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WOWOWドラマ「東京貧困女子」、ちょっと残念だったな!

こんにちは、サカモトです。

さて、今回は中村敦彦さんの同名の原作のドラマ「東京貧困女子」を見た感想になります。

原作の方の書評についてはこちらにまとめています。よければ読んでください。


原作について

原作の東京貧困女子はかなりの衝撃を受けました。

作者の中村敦彦さんが東京のリアルな貧困女子にインタビューした記録です。

インタビューを受けた女性たちの貧困の悲惨さは目を覆うばかりでしたし、なんとか現状を打破しようにも日々の生活に追われ、どうしていいか途方に暮れていて、どうにもならない状況がありました。

あまりに悲惨すぎて途中吐き気を催しながら、目を背けてはダメだと一生懸命読みました。

その原作がドラマになると聞いて、居ても立っても居られず、新たにWOWOWと契約し、昨日を迎えました。

結論としては、ちょっとがっかりでした。

ドラマの主人公

原作に、作者とコンビを組んだ高校時代からの知り合いの女性編集者が出てきます。

その女性編集者から東京の貧困女子に取材する雑誌の連載を提案されます。

中村さんは、その女性編集者が勘違いして、高校生時代つきあう友達やその後に進学した大学などから富裕層だと認識しており、階層が違うから貧困層への取材は無理だと断るのですが、彼女から富裕層ではなく底辺中の底辺だと告げられるのです。

そして、半信半疑のまま取材に同行すると、彼女は恐ろしいまでに貧困女性に溶け込んで、本当に底辺女性であることが分かります。

がっかりポイント1

長々と書いてきましたが、ドラマはこの女性編集者を主人公です。

WOWOW 東京貧困女子のサイトより

この女性(今のNHKの朝ドラの主人公の趣里さんが演じます)が、夫と離婚するも養育費をもらっていないため、金がなく、子供にも習い事がさせてやれないなど、明らかにお金がないなのですが、富裕層との付き合いも無理して続けるという痛々しい女性なのです。

原作と全然違って、思いっきり無理して背伸びをしている女性なのです。これでは貧困女性への取材はそもそも無理だよなと感じます。

そこががっかりポイント1です。

がっかりポイント2

そして、その女性編集者とコンビを組む男性のライターが、ちょっと棘のある嫌な感じの男(三浦貴大さんが演じます)なのです。

WOWOW 東京貧困女子のサイトより


実は僕も、風俗やAV女優など社会の底辺を取材するルポライターについては、以前はこんなイメージを持っていました。アンダーグラウンド感が漂う感じと行ってもいいですかね。

でも、今は違います。

作者の中村敦彦さんは実はVoicyのパーソナリティをやられているのですが、全然違います。もっとあっけらかんとしているのです。

例えば、この話なんかを聞いてみてください。今新宿の歌舞伎町で話題となっているホストの悪徳商法についてかなりエグい話をされていますが、口調はかなりあっけらかんとしています。

あとは、有料版になりますが、実際に貧困の女性に対するインタビューの様子も公開されています。

その様子を聞いていると、ドラマのインタビューの様子と違うんだよなと感じます。

相手が話しやすい雰囲気を持たないと、相手が中々深いところまで話してくれないのだなと、改めて中村さんの話を聞いていて思ったところです。

風俗やAV女優や貧困などと聞くと、特別な世界のこと、裏側の世界と思ってしまいがちですが、実際にその世界にいる人は日常なわけですよね。

ただ、一方でドラマにする場合に、実際の中村さんのようなインタビュー風景ではドラマとして成立しないというのも納得するところでもあります。

そういう意味で仕方ないとは思いますが、今のイメージと違って残念でしたね。

タイトル画像

最後に、タイトル画像は、「東京にいる貧困女子とカフェでお茶している様子」という言葉でAIに生成してもらった画像になります。(もちろん字は後で加えました。)

貧困な感じがあまりしないですが、中々いいイラストじゃないでしょうか。別の絵も貼り付けておきます。

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