見出し画像

【高校サッカーレポート】浦和東高校vs春日部高校(第100回全国高校サッカー選手権大会 埼玉県予選決勝トーナメント 二回戦)

第100回全国高校サッカー選手権大会 埼玉県予選決勝トーナメント 二回戦
埼玉県立浦和東高等学校 vs 埼玉県立春日部高等学校
日時:2021年10月16日(土)15:00キックオフ
会場:非公開
天気:曇り
気温:23℃
湿度:75%
ピッチコンディション:良好

【試合結果】
浦和東 6-0 春日部
(前半 2-0)
(後半 4-0)

浦和東は高校総体県予選ベスト8によるシード校のため、今大会は決勝トーナメント二回戦からの登場。一方の春日部は一次予選を勝ち上がり、決勝トーナメント一回戦では同じくブロック代表の川越東と激突。前半早々のセットプレーでもぎ取った1点を守り切り、1-0と勝利して二回戦に名乗りを上げた。
年間を通して行われるリーグ戦は、浦和東がS2Bリーグで暫定(※2021年9月26日更新時点)4位、春日部は埼玉県東部支部リーグに属する。下馬評では浦和東が圧倒的優位と目される中、春日部がどこまで対抗できるかが注目ポイントとなった。

前半

浦和東(4-4-2)
春日部(4-4-2)

立ち上がりから高い強度で攻め立てる浦和東が、勢いそのままに先制する。前半3分、右サイドのコーナーキックを合わせて先制。ヘディングシュートという形ではなく、流れてきたボールが不意に当たってゴールへ転がり込むような印象で、浦和東は戸惑いながらセレブレーション。春日部はやや不運な形でのリードを余儀なくされる。
先制後も浦和東の攻勢は変わらないが、春日部も臆することなくボールを繋ぎ、自らのスタイルで浦和東に挑む。
だが次の1点も浦和東が獲得。後方からサイドチェンジで右へ展開、ペナルティエリア外まで飛び出し処理を試みたGKより先にボールに触れてコントロール。そのままGKを交わして難なくゴールへ流し込み追加点。浦和東が立ち上がり15分と間もないうちに2点のリードを奪い、試合を優位に運ぶことに成功する。
その後も浦和東は自慢のコンタクトの強さと切り替えの早さで、高い位置からボールを奪って素早い攻撃に移る。また、長短のパスを自在に使い分け、ハイプレスで自由を与えず、春日部を翻弄する。特にサイド攻撃では人数を掛け、ポジションの流動性を高めながらも数的優位を作り出し、高い技術で打開する展開力も光った。
浦和東は前半37分もシュートを放つが、左ポストに嫌われるなど惜しいシーンも作りながら、危なげ無い試合運びで前半を終了する。

後半

浦和東(4-4-2)
春日部(4-4-2)

後半に入っても浦和東の攻勢は変わらない。後半15分には春日部の繋ぎのミスを見逃さず、浦和東が高い位置でボールを奪い、最後はGKとの一対一を制して追加点。差を3点とする。
なおも攻撃の手を緩めない浦和東は、後半に入りポスト直撃の場面が続いたが、ついにセットプレーのこぼれ球を詰めて4点目を挙げる。さらに終盤に掛けて春日部の運動量が落ちたところを見逃さず、左サイドを崩して折り返し、詰める形で立て続けに2得点。その差を6点に広げ、内容スコアともに春日部を圧倒する。
その後も浦和東のチャンスが続いたものの、春日部のGKのファインセーブやポストに阻まれ追加点とはならず。しかし浦和東が地力を遺憾なく発揮して6-0の大勝。選手権初戦の難しさを感じさせない会心の勝利だった。
対する春日部は後方から繋ぐスタイルを変えることなく挑み、奪われるシーンもあったが、終始積極的なチャレンジを見せた。特に点差が開いた後半も諦めることなくチャンスメーク、クロスバー直撃のミドルシュートを放つなど意地を見せたが、得点にまでは至らなかった。

これで浦和東はベスト16が確定し、次戦は浦和学院との一戦を迎える。三回戦で屈指の好カードは、因縁の浦和対決となる。また両校は近隣に立地することから、少なからず対抗意識を持つ可能性はあろう。

浦和というサッカーの街を盛り上げる意味でも、好ゲームを期待したい。

ULTRA FOOTBALL Journalの活動にご賛同いただける方へ、記事のサポートでのご支援を賜りたく存じます。 今後の事業拡大や取材費用の資金として活用し、手厚い情報やコミュニティ提供といった、より大きな形で還元いたします。