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【参加レポート】【緊急開催】これ以上、日本がイケてない国にならないために 我々がやるべきことは何か?みんなで考えたい

「この2か月間の学びを風化させてはいけない」

5/20、突如として告知されたこのイベント。

ほぼ脊髄反射のような反射で参加申し込みを行ったのだが、同じような人が多かったようだ。同じような論点に興味がある人が、気が付けば200人以上集まっていた。

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乾杯

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「それでは乾杯から始めましょう」ーリラックスしたムードの中、放談は始まった。

タイトルについて

「これ以上、日本がイケてない国にならないために~」というストロングなタイトル。sli.doでは「イケてない、とはそもそも何か」という観点での質問が多かったとのこと。課題の定義を明確にしようとするあたり、参加者にはエンジニアが多いであろうことが見てとれる。

果たして「イケてない日本にならないために」が避けたい自体とはなにか。
それは人口減少を筆頭として日本という国がサステナブルではなくなってしまう事態。緊急事態宣言が解かれたからといってBeforeコロナに戻ってしまっては元も子もないということだ。

サステナブルな社会にするために、今自分たちがするべきことはなにか。それが本日の主眼だ。

市谷さん

自分で立ち上げた会社をやっている
ちょうどこのタイミングで、やることを変える
DXに振り切った
伝統的な組織、アトツギと伴走
4月からは政府CIO補佐官も。国のDX

この状況で、改めてコミュニティというものの可能性を見直している。

関さん

Code for Japan
GISのシステム開発会社
オープンデータ推進

大きな課題、かつ専門的で扱いが難しかった。
時間がない中だからこそ、やりたいやり方でサイトを立ち上げた。
サイトができあがると、呼応するような動きがどんどん出てきた。
こういうときこそ草の根の力が大事だ、と考えながら今、酒を飲んでいる笑

いわきりさん

Beforeコロナの状態に戻そう、という勢力との闘い。わからない人たちにいかにわかってもらうか。

一年ほど前にCode for Japanが主催した「経産省と本気でアジャイルやってみた」で感じた現状維持への強いモメンタムが、このコロナ禍でもしぶとく生存していることを感じさせる一言だ。

一つの問題(今回はコロナ)を抑えても新しい問題は出てくる。その中でビフォアに戻る方向性は、果たして正しいものなのだろうか。

放談: リモートワークへの移行

市谷さん「任官された日は霞が関にいった。その日以来行っていないため、どれだけペーパーが残っているのか?などは実感としてわからない」
市谷さん&関さん「やりにくい部分が大きく変わったわけではない」
いわきりさん「調べもののために社内サーバーへ入る、とかは止めたい」
関さん「セキュリティとの天秤になる。セキュリティわかる人がいないと厳しい。市谷さんがCIO補佐官になるなど、わかる人は増やしている」

形としてはリモートワークの体裁でありながらも、ZoomもSlackも使えないといった状態でやりづらさがあるようだ。

放談: いい感じの国になっていくには

いわきりさん「人口は減りつつもいい感じの国に着地していきたい」
市谷さん「世代間闘争したいわけではない、課題を見直す機運を全世代で高めていきたい。若者に耳を傾けていくことが大切」
関さん「まず若手にやらせる、というのが大事。ふつうにスマホを使ってきた世代」「こまったときにサポートしてあげる。それがかっこいいじゃないですか」「悪気があって闘争しているのではなく、よかれとおもってアドバイスしてしまっている」
いわきりさん「彼らが安心して動けるためには自分たち世代がプランから立ち上げてしまってはよくない」「同世代ではしがみつくような人たちがいるのも確か」

旧来の価値観から方法に対してアドバイスするのではなく、失敗を許容するセーフティネットを設けるなど安心して動ける環境をつくる方向で上の世代が協力するのがよいだろう、ということ。

