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2024年1月 活動報告

※「有害鳥獣問題」の実態を伝えるべく、絶命した鹿の写真を複数、掲載している。顔や血肉の部分は隠しているものの、苦手な方はご留意されたい

【ドラゴンの年末年始休暇(後編)】
というわけで例年通り、実家で迎えたお正月。というわけで今しばらく、業務とは関係ない内容だ。てめえのプライベートなんぞ興味ねえのよという方は、写真38枚分スクロールしてくれたまえ。多すぎだろ、我ながら。

ドラゴンイヤー。ワシの年じゃあ、イエー。何たって12年に一度だからね、事あるごとにネタにしてやろう。しかし年齢がバレるぜ。とっくに知ってるって?イヤーん。言わなければ、意外と気付かれないものだけどね。

正月二日目は、毎年恒例の流れ。まずは鎮守、すなわち氏神さまの神社を参拝。

独特な狛犬。唐獅子がデフォルメされた感じなのだろうか。ある種、アートかも。

次に、お墓参り。ご先祖さまに挨拶。

そして祖父母宅を訪ね、正月料理をいただく。

大叔母夫妻・いとこちがい・はとこ、も揃って集合写真を撮影。十数年ぶりにお会いしたかも。恒例である夕飯のすき焼きまで、たらふくご馳走になった。

日が変わって実家を発ち、第二のふるさとへ向かう。大野市はおろか、福井県の場所すら一般には知られていないので、ご紹介しておこう。ココである。石川の下、岐阜の左、滋賀の上、って感じか。
これまでは年末に福井を訪ねてから、年越し~正月を東京で迎える。というパターンが多かったが。年の瀬は皆さん何かと忙しいし、今回は年明けにしてみた。

かつての和泉村は、合併を経て現在、大野市和泉地区。大野の町なかと岐阜を繋ぐ国道(酷道?)が一本のみで、いずれの方面へも車で30分くらいという、山の中にある孤島のような地域だ。特別豪雪地帯でもあり、300cm積もったり雪崩で孤立状態になるようなこともあった。
しかし目下、中部縦貫道というのが建設中。大野と和泉は先日、開通したばかり。移動時間も半分以下くらいに短縮され、喜ばれている。防災や救急などの面でも、違ってくるよね。

再来年には、岐阜の方にも繋がる予定。めっちゃ便利になる反面、道の駅などに立ち寄ってくれる観光客が激減してしまうのでは、といった懸念も大きい。
和泉の人口は、僕がいた2016年前後で500人。現在は既に400人とのことだが、実際に暮らしている方はさらに少ないのだろう。それでも「ここに生き続けられるために」をスローガンに、お一人おひとりが精力的にパワフルに、日々活動されているのだ。

さて、いったん和泉はスルーして、大野市中心部へ下りていく。ほぼトンネルで、あっという間に着いてしまってビックリ。そしてこんな田舎に、ラウンドアバウトがあるぞ。

和泉なら融雪溝(流雪溝)があるので雪を流せるが、町なかは捨てる場所がなかなか無い。交差点の角に積んであったりする。これでも今年は全然、降ってない方だよね。

大野市役所を訪れ、ご挨拶して回る。緑のふるさと協力隊時代に始まり、定住後に至っても、多くの職員さんにお世話になったのだ。お仕事中に、しかも御用始めというタイミングでお邪魔してしまい、申し訳なかったが。

街なかのビジネスホテルに泊まってみる。

めっちゃ広いんですけど。

普通にシングルのスタンダードなルームなのだが。すご。

ローカルのケーブルテレビ。年末年始は、こんな感じで自動放送だったっぽい。

夕飯は、近くの飲食店で。福井名物といえば、おろしそば&ソースカツ丼。だが後者に関しては、大野では醤油カツ丼である。セットでいただく。うまいんすよねえ、これが。

翌朝、立ち寄ったのは御清水(おしょうず)。名水のまちである大野市は、水も米も野菜も酒も何でも旨い。水って大事。

あちこちで水が湧いているのだ。久しぶりに口に含んでみる。まろやかで、うまい。今まで色んな場所で暮らしたり訪れたりしてきたけど、やはり大野の水が一番だと思うね。

越前大野城。年に10回くらい雲海に包まれ、いわゆる「天空の城」となる。

コーヒー店でブレンドを淹れてもらったら、再び市役所を訪ね、前日に引き続き何名かお会いする。会えなかった方もまだまだいらっしゃるが、またの機会に再会できれば嬉しいね。

