バリアフリー、自分が骨折して松葉杖使用者になって判ってきたこと。Part 2

 前回の投稿から随分時間が経過してしまいました。色々温かいお言葉、ご心配を頂きまして、感謝致します。

 もう、大学では学位記授与式の季節、高校までの学校では卒業式シーズンですね。当研究所も合格して卒業した方、新規申し込みの会員様とのカウンセリング等でバタバタしておりました。

 松葉杖は、その使い方が随分上達しました。当初は前回触れたように、本の少しの道路の凹みや勾配でもなかなか苦労したのですが、最近は、自宅近くの広くてレンガ造りの完全に平坦な箇所は、相当のスピードが出せます。
 
 しかし、白線だけの駅前の商店街ですと、車が1台ゆっくり擦れ違うだけで恐怖です。なぜなら、道路って真ん中が高くて、両脇のお店側は低くなっているんですよね。最初はそれも相当キツかったです。何でもない時には気付かなかった、実はこの道、坂道なんだ・・・とか。なかなか進まない。

 また、世田谷線という路面電車の踏切は、子どもをベビーカーに乗せて渡ろうとした際、その車輪がレールに入ってしまうのです。カンン・・・!と踏切が鳴り出したら、駅で待っている人たち全員、うわーーって感じの視線を浴び、大学からの帰りのレポート300枚入りのリュックと紙おむつ、シーツ、タオル、お着替え・・・と大荷物ごと抱き抱えて走ったものです。

 そのことを国交省の委員会で述べたら、福祉機器メーカーの代表委員に、
福祉機器の車輪の幅が規格化されていないことも問題だという指摘がありました。しかし、製品の話になると、それは経産省の管轄で、国交省の審議会で決められることではないのです。

 現実に、電動車椅子の方がその車輪に嵌り込んで動けなくなり、亡くなる方が毎年いらっしゃるのです。

 同じことが松葉杖使用者にも言えます。審議会では車椅子使用者と視覚障害者の「2cm」問題に焦点が当たり、松葉杖使用者など議論の外でした。自分がそうならないと判らないこと、まだまだありました。

 また次回、書いてみたいと思います。

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