見出し画像

いきいきするために必要なのは業火ではなく弱火

いきいきしてるかーーーー!!!!

この記事は「いきいきAdvent Calendar2021」初日の記事だ。いきいきしてるかーーーー!!!!

いきいきしてるか

このアドベントカレンダーを始める前に、「いきいきと働く」ということについてnoteに書いた。今思えばアドベントカレンダーにとっておけよ、という感もあるが、いきいきは鮮度が大事だから思いついたときに切り取っておかなくてはならない。しかたない。

そこで、私はこのように書いている。

どういったときに活力が湧いてくるか。それそのものに興味があり、取り組みたくてたまらないときだろう。自分自身、もともと仕事に情熱を燃やすタイプではなかった。期待されていることをこなし、流されるようにしてキャリアを形成してきた。そして、そういう生き方も選択肢としてはアリだと考えている。

燃え盛るような情熱があると、それは明らかにいきいきしているだろう。そうなれたらよいと思いながら、私自身がそうではない。変に冷静なところがあり、熱くなりそうな瞬間にブレーキをかけてしまう。でも、それでいいと思っている。

いきいきするためには、周囲をいきいきさせるためには、弱火であることが重要なのだ。

いきいきしてるかーーーー!!!!と言われて引く人もいる

私が属しているコミュニティはあたたかい。やさしい。突然「いきいきいくお」とか名乗っても、「いきいきしてるかーーーー!!!!」とか叫んでも、受け入れてくれる。「なんかあいつヤバいよね(笑」という受け入れ方ではなく、one of themとしてコミュニティに受け入れてくれている。本当にありがたい。

けれども、これはその熱量を受け取れる人たちだからだ。同じノリで接したら引いてしまう人たちもいる。私がいつも一緒に働いているメンバーは間違いなく、引く。

「え、そんな自分をさらけ出したら引かれるなんて、心理的安全性が低いんじゃないの?」

そうではない。コンテクストにあわせた行動をしないと信頼関係が崩れる、心理的安全性が低下する、ということなのだ。自分自身も「イキイキしてるかーーーー!!!!」とかいきなり言われたら引く。あれは「いきいきいくお」というペルソナを通してコミュニケーションが発生するときのプロトコルなのだ。

コミュニティは、「モチベーションをあげよう!」「もっといい状態になろう!」という熱意をまとって参加している人がほとんどだ。だから、多少フリーキーな存在がいても受け入れてもらえるし、それが盛り上がりにもつながる。しかし、普段の職場は必ずしもそうではない。満腹の状態で「食べ放題2,980円!」と言われても全然うれしくないし、それをゴリゴリと勧められたら嫌な気持ちにさえなるだろう。

だから、いきいきさせたい相手の状態を見極めることがとても大事なのだ。

あなたがいきいきさせたい人は、何にいきいきするのか

いまにも「いきいきしたい!」と思っている人は、こちらの「いきいきさせたい!」というパワーを受け取っていきいきしてくれる。が、別にいきいきしたいと思っていない人は、その「いきいきさせたい」パワーをうとましく思う。私もかつてそうだった。

では、どうすればいいのか。いきいきしてくれない、と嘆く前に、その「いきいきさせたい」人が何にいきいきするのかを観察しよう。それ以前に、なぜその人を「いきいきさせたい」のか考えてみよう。いきいきしたいということが、誰しも受け入れる前提となっていないか。その人の目線で、「いきいき」すると何が嬉しいのかを考えられているか。

当然、この観察には時間がかかる。多様性の時代、チームメンバーの嗜好も人それぞれだ。

私のチームにも、週末ごとにキャンプへ出かけるメンバーがいれば連休でも家から出ないメンバーもいたり、多様な価値観が内包されている。そして自分の人生経験から「キャンプへ出かける人ならこうだろう」「家から出ないならこうだろう」と仮説を立ててみても、全然違う行動様式だったりする。ステレオタイプの役に立たないことよ。

だから、こちらの業火のごとき熱量で動かそうとしても、ただ燃やし尽くしてしまうだけだ。そうではなく、相手が心を動かす何かが垣間見えるように弱火(こちらの主張を出しすぎず相手の意見を引き出しながら、の意)であたため続けながら、徐々に変化していくことこそが「いきいき」への近道だと私は思う。

いきいきしてるかーーーー!!!!と言われて引く人もいる。けど、私はいい続ける

ということで、ある程度「いきいきする」準備ができている人以外も「いきいきする」状態にもっていくためには、弱火で場をあたためていく必要がある。

それでも、私は「いきいきしてるかーーーー!!!!」といい続ける。そう言って引かない人が増えてきたとしたら、それは世の中がいきいきとしてきた一つのバロメーターだ。まだいきいきしていない人たちには、寄り添って弱火で温めながら、もう温まってきた現場では「いきいきしてるかーーーー!!!!」と叫ぶ。そんなかんじで楽しみながら、世の中をいきいきさせていきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?