音楽大量消費社会

 TSUTAYAに4枚1000円でCDレンタルしに行ったらレジで10枚まで1000円で借りれますよと言われた。せんせんげつくらいに同様のことを言われて、一時のことだと思っていたら、このキャンペーンはいつ終わるか決まっていないと言う。
 これは月額で聴き放題のサービスが流行ったために価格競争が起こってるのだと思う。
 音楽の金銭的価値が下がった。
 中学の頃、アルバム1枚を新品で買っては丁寧に聴いた。アルバムに入っている曲名は好きなのもキラキラなのも全て覚えていた。シングル以外の曲が最初ピンとこなくても聞いているうちに好きになることも度々あった。
 音楽はカセットテープからMD、CDR、mp3と段々手軽に録音できるようになっていった。MDの曲名を手打ちしていた頃が懐かしい。
 今や僕のハードディスクの中にある曲数は12000曲に達した。曲を聴いてもタイトルがわからない、どころではなく、シャッフルで流れてきた曲が聴いたことあるかどうかすらわからない。
 僕は音楽を丁寧に聴かなくなっていた。まとめて何枚か借りてきて取り込んで、流すように聴く。
 たまたま、感性にヒットした曲だけ曲名を確認したりする。
 同じアルバムを気に入るまで何回も聴くことが減った。
 今、流行りの月額サービスは捨て曲を増やしている気がする。繰り返し聴くうちに良さがわかるような曲、聴いている側の感性が後から追いつくような曲は捨て曲になってるんじゃなかろうか。
 自分の経験値ですぐ聴けるようなわかりやすいメロディーでわかりやすい歌詞でわかりやすい新鮮さのある曲が一定期間流行ってすぐ忘れ去られるのではと心配になる。
 まあ、良い面もたくさんあるんやろうけど。
 
 

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