そして和泉地区へやって来た。こちらは鉄道の終着である、九頭竜(くずりゅう)湖駅。路線名は越美北線(えつみほくせん)であり、越前(福井)と美濃(岐阜)が繋がる予定だったものの、断念したらしい。

またの名を九頭竜線。9本どころか、一日に5本のみ。まあお分かりだと思うが、全国のローカル線の例に漏れず、存続の危機である。

時間が許す限り、お世話になった方々の家を電撃訪問していく。真っ先に向かったのは、協力隊時代に一番、お手伝いで伺っていたお母さんのところ。当時、配って回っていた自己紹介チラシなども、未だに飾ってくれていた。80代半ばで小柄なのだが、相変わらず元気でパワフルで、仕事にも出ているし畑もされている。すごい。
写真の子どもたちも、今や中学・高校・大学生と、大人になってしまっているからな。びっくりだ。

あちこち回って夕方、より処(どころ)へ。みんなの集まれる場所があれば良いなと思い、僕が発起人となって立ち上げた、いわば非営利カフェである。
単管と波板は工事中ではなく、雪囲い。雪国ならではの雪よけだ。地域のお父さん方が、冬の前後に付け外しをしてくれている。

調度品や備品などは、ほぼ寄贈で賄われている。奥のカウンターも、地域の方々が手作りしてくださった。

ボランティアスタッフのお母さん方の手により、週に一度の営業。ボリュームと愛情たっぷりのランチが大人気で、いつも賑わっているのだ。昨年、はや7周年を迎えた。続けてくださっていることに、感謝しかない。
ゼロイチというのは、案外できてしまうもの。しかし大事なのはイチジュウであり、継続し結果を出すのが何より大変なのである。僕は3くらいまでやって離れることとなってしまったからな。

現役隊員の頃、都会から来てくれた若者5名が五日間、和泉暮らしを体験するというプログラムがあった。僕がコーディネーターを務めたのだが、まあ上手くいかないことだらけで恥ずかしい、黒歴史のような記憶。しかし彼女ら彼らは、しっかり楽しんでくれ、素敵な「和泉通信」を書き上げてくれたのだ。より処に貼ってくれてあり、嬉しいね。

そして食事会を開いてくださる。何という豪華な料理の数々。お母さん方が作ってくれる家庭料理・郷土料理は、最高に旨いのだ。わいわいと賑やかに、楽しくお腹いっぱい、ごちそうになった。残った分は、おみやげに持たせてもらう。ありがたい。

宿泊は、地域内のホテルで。テレビのチャンネルは、これで全部なんだぜ。

翌朝。ホテルがあるのは国民休養地内であり、和泉に2ヶ所あるスキー場のうち、一方がある。だが最近は雪不足で、オープンが遅れたり、なかなか思うように営業できなかったりするようだ。

ホテルの大浴場が工事中だったため、地区内の温泉へ。こぢんまりと、くつろげる。

また町へ下りて、協力隊時代の役場の担当さん宅を訪ねる。お邪魔させてもらい、お昼までご馳走になってしまった。和泉へ戻ったら、また地区内のお宅を訪ねて回る。体を悪くされてる方とか居ないかな、と心配してたけど、皆さん変わらず超元気であった。良かった。
写真は、協力隊任期中に貸してもらっていた家。一人には広すぎたが、今は別の誰かが住んでいるのかな。

会いたい人・行きたい場所・食べたいものなど、まだまだたくさんあるのだが。そろそろ行かねば。二泊三日くらいじゃ、ぜんぜん足りなかったな。それでも多くの人たちに会えて、パワーをもらえたし、嬉しかった。
写真は、道場。和泉にはお寺が存在しない代わりに、各集落に道場がある。ここで読経などが連綿と行われてきたのだね。紹介したいものは尽きないが、このくらいにしておこう。

穴馬(あなま)民踊保存会。かつて僕も所属しており、一緒に踊っていたのだ。お盆には「ふるさと夏まつり」がある。その頃にでもまた来て、久しぶりに踊れると良いね。

出発がほぼ夜だったので、途中で一泊することに。

こんな時くらい、ひとり飲みをしてみる。とは言えチェーン店で良いので、禁煙かつ個室でひっそり、静かに過ごしたいタイプだけどな。
お子ちゃまみたいなメニューのチョイスじゃないかって?うるちゃい。気取っても仕方ないだろ。食べたいものを、好きなように喰らえばええんや。

【ドラゴンの御用始め】
以上38枚で、岩手に戻ってきた。二週間ほどの休みも終わってしまったので、仕事せねば。山へ行く途中、氷の彫刻が。
先月は日の入りが一番早かったけど、日の出も一番遅い日を折り返し、少しずつ早くなり始めたぞ。すなわちアラームセットする時間も就寝時間も、日に日に早まっていくわけだ。

