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#145 おっさんと美容

高校時代。授業が終わると一時間ごとにトイレに直行し、髪をネジネジしていた。パンクスのように尖らせるのが流行だったのだ。私も流行に乗り、ネジネジ、いやネジネジネジくらいしていた。卒業アルバムの写真はもう黒歴史で、珍妙なヘアスタイルをした自分が鎮座している。できることなら回収したい。いや、ネジネジできるならまだいいか。今の私は、毛量に自信がなくなりつつある。

アンチエイジングを真剣に考えるようになった。毛髪もそうだが、鏡面を前にしたときに一番気になるのが、肌だ。長年の不摂生がたたったせいで、肌荒れによる皮膚の赤み、凹凸、シミが目につくようになった。毛量はどうにもならないような気がしたので、まだどうにかなりそうな肌ケアに着手することにした。目指せ、なにわ男子の大西流星である。

手始めに、シャワーヘッドを変えた。私はドミニスタ(ドーミーインをこよなく愛する者の総称)なので、「リファ」のよさを知っている。浴室にリファのヘッドを備えているところが多いのだ。いきなり3万円を投下するのはあれなので、レンタルサイトで三ヶ月の契約を結んだ。ミスト状に噴出されるシャワーを浴びるだけで、体だけでなく、精神の汚れも落ちていくような気がする。

次に、美容雑誌で最高評価を得ているオールインワンの化粧品を購入した。めんどくさがり屋の私にとって、一度で済むオールインワンは最適。同ブランドの洗顔も同時購入。洗顔はリファから噴出されるミストで行っているので、効果は倍増(のような気がしている)。どんなに酔っていても、洗顔とオールインワンは欠かさないようにした。

老化で乾燥肌が顕著になり、ビニール袋をめくることができなくなってきた。乾燥肌対策も急務である。ザ・ボディショップで、ボディクリームとハンドクリームも購入。塗っている時にいつも思い出すのは、桜庭対秋山の試合である。ヌルヌル疑惑のアレである。試合は止められないが、乾燥肌は止められる。ブリティッシュローズの香りは、息子から「嫌な匂いがする!」と一蹴された。

実際のところ、何をどうしても、成長曲線を下降から上昇にもっていくことはできない。しかし、下降を停滞させることはできる。このまま適切な処理を施せば、八十代でイケメンと呼ばれる可能性もワンチャンある。ただ困ったことに、資産の曲線が下降をたどっている。美容にはお金がかかるのだ。一つだけ言えることは、若い頃から生活習慣には気をつけておいた方がいい。これに尽きる!

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