Code for Japanの活動は10代が支えている、というのはかなり衝撃的だった。ネットにつなぐときに「ピ~ヒョロロ~」を聞いたことがない世代だ。
その世代が情熱をもって「for Japan」の活動にコミットしている、というのはとても希望がもてる話だ。

GitHubでやっている
若いエンジニアたちはコード上でのコミュニケーション能力が高い
旧来のやり方では面接で弾かれる層
逆に、政治力にふりきっている人は活躍できない
政治力自体は大切

企業のDX

市谷さん「いい人はいるな、と思う。自分の意思で越境していく人たちがいる」「組織の枠組みにのっとってやっている活動。既存のワークフローが大きな障壁になる」
関さん「コロナ以前はこのままでいいと思っていた人たちも思い直す機会になっている」
いわきりさん「急激に会社がリモート化した。やってみたらまわるもんだね、と思った。必要なのは覚悟だけなのかもしれない」

若者だけでは深い階層を突破することが難しい。そこを伴走するのが、オトナ世代のやるべきこと。

オトナ世代の役割

市谷さん「50代、60代とデジタルネイティブ世代に橋を架ける、越境を手助けすること。」
関さん「目標感をあわせないといけない。北風と太陽。相手のメリットを考えて動いていきたい」
いわきりさん「会社のためになりあなたのためになりあなたの手柄になる、という切り口の後押しは同世代に効く」

酒が進んでいるのもあってか、議論の生生しさが深まっている笑
結局のところ人を動かすには人に寄り添わなくてはならないんだろうな。

イケてる日本とは?

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市谷さん

自分が社会人になったときは既にイケていなかった、自分も体験していない
私は一番ワリを食った世代らしい笑
そういう意味では「悪くなっていくよ」、というのも受け止められてきた


関さん

物差し次第。イケてるイケてないを気にしてもしょうがないというスタンス
ITの物差しでイケてるイケてないはもちろんある
外から日本を見ると、イケていることはたくさんある

いわきりさん

チャンスがある程度平等に与えられている国
人口が減少し生産性が悪いといわれている中、なにかやらなければならないという思い。その思いから今回の問いを立てた

共通した認識は、いまこの瞬間にイケていないということではなく、イケている部分もあるということ。そして、座視しているとイケていない状態になるという現実があること。「できることはたくさんありますよ」という市谷さんの言葉が力強く響いた。

1人1人ができるアクション

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ここはお三方の回答を聞きそびれた・・・聞いていた方いらっしゃったらコメントなどで教えていただけると助かります。

地域のITコミュニティはどうなるか

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オンライン化が進行することで場所の違いはなくなっていく
しかしオフラインで打ち出せるインパクトがなくなるわけではない
余計、盛り上がっていくのではないか

過激派!

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まあ、サポート終了しますからね・・・

クロージング

市谷さん「整ってから進めよう、なんてことをやっていたら全然進まない。一方で組織のプロトコルと合わせる必要はある。丸腰では大変なところもある」
関さん「相手の言葉でしゃべる、組織で偉くなる…いろんなアプローチがある。わかりやすい悪者(ワンイシュー)がいるわけではない。だからこそ解決しない」
市谷さん「同じように橋をかけにいく人を、もっと増やしたい」

CIO補佐官、Code for Japan。最先端の技術と価値観を持った人たちが政府に寄り添っているということがなによりも希望をもたらしてくれる。放談を聞きながらそんなことを感じた。

まとめ:リスペクトして越境しよう

相手の言葉を話す、相手のフィールドにいく。リスペクトする。
そういう働きかけこそがモメンタムから我々を解き放ち、イケていない未来から距離を置くために必要なことなのだと強く感じた。

「シビックテックが一番アジリティが高いかもしれない」というのは印象的だった。企業のほうが進んでいるイメージがあるのに、逆転現象が起きている。シビックテックというのは課題ありきで、だからこそ力強さが宿っているのかもしれない。ともにつくろう。

向こう側に人がいると意識し、考え、行動しよう。そんな人としての在り方を再考させられる日曜の夕べだった。

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