めっちゃ雪やん。これでは鹿ちゃんも出歩いてないかな。

と思ったら、いてくれた。今年の一頭目は、プレミアムのバンビちゃん。幸先が良いかな。ありがとうね。

【鳥】
も、よく見かける。狩猟鳥獣で狩猟期間だから狩猟して良いんだけど、僕は狩猟しないっすね。

【スカル】
あんまり人が来ないだろう場所に、転がっていた。自然死して、ずっとそのままだったのかな。

【バックボーン】
これはまた、別の場所で。カラスがギャーギャー騒いでるなと思ったら、綺麗に骨と皮だけ残されていた。厳しい冬、乗り越えられない動物たちも少なくないのだろう。

人間にもツラい寒さ。山の方は気温もっと低いし、風も吹きつけるからな。体感としては、北海道やカナダを彷彿とさせる日もある。

【今月のカモシカさん】
ぬ?

ぬーん

【一本ヅノ】
1才でプレミアムなのだが、

ツノが片方、前方に向かって伸びていた。成長過程で、ぶつけたりしたのだろうか。

【日の出前ジカ】
見返り美鹿。せっかく良いとこで出逢えても、発砲可能時間と5分10分の差で撃てない、とかいうのは結構ある。かと言って5分10分の差で来てたとしても、鹿ちゃん既にいなかったんじゃないかという気もする。タイミングとシカ運ですかねえ。

【冬ジカ】
は大体、ああいうとこで発見する。木々に阻まれ弾が通らないので、どうしようもない。本当ちょっとした枝でも弾かれて逸れてしまうから、物理法則どうなっとんねん。

そんな音の無い森の中に何頭かいたが、一頭だけ雪原の方に飛び出して来てくれた。立ち止まったところを撃つ。やや緩慢な動作だったし、おじいちゃんだったのかな。

【日没後ジカ】
5分10分の差で以下略。どけーい

どけどけーい

どけどけどけーい

【こっそり後つけた シカの散歩道】
木々の間を歩くデカオスくん発見。気付かれてなかったので、そっと尾行。見通しの良い場所で餌を探し始めたところを、いただくことができた。

【鹿たちはここに居る 呼吸を止めずここに居る】
別日。平原でもぐもぐタイムだったが、こちらには気付いていない。身を低くして、じりじりと距離を詰める。ん、何かいる?と首を伸ばしこちらを見てきたところで発砲。こうして鹿との駆け引きみたいなのを乗り越え捕獲できると、ちょっと達成感のようなものはある。

真正面を向いていたので、首を狙撃しても背中などに抜けてしまう恐れがあった。慎重に頭を狙ったところ、目のあたりから入りツノに抜けていった。珍しく良いショットだけど、頭って何となくイヤなので、なるべく首にしたいところだ。個人的には。

【squirrel】
リスちゃん、きゃわわ。もっと近付ければ良かったけど、すぐ逃げちゃうんでね。

【お手伝う】
ある日は夕方の猟をお休みし、姐さんたちと一緒に動く。海産会社さんから氷をもらう。こういう時、僕の軽トラが役に立つ。

ホールにお席をセッティング。

冷やされるドリンク。

豪華なオードブル。

そして新年会スターティング。ちおこ(地域おこし協力隊)・町議会議員・ちおこ受け入れ事業者・役場、といった面々での懇親会ということらしい。こういう場は物凄く苦手なコミュ障なので、普段は参加しないのだが。助っ人も頼まれたことだし、たまにはね。

【おおつちでモノ・コトをつくる人】
ちおこによる、年イチの報告会シーズン開幕。これまでは、配属されている事業者ごとに、プレゼンテーション形式だったのだが。今年度は、何をする人か的なグループ分けで、フリートーク的な形式。ファシリテーター(司会)の姐さんが質問などを振り、上手いこと場を回してくれる。登壇者も、スラスラと発言している。みんな凄いな。
一週間後は自分の番だ。ちゃんと喋れるのか、不安しかないぞ。

【危うきに近寄らず】
めちゃくちゃどうでもいいとこで、車がハマる。坂道でも無ければ、大した積雪でも無かったのだが。中途半端に溶けて、シャバシャバになってたのだね。軽トラだと、こういうとこは弱い。そのぶん機動性や小回りに優れてるわけで、大きい車なら逆なわけで。それぞれ一長一短ですな。

