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112 - 用語集⑤「日本に集まる」

きっと大丈夫
あなたは楽観主義だもの
(『アウトサイダー』)

112(*111はこちら

Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): 面白いから、このまま芸術論で。

音楽って何?

Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): その……例えば一つ「音楽」だけを切り取ってみても、あらゆる黒さの残滓の中を生きてるから。

C: うん。

JC: どこまでそれを考えるか、というのは結構面白い作業。それこそ自分が2年くらい前から始めてる事のような気がするな。「クラシックとは何だ?」とか。

C: うん。

JC: バロックって何だ、民族音楽って何だ……となった時に。それは今も続いている疑問だよね。「音楽ですらもどこまでコントロールされて来たんだろう?」と考えるようになると、ますます好きになる部分もあるし、同時にみんなを疑うにも等しいくらいの疑問にもなるから。

C: うん。

JC: まあ……あんまり勧めない作業だよね。普通に楽しんで聴けばいいのかも。ははは。自分はそういうモードになってるから、めっちゃ考える。何を聴くにしても、本当に音楽を好きになって欲しいわけですよ。その為には色んなものを疑わなきゃいけない時が来ていて、それはミンナにとっては苦痛かもしれない。自分はいち早く取り組んだだけ。来るな、と思ったから、先にやってみました。

C: 面白いことですね。

JC: うん。

C: 歴史を疑ってみる作業……わたしもJCからの影響でやり始めたことだと思うけど、1年これだけ話してるともう「あれってどっちが言ったんだっけ?」って。

JC: そうだね。自分もどっちか分かんなくなる。ははは。

C: そういう用語集が今日は出来て……ない!

JC: ははははは。ははははは!

C: 用語集にしてより広く共有出来るんじゃないかと思ったのに。

JC: 出来た出来た。

C: 出来た?

JC: うん。けっこう良かった。どこが? ははは。

C: フリートークすぎる。

JC: すぎましたね。ふふふ。

C: 最後まだ一個あるんだけど。

JC: うん。

C: 「日本に集まる」っていう。

doubles studio用語集⑤「日本に集まる」

JC: あぁあぁ。

C: よく使うよね。5分くらいで説明していただけますでしょうか?

JC: すごい分かり易かったのが、あるかないか分からないホワイトハウスに岸田さんが行って、バイデンに肩を組まれてる写真ね?

C: ふん。

JC: この間の。それがパッと出るじゃん。そういうこと。

C: 終わり?

JC: うん。

C: あぁぁ。飛ばしたなぁ。

JC: ははははは。まだね、日本は悪い奴らにとっては良い場所なんですよ。まだイケる唯一の場所。ただ如何せん開放的ではないから、その日本独特の文化を彼等も勉強しないといけない。

C: あぁ。

JC: 思ってたほど開放的じゃないな、という秩序がニューワールドオーダーになってくるから、そういう意味でも「日本に集まるよ」という事になる。謎の「謙虚さ」みたいなものを持ち始めるの、ダボスとかでも。それなりに良い事を言えば格好がつくというレベル。西洋から見ればね?

C: うん。

JC: そういう平和主義にちょっと傾きつつあるんだろうな。「スタイル」ね。

C: うん。

JC: 方向は当然変わってないから、当然排除すべきだけど。ますますSDGs的な、表裏一体で、上手くいけば騙せる……というのを洗練された形でどんどんやってくるよ。そういうのに弱いのは日本よりもむしろヨーロッパとかアメリカの人だから。

C: うん。

JC: すごく曖昧な所に今突入してるんだぞ、と自分は思うわけね。

C: よく分かります。

JC: 三角形、目ん玉崇拝とかも、色んな意味を持ってくる。実は合ってんじゃないか? と一瞬思っちゃうからね。それも分かるけど、でもやっぱり合ってない。そこは答ではない。それは人類に対してあまりにも閉塞的だよ。

C: うん。

JC: もうちょっと人間は希望を持った方がいい。分かるけどやっぱり違うよ。間違ってると思う。「日本に集まる」というのはそういうこと。日本人には一番ほど遠いこと、こういう事ってね。いつまで続けるのか知らないけど、まあアメリカがある程度崩壊しないと始まらない。雑な言い方だけどね。

C: ふん。

JC: ドルの終焉待ちですよ。それでも気付かないから、5年くらいタイムラグあるよ。

C: 気の長い話だね。

JC: うん。あと2年ドルが持つでしょう、それからきっと3年くらい……だから5年くらいじゃない? と思って、のんびり暮らした方がいいよ。いきなり明日訪れるかもしんないけど。ははは。まあ……その間にやる事も考える事もいっぱいあるからね。

C: はい。

JC: そこまで自分は世界のリズムに便乗出来ないわ。

C: よし、終わった。

JC: 面白かった。

C: 面白かったね。久しぶりで……5時間も喋ってる。

JC: 全然書く所が分からない。はははは!

C: ちょうど曖昧な話がしたかったんだよね。

JC: 今日はそうなった。自分もそう思ってた。

C: ニュースにうんざりしてたからね。

JC: 散らす必要がある。

C: 自然にそういう話になるまでね。

JC: 今はそうじゃないからね。日本という温床の中にいるからね、われわれは。やる事やって、のんびり暮らしたらいいよ。

(Rec. 15 ここまで/*一覧はこちら


2023年1月22日 doubles studioにて録音

ダブルス・ストゥディオ
Johnny Cash (thinker/artist) & Chantrapas (designer/curator)
#doubles_studio_talk でトーク部分を一覧表示できます。

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