誰のためのデザイン?を読んで考えたこと(1) 序論:なぜこの本を読もうと思ったか

最近、(1)現状のサービスの状況がどうなっているかを分析して、(2)自分で必要な機能やコンテンツを考えて、(3)それを詳細な仕様/デザインに落とし込んで、(4)できることは自分で実装(10%くらい)/できないことは(90%くらい。。)エンジニアさん/デザイナーさんにお願いする、という、至極まっとうなプロダクトマネジメントをやっている。


自分の今までの経験により、(1)と(4)はなんとかなるんだが、(2)と(3)についてきちんとしたトレーニングとラーニングを実施していないことを痛感している。前職でもう少しきちんとやっておけばよかったんだが、幸運にも数十人のチームを率いるようなチャンスを頂いたので、組織/マネジメントに力を入れてやっていた(このことはまた別で詳細に記述したい)。

なので、(2)、(3)の連動する2つのフェイズに関する勉強をすることにした。このフェイズに関しては、何をトレーニングして何をラーニングしても、その過程の中では、いろんな角度から、他プロダクトやサービスを「観察」することが最重要になると思っている。


ただし、この「いろんな角度から」というのが曲者だと思っている。このフェイズのトレーニングとして、ラーメン屋の看板をみて思考を深めるというシチュエーションを考える。ラーメン屋の看板を見て「美味しそう」とか考えるのは(一人の人間としては非常に正しいんだが)ちょっと見当違いな気がする。そこまでじゃなくても、例えばマーケティング的な視点から、「この看板のコミュニケーションは、飲み会帰りのサラリーマンを狙っているな。暗闇で目立つような色と明かりを周りにつけてる上に、コピーもそういうユーザーを狙って書いてる感じがする」と考えたとしても、(もちろんちょっとは関係あるんだろうけど)プロダクトのデザインについて考えていることにはならないんじゃないかと思う。


要は、サービス/プロダクトがどのように使われてほしいか、そのためにどのように設計/デザインするか、という観点からある対象物を観察するには、それ用の思考回路を作る必要があるはずだ。この分野(「デザイン分野」と言うことにする)特有の観点から、「いろんな角度で」観察する必要があるはずだ。


そうすると、まずは自分にデザイン分野の思考回路を作るための軸が必要だと思って色々本を探した。結果、認知科学とデザインの基礎本と言われてるらしい、「誰のためのデザイン?認知科学者のデザイン言論 D.A. ノーマン」を見つけたので、読んで自分なりに整理してアウトプットすることにした。
次回から、読む時間が取れた分だけの章単位で記事を書くことにしたい。
なお、もっとざっくりと本当に重要な部分だけ切り出して書くほうが読者のためになりそうだと読む前は思っていたが、思った以上に当書での気付きが多く、勉強の様にきちんとまとめておくことが自分にとって有益そうだと思ったため、えらく堅苦しいやりかたでやってみる。


まぁ、気付きが多いということは、この分野について本当に初学者だったということだろう。学ぶことが多いことは幸せだ。

※この記事は、同著者によるmediumの記事と同内容です。

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