空き家問題。

近年、クローズアップされている空き家問題。

この手の社会問題、テレビを見ていると二言目には
「行政(国)による対応が求められます。」という結びで終り、
その言葉を真に受けると思考停止になるのがオチ。

で、この問題、
一つは単身高齢者が病院での入院生活の後、亡くなり、
その後、ほったらかしにされている、
というのが実際ではないだろうか。

住居が古くなって買い手もつかず、解体するにも費用がかかり、
売却したとしても相続税などの税金が発生し、
結局、お金がほとんど残らない。

ならば、放っておけ。という感覚に陥るのも分かる気がします。

それに廃墟のように老朽化した家を、
中古で買い取って、リノベするなり、一旦解体して建て替えるなんて、
よほど粋な人でない限り、購入者に期待するのは無理な話。

ただでさえインフレして住宅の建築価格が高騰しているのに、
そこに解体費用も負担してね、というのは冗談も程ほどにしてよ、
というのが素直な感情ではないだろうか。

とはいえ、このまま市街地が空き家だらけになるのは、避けたいところ。
どうすれば、この問題を解決できるか。

一つのアイディアとしては、
持ち主や相続人が空き家を解体し更地に戻すことを条件に、
土地の売却に伴う相続税を全額免除してはどうだろうか。

空き家を放っておけば、早かれ遅かれ
行政が税金を使って更地にしないといけなくなるのだから、
税金を免除してでも、持ち主にやってもらう方が、
良いのではないだろうか。

そうすれば、多少なり、
持ち主や相続人が土地の売却収入を得やすくなるし、
綺麗な更地になってしまえば、
そこに新しい住宅を建てやすくなって、
ファミリー層が住めるようになる。

スクラップアンドビルドの住宅事情が批判されて久しいけれど、
スクラップしないことには、ビルドも出来ないのが実際。

何事もそうだけれど、余白をつくって初めて、新しい何かが生まれてくる。

どんどん空き家をスクラップして片づけて、
どんどん空き地をつくろう。

そしたらきっと、自ずと新しい街の姿が見えてくるから。

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