する方法です。

私たちはふりかけ受精を選択しました。

受精結果についてはWEBで確認が可能です。翌日の14:00頃だったかと思います。

ふりかけ受精の結果


結果の出る日は私は職場で「結果見るのドキドキするねー!」と妻にLINEを送り、口ではそう言いながらもうまくいくと信じて明るくLINEしていました。

14:00になり結果が出たというメールが妻との共有メールに届きました。私が気づくより先に結果を見た妻から「見た?」とLINEが届いていました。「今から見る」と返事をして、そのLINEの素っ気なさから少し不安を感じながら結果を開きました。

「受精失敗」

ログインを間違えていないか再度やり直しましたが結果は変わりません。あまりにもインパクトのある単語です。

1回目だし、こういうこともあると思いながらもそれでも虚無感に襲われます。妻には「残念だ。でも諦めずに頑張ろう。」とLINEを送り仕事に戻りました。

結果の出た2日後に私たちは加藤レディスクリニックへ通院しました。培養士さんや医師とお話をさせていただき、今回の失敗の理由は「多精子受精」というものであったとのことでした。

通常、卵子に精子が1つ入ると卵子に膜が出来てもう精子が入れない状態になるとのことです。しかし今回は精子が複数入ってしまったようで、これが「多精子受精」となり子宮に戻せない状態の受精卵となってしまいました。

夫婦関係の悪化


私たちは「顕微授精」にすればよかったんじゃないか?自己注射などでたくさん卵子が採卵できていればなんとかなったんじゃないか?別の病院を探した方が良かったんじゃないか?

など色々ネガティブなことを考えましたが「これで諦める必要はないから続けましょう。」と医師に言われ、当時は失意の中で素直に飲み込むことができませんでしたが、続けることにしました。

次回の体外受精をするには一周期お休みをする必要があります。低刺激とは言えど薬を飲んでいたため、子宮にお休みを与える必要があるからとのことです。もし続けてうまく行っても着床がしにくくなるなどの問題があるとのことだったと思います。

しかし、この頃通院と業務の多忙さに私が体調を崩しはじめていました。本当に情けない話ですが妻との口論も増えていました。

仕事は忙しさを増すばかりで日曜日も出勤し、帰りが日をまたぐ日もありました。ゆったりと生きている私には激動と言える日々です。

妻と冷静に相談をして、3ヶ月ほどで仕事が落ち着く目処が見えていたので、それまで仕事に集中して不妊治療をお休みすることにさせてもらいました。

本日はここまでとさせていただきます。本日もお読みいただきありがとうございます。




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