【安全第一、シカ第二】
朝の猟で移動中、カーブで思いっきりスリップした。スリップ痕というか、水の跡がお分かりだろうか。大雨の後だったので、山から流れ出たとこが凍結してたのだね。ブレーキ音が鳴り響き、右へ左へ車が振られ、これはガードレールにグシャると覚悟したのだが。ギリギリで避けてくれた。他に車もいなかったし、僅か二ヶ月で廃車にならずに済んだ。クジ運やシカ運は激弱だけど、悪運は強いのかもしれない。ご先祖さまが守ってくれてるのかもな、感謝しよう。

実はこの直前、完全に捕獲できたはずの鹿ちゃんを獲り損ね、何やってんだと凹んでいたのだが。もし捕獲していたら、早くMOMIJIに搬入せねばと、もう少しスピードが出ていたかもしれない。時間がズレたことで、対向車もいたかもしれない。その場合は完全にイッてたよな…と思うと、ちょっと鳥肌が立った。
有り得ないミスをしても、それは意味があるのかも。本来その後に起こり得るはずだった、恐ろしい未来を回避できたということなのかも。その時の最善だったのかも。なんて無理やりポジティブに考えれば、大抵の失敗は許容できちゃうのかもしれない。

※写真は、実家の仏壇(2018年1月に撮影)

【Volunteer Fire Corps】
ある晩、布団に入ってレム睡眠に落ちかけた頃、防災行政無線からサイレンが鳴り響いた。町内で火災の通報があると吹鳴され、消防団員も出動となるわけだ。どうやら誤報だったらしく、何事も無くて良かったね。
ちなみに"corps"の"ps"は発音しないそうだ。コープス、だと死体になっちゃうから気を付けよう。リピートアフタミー、コォァ。

【鹿が迎えに来てくれるまで 震えて待ってるだけだった昨日】
ほぼ毎日、朝夕と真面目に出猟し寝不足気味になりながらも、一週間以上も捕獲ナシという体たらく。ようやくの小鹿ちゃんは、けっこう痩せてしまっている感じだった。餌が乏しかったのだろうか。一所懸命に冬を越そうとしてるのに、申し訳ないような気持ちにもなる。

【千秋鹿】
チャンスを逃し鹿が捕獲できなかった時の気持ちは、アスリートに通ずるものがあるような気もしている。判断を誤った瞬間や、負けてしまった日。あと一歩が及ばなかった悔しさをマネジメントしつつ、己に足りないものを補強し、次に繋げて成長するのだろうな。などと勝手に推量し、自分もそうあらねばと奮起させられている。

【細めの四段ヅノ】
オス3才まではMOMIJIプレミアム扱いだが、こちらはギリギリ4才と思われるのでレギュラー。先述のように木々の間に立っていたものの、僅かに隙間が見えたのでイチかバチか発砲。9割方は外れるけど、距離も近い方だったからか、上手く当たってくれた。アイヌ的に言えば、当たりに来てくれたのかな。
今月の捕獲は、紹介した鹿ちゃんで全て。頭数的には、全然ダメである。番付的には、幕下に陥落してもおかしくないレベルだな。

【山の恵みフォーラム】
ちおこ報告会その2がやって来てしまった。1年目2年目はMOMIJIメンバーとして、ラストイヤーの今回は「里山で働く人」として。

関係者も含めて、というか殆ど関係者な気もするが、50名以上もお集まりいただいた。用意してた話は比較的スムーズに喋れたけど、聴いてて特に面白くは無かっただろうなという感じ。場の流れで振られた質問なんかはしどろもどろ。来世はもっと、上手に話せる人間に生まれ変わろうね。

撮っていただいた写真。兎にも角にも終わったし、肩の荷が下りた。最後は協力隊3年間の感謝を皆さんに伝えることもできたし、めでたしめでたし。任期は、あと二ヶ月あるけどな。

2月にもう2回、ちおこ別メンバーの報告会がある。あとはオーディエンスを務めるのみ。楽しみだ。

終了後、プチ打ち上げ。隣町の居酒屋さんで、しじみラーメンなどを食す。旨い。
実は何軒も回って全て閉まっていて、ようやくこちらに辿り着いたのだ。大体どこも21時で閉店する&本来は開いてるはずでも早めに店仕舞いしてる、という田舎あるあるの洗礼を受けたわけだね。

【あとがき】
ほぼ半分が年始休暇の話だったけど、活動報告と称して良いのだろうか。文字数的には49:51くらいで、筆頭株主はギリギリ活動の方だから、議決権あるよね。じゃあ良いよね。

★他の隊員の活動報告は、ちおこFacebook or ちおこ事務局noteから。各分野で、大槌町のために奮闘中★

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