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#103 八重の桜(2013)-事実上の最終回は第29話「鶴ヶ城開城」

NHK紹介文

母の願いをよそに、男まさりに育った少女は、会津・鶴ヶ城に女たちと立てこもり、銃を持って戦った。山本八重、“不義には生きない”会津の頑固女!維新後、アメリカ帰りの新島襄の妻となり、男尊女卑の世情の中、時代をリードする“ハンサムウーマン”となっていく。会津武士道の魂を守り抜き、生涯自分の可能性に挑み続け、すべての人の幸福を願った新島八重と、その仲間たちの愛と希望の物語。

とにかく前半が素晴らしい

キーパーソンはもちろん山本八重(綾瀬はるか)。会津藩、そして、鶴ヶ城を守るため、少年兵を率いて、官軍に鉄砲の銃弾を浴びせ続ける雄姿が格好良すぎる。実物の鉄砲を担いで走り回る身体能力の凄まじさったらありゃしない。文字通り、会津のジャンヌダルク!

男前!

これぞまさに『会津の悲劇』

幕末の戦さが激化する第18話から城を明け渡す第29話までは目が離せないシーンが連発。A級戦犯は、優柔不断な徳川慶喜(小泉孝太郎)と、慶喜に翻弄されまくり、重大な局面での判断をことごとく誤り、会津藩を滅亡に導いてしまう松平容保(綾野剛)。「なんでそうなるの?」と絶叫しそうになるほど、選択ミスを連発していました。八重の弟・三郎(工藤阿須加)が鳥羽・伏見の戦いで討ち死にするシーンも悲劇を加速させました。尚之介(長谷川博己)と八重(綾瀬はるか)の幸せそうな旅も、その後の会津戦争の悲劇や二人の別れを匂わせる効果がありました。鶴ヶ城を明け渡したときの虚無感が凄まじく、事実上の最終回だと思いました。

瓜二つ

号泣必至のシーンがいっぱい

同志社大学編以降、ポジティブ路線に替わったため、視聴意欲が一挙に減退しましたが、ポロポロ挟まれる、旧会津藩エピソードには泣かされました。特に、禁門の変を機に失明し、会津戦争にも加われず、不遇の人生を送っていた八重の兄・山本覚馬(西島秀俊)が八重(綾瀬はるか)と母(風吹ジュン)に再会するシーン(第31話)が感動的でした。号泣必至です。また、終盤、会津藩士・山川大蔵(玉山鉄二)と官軍・大山巌(反町隆史)の仇敵同士が和解するシーンも良かったです。大山巌は会津戦争の折、八重の銃撃を脚に食らっていただけに、和解のインパクトは強く、「やっと会津戦争は終わったのだ」という余韻が残りました。

ここで泣かねばどこでなく!?

なんでそんなに視聴率が低いのよ?

ドラマを率で語る時代ではないとは言え、少し寂しい数値でした。日本人は常にハッピーエンドでないとダメなんでしょうか?悲劇的なシーンが多い分だけ、感動もひとしおの名作です。ぜひご視聴あれ。




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