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ホームランドという面白すぎるドラマに出会えた事にただただ感謝している

noteを始めようと思ったきっかけは最近見終わったこのドラマ『ホームランド』があったからです。
ぜひ視聴された方、ファンの方と語り合いたい。
*すこしネタバレありですがストーリーの詳細には触れません。


ホームランドとはどういうドラマか?

公式情報
テロの脅威と戦い続ける元CIA局員キャリーの姿を描いた、エミー賞&ゴールデン・グローブ賞受賞の本格社会派ドラマ。“対テロ戦争”という題材を通して、現代のアメリカ、そして国際社会にはびこる根深い問題を掘り下げる衝撃作!
https://foxnetworks.jp/fox/program/index/prgm_id/22001

公式ではこんな感じです。

私はアメリカのCIAもテロの脅威もイスラム教周辺の問題についても、ほとんど無知だし、興味も持っていませんでした。ですが、1話からどんどん引き込まれて、72時間くらいあるこのドラマを2週間ほどで見終えました。

CIAってスパイ?ジェイソンボーン?というのが私のCIAの印象ですが、このドラマではもっと人間性あふれるCIAとその協力者たちが活躍します。とくに、スパイ(協力者)は国内外様々な場所にいるのですが、キャリーやソウルたちが彼らとのやり取りには細心の注意を払ってコンタクトをとるので、この辺はすごくスパイっぽい(劇中でもプリペイドフォンを渡すシーンで「スパイごっこ」と揶揄されるシーンがありましたが)ので好きです。

CIAってきっとこういうかんじなのかな?と思えるし(ほんとかどうかは知らんけど)、全シーズンを視聴した今は、このアフガニスタン、シリア、イラク、にどんな勢力があるのか、どういう思惑が錯綜しているのか、ということも少しはわかるようになりました。

見どころ① とにかく緻密な脚本・ストーリー

世の中の計画って、たいてい予定通りに進まない。
このドラマを見ていて感じていたことです。綿密な計画を立てていても、だいたい相手が想定通りに動かない、子供突然出てくる、テロ起きる、キャリー暴走する、など予期せぬことで、プランB、プランCに切り替えていくというストーリー展開です。
これは仕事に通じるなと思う。だって、予定通りにいかないから止めるというわけにはいかないんです。もう、BもCもだめ、で、どうする?
そんな時こそキャリーの突破力が力を発揮したりする。ここのところが見どころですね。

脚本の緻密さ、ストーリーのテンポの良さがありながら、必要以上の派手さ、エンターテイメント性は排除されています。つまり、地に足の着いた演出・ストーリーであり、先が全然わからない展開の連続のため、引き込まれるものがあります。
基本的には9.11以降のアメリカとイラク戦争、国際情勢の中で、正しいことを実行しようとする人たちのストーリーなのですが、だれが敵で味方かわからない、敵かと思いきや味方になったりする、その逆もしかりで、「ほんとのとこどっちサイドについてるのだ!??」とその展開に振り回されながら、その主役ではない個人たちが、それぞれの正しさのもとに裏切るのか、裏切らないのかを選択してくので、大いに振り回されながら楽しめる話です。

見どころ② リアリティを追求している

ドラマや映画の面白さは、リアリティとファンタジーのバランスだと定義しています。神は細部に宿る、という言葉がありますが、リアリティをだすのはドラマの細部だと思うのです。ドラマの序盤に、キャリーが忙しい仕事の合間に自宅に帰宅し、シャワーではなく、濡らしたタオルで脇とおまたを拭くシーンがあります。このシーンをあえて出すことで、自分の私生活よりも仕事やミッションを重視する人物像が浮かび上がります(もしくは極度のめんどくさがりという可能性もあるけど)。
自分の子供に対しても同様です。娘は愛している、何よりも大切に思っているにもかかわらず、土壇場で自分の使命と天秤にかけたときに、結局使命を全うすることを選択する、彼女は相当頑固で、ある種狂っている覚悟みたいなものを持っています。このようなパーソナリティに共感こそできませんが、キャリーという人物がいかに唯一無二か、こんな「自分の使命」を強く、曲げずに行動できる人はいないと感じさせられます。

反対に、私が嫌いなのは、日本のドラマでよくある「朝起きるシーンなのにばっちりメイク」です。短期間での撮影や女優側の事情があるのはわかりますが、そういう作り手側の事情が垣間見れてしまうのは、もってのほかですよね。キャリーはその点、基本ノーメイク、メイクをあえてするシーンも決してメイクが上手くないのが彼女らしい。笑

また、キャラクターの在り方を捻じ曲げるような、ご都合主義の展開は見ていて、萎えます。ドラマを盛り上げるために、仕方のないことも確かにありますが、やはり全体のストーリーの設計が緻密でリアリティがあったうえでの、演出・ファンタジーがあるべきだと感じます。

見どころ③ 自分の信念を曲げない女・キャリー

頭がいい、というよりも自分の直感に基づいて行動する人。
キャリーは双極性障害という、躁(そう)状態と、鬱状態がジェットコースターのように変わる病を持っています。アメリカドラマあるあるですが、麻薬も処方薬も含めて、薬にまつわる描写は非常に多いです。日本だと、それがテーマでないと、ストーリーの横道にそれるような主人公の欠点は出さないものですが、アメリカではそのあたりが逆にリアルに感じたり、主人公の人物を立体的に見せる面白さだと感じます。

とにかく、薬を常用しなければ自分でも感情がコントロールできない、それはひどい状態に陥るキャリーなのですが、本人曰く「薬を飲んでいると気持ちは落ち着くけど、あまたにモヤがかかった状態になる」らしい。キャリーもわかっているんです、自分がロジカルに賢いタイプではなく、自分の直感こそ持ち味である、と。そんな彼女のいいとこ、欠点をまとめました。

キャリーの優れているところ
・度胸と行動力が並はずれいている
・だからとにかく周りを振り回すが、なんやかんや言いつつしゃーないなって思ってくれている仲間がいるところ

キャリーの厄介なところ
・自分の信念に基づいてのみ行動する、指揮命令するのは無理
・全ストーリーの25%くらいはイカれた状態
・自分の信念のために家族や仲間を犠牲にすることすらいとわない
・キャリーを愛した男たちの末路は悲惨

このドラマの主人公キャリーは全ストーリーの25%くらいはイカれた状
態で仕事をしています。双極性障害をもつので、薬を飲まないと自分自身をコントロールできなくなってしまいます。そのため、テロとの脅威に戦いながら、自分の病気とも同時に戦わなければならない二重苦状態です。
だけど、これがあるからこそ、彼女が類まれなる直観力と洞察力を持ち合わせている理由にもなっています。長所と短所が紙一重とはまさにこのこと。
ほんと見ていてハラハラさせれらる、何度『キャリー!やめなさい!!』と心で叫んだことか。。。
どちらかというと、好きにはなれない主人公なのに、シリーズ終盤では彼女の度胸と賢さに私は彼女がいつの間にか好きになっていました。

彼女の仲間たち、彼女が愛した男たちの話もしたいところですが、それはまた次回まとめていきます!




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