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「道尋ねられ顔」ってあるよね?

息子2さんはとんだ人見知りである。

先日出不精の彼にしては珍しく
とあるマンガの新刊が出たから本屋へ行く、と言って出かけた。
30分もすると彼は帰ってきたが、手ぶら。
何も買わずに帰ってきたらしい。

「何も買わなかったの?」

と聞くと

「売ってなかったから。」

と言う。

あっさりしているというか、なんというか。

「なかったらお店の人に聞いてみたらいいじゃん。
それか予約するとか、色々あるじゃん。」

と私が”じゃんじゃん”言うと(神奈川育ち)

「だって聞くのめんどくさいじゃん。」

と”じゃん”返しされた。

新刊のマンガを読みたい人に聞くのがめんどくさい

なんだなあ。
私だったら読みたいマンガがあったら

地の果てまでも探しに行く!

というのは大げさだとしても、
少なくとも店員さんに聞くわー。
で、予約する。
或いは他の本屋を探すか
ネットで買うか。
どうやら息子2さんは
いろんなものにあまり執着心がないらしい。

また別の先日の話。

某塾に行っている彼は
塾の受講の予約をしていたのだが
その日は朝から体調が悪かったので

「今日は無理しないで休んだら?」

と私が言うと頑なに

「行く」

と言う。

「具合良くなったの?」

と聞けば

「いや、あんまりよくない。」

と返ってくる。

「だったら休みなよー。」

と私。

「いや行く。」

と息子2さん。

エンドレスなやりとりが面倒くさくなって

「じゃあご自由に。」

と言ったら

「塾に電話して受講を取り消すのがめんどくさい」

と言ってきた。

いや、そんなのものの30秒もあれば終わるやりとりじゃん!
今日体調悪いから休みます、でいいじゃん!
具合悪いのに無理して塾に行く方がよっぽどめんどくさいわー。

母、電話してあげようかと思ったが
なんだかそれは過保護なような気がしてやめた。
彼には自分で言える口がある。
時間もある、電話もある。

2さんは「めんどくさい」と言う言葉を使っているけれど
要は他人とコミュニケーションを取るのが苦手なのだ。

しかし思えばかくいう私もそうだった。

今でこそ初対面の人でもそこそこ話す自信がある私だが
小学生の時は引っ込み思案で
いつも通知表には

もっと積極的に手を挙げましょう

と書かれていた。

言いたいことの半分も言えず
内弁慶で
当時の私は
マンガとピアノと聖子ちゃん
で出来ていた。

しかしいつの頃からだ?
こんな風に誰彼構わずしゃべりかけられるようになったのは!?

マンションのエレベーターの中で
ワンちゃん連れの方がいれば
かわいいですねー!何歳ですか?
と聞いちゃうし
ディズニーランドで乗り物待ちをしている時
前の人がかわいいポップコーン入れを持っていたら
それ、どこで売ってるんですか?
と聞いちゃうし
この前ヨガで初めて会った人になんか
持っていたカゴバッグがとても可愛かったので
可愛いバッグですね~と思わずほめてしまった。

今となってはそんな”しゃべりたい”顔になっているのか
”しゃべりたい”が顔に表れちゃっているのか
どっちかわからないけれど
なんと街中で道を訊かれることが多いことか・・・。
地元でも、そうじゃなくても、しょっちゅう道を尋ねられます。

道尋ねられ顔って絶対あるよね、と思う今日この頃。

ああ、だいぶ話がそれてしまったけど
息子2さんが今コミュニケーションが苦手だとしても
なんの心配もない。

私がそうだったように
何かのきっかけで彼も道尋ねられ顔になるのかもしれないのだから。







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