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YAMAHA CP80

ところで前回の記事でも登場したこのYAMAHA CP80。
かつてYAMAHAが生み出した世界に誇れるエレピだと思っている。
だけど最近のライブハウスでコレを全く見なくなった!
どうして、どうして?
あんなに良いエレピはないのにぃ〜?

今のエレピはサンプリング音源の向上等で、
サウンド的に生ピアノの代替が十分可能ではあるけれど、
70~80年代のエレピは所詮エレピの音しか出なかった。
ローズはその代表で深みのある暖かな音がしてそれはとてもいい楽器だ。
でもやっぱり生ピアノじゃないとダメって時もある。
それにあのスコスコっとした鍵盤の違和感がどうしても馴染めないし、
強弱も含めて打弦されて生まれて来るピアノらしい音の再現は、
それっぽくはあっても到底かなう物ではなかった。
それがCP70B/80の登場で狭いステージでも、
グランドピアノ並のサウンドが楽しめるようになり、
またローズのようなトーン調整やトレモロ機能などもあって、
世界のミュージシャン達がこぞって使うようになった。

このエレピは実際にアコースティックピアノと同様の張弦構造になっていて、
フルスケール88鍵(CP80)一音一音の単音全てにピックアップが付き、
ソレをハンマーで打弦するので鍵盤の重さ(タッチ)も違和感がない。
何にも増してイコライジング後のPA出力が抜群にいい。
それはエレピとは別物でまさに「エレキピアノ」と呼ぶべきなんだ。
(YAMAHAはエレクトリックグランドと謡っていた)
しかしメンテナンスや製作コストを考えると、
一般的には手に負えない楽器だったんでしょう、
後継モデルが発売されることもなく製産中止になってしまった。
こんな恐ろしく手間の込んだ楽器はもう二度と現れないのでしょう。

僭越ですが今のピアノ弾きの人たちにも、
生ピアノのような打弦される感覚を忘れて欲しくないので、
チョットしたライブハウスにはコイツを置くべきだぁ〜!! と、思ふ。


最後に一言・・・。

「エレピ」は「ピアノ」にあらず! ! BY DOSANPIN


2011年 02月 20日 「便所の中のどさんぴん」より

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