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「花束みたいな恋をした」を見たら、自分の大学生時代を思い出したという話。

本日は午前中のみお仕事に行った。
今日はクリスマスイベント付きの講座を任されていたこともあり、
初めてのことにいつもとは違う緊張感があった。
みんな楽しんで帰ってくれたかな?
そうだといいな。

帰ってきて一息つき、夜ご飯の下ごしらえでもしておくか~と
キッチンに立つ。

いつもキッチンに立つ時は大抵急いでいるので、
無音の中、鬼の形相で作っているが
今日は時間に余裕があったので、イヤホンをつけてAmazon Prime Videoを見ながら調理をすることにした。

うーん、何を見ようかな。
いつもアニメばかり見ているので、こういった時間のある時には
映画が見たい。

さんざん迷って

花束みたいな恋をした

を見ることにした。
菅田将暉さん、有村架純さん主演。

どうも私は菅田将暉さんと二宮和也さんの映画は優先して見たくなってしまう。どちらも好きな俳優さんだ。

しかし開始5分で、もう見るのをやめようかと思った。
お互いの心の声のかけあいが続き、冗長的な感じがして
これはもしかして、有名な俳優さんを使っただけのよくあるやつ?と思ってしまったからである。

一旦停止してこの映画のカスタマーレビューをを見てみる。
すると3089件もあって評価が4.3!
これは、もうちょっと頑張って見てみよう、という気になった。

結果、この後引き込まれるようにこの映画を見てしまうのである。

つきあい始めの頃、お互いの好きな本とか映画とか音楽とか時間を忘れて話してしまう二人の様子。

ただただ一緒にいることが楽しい。そして相手のためになんでもしてあげたいという気持ち。

絹ちゃん(有村架純さん)が就活で圧迫面接を受けて泣いているのを電話の声だけで気が付いた麦(菅田将暉さん)が着の身着のまま、サンダルと短パンで電車に乗って絹ちゃんを迎えに行き、ぎゅっと抱きしめるシーンなんて、もう!
うるるんだ。
わああーっ!だ。

子供たち、家にいなくてよかったわあ(笑)
やっぱり家で映画を見る時は誰もいない時に限る。
一人最高!

などと思って見ていたが、なんと、というかやっぱり、というか。
最終的には別れてしまう二人。

しかしこの別れのシーンがまた美しい。

昔時間を忘れてしゃべっていたファミレスのお決まりの席に
昔の自分たちを思わせるような若いカップルが来る。
わわ、清原果耶さんだ。

その若いカップルが、昔の自分たちのように
時を忘れて夢中になって好きな本の話をしている。

あの頃のように戻りたいけれど、もう戻れない二人。

切ない・・・

あんまり書くとネタバレがすぎるので書かないけれど
もう、全てにおいて心の描写、画面の切り取り方、見せ方がグッとくる映画だ。

ああ、そうだよね、そうだよね。
わかる、わかるよ。

と感情移入して見てしまう。
そして有村架純さんがいちいち可愛すぎるの。

時が経ち、レストランを出る時にお互い新しい恋人連れで出会う二人。
近くにいるのにしゃべらないどころか、目線も合わせない。
しかしすれ違った瞬間、二人とも後ろ手にバイバイって手を振るのだ。

なんだよ~、このアニメ的展開。
好きすぎるわあ!

と興奮冷めやらず見終わった。
心になんか大きな風船がある感じ。
胸がいっぱいって、こういう感じ?


興奮を鎮めるために、お風呂に入って湯舟に浸かる。
すると唐突に大学時代のある一場面がよみがえった。
これまで一度も思い出さなかったようなこと。

その時も私は塾講師のアルバイトをしていたのだが、
アルバイト先の先輩が誕生日に

「幸福な王子」

という文庫本をくれた。もう30年ぐらい昔のことなのに
こういうのって忘れずに記憶の片隅に眠っているものなのだね。
これは童話、なのかな?

その先輩とは特にお付き合いするわけでもなかったけれど、
このエピソードはきっとこれからも忘れられない私の青春の一コマかもしれない。

何度読み返しても心が清らかになるような本である。
そして何より文庫本を誕生日にプレゼントしてくれた男性って、今までにこの方一人だなあ、なんてあの時の記憶を反芻した。

心の奥底に眠っている記憶の引き出しを開いて
あの時の気持ちにタイムスリップさせてくれる、映画って本当に不思議。

ふぅぅぅぅぅ。
今日はなんだかとっても懐かしく、しかしあの時にはもう戻れないという切ないセピア色の記憶が私の心をゆさぶった。そんな一日。














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