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歌のカプセルを処方されて

昨日のトレンド1位に「山口百恵」が入ったとネットニュースで読んだ。

NHK BSプレミアムで再放送された伝説のコンサートの模様が、40年の時を経ていろんな思いを抱いた人たちが世の中に多く居た結果なんでしょう。かくいうボクもそこにいて追体験させてもらい、心がグルングルン回りながら何かで満たされて幸せな気分だった。これはそれぞれが埋もれた体験の中で同時期に生きていた証であり、40年もの間、いろんな場所で人知れずよくぞ頑張ってきた多くの人々の人生の足跡が、山口百恵を媒体にして一気に解き放たれたといった、そんな現象に違う意味で感動している。

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ちなみにその伝説のコンサートが催された1980年といえば、たまたまではあるが、先日サー・ポールの思い出を認めた記事と同じ年で、その感傷に浸っていたタイミングの良さにちょっと驚いた。そのころ洋楽に夢中になっていたお年頃のボクは、歌謡曲をバカにしていた時期でもある。だから当時話題になったマイクを置くシーンなども「浪花節」としか思えなかった。

いやはや、若かったと言ってしまえばそれまでなんでしょうが、ちょっと違う見方をすると、多くの体験を圧縮したひとつの単位を「時」とするなら、その「時」が歌のカプセルの中で香りを放つように熟成され、理屈では表現できない味わいとなって蘇ったと言えないか?

ふふふ、そうか、当時に生きた証として、ボクもキミも味わいのわかる大人として成長を遂げていたんだね。

…きっとそう、そういうことにしておこう。

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PS:ただ感動のあまりTV画面をパシャパシャと撮るのは大人気なかった。

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