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レンズのボケ量について考える


さいしょに

新しいレンズを中古で購入したので、そのレビューを書く前にレンズのボケ量についてまとめてみます(そのレンズのレビューで必要なので(笑)

なんとなく以下は知ってました。

  • センサーサイズが大きい方がボケる
    (これはなんとなく原理もわかってました)

  • F値が小さいとボケる

  • 望遠がボケる

  • ボケ量の単純計算は焦点距離/F値

でも自分は、「被写体との距離がボケ量に影響する事」を直感的に知っていました。被写体との距離を考慮して計算するとどうなるの?という事を調べました。

知りたかったこと

以下のレンズで一番ボケを出せるのはどのレンズ??

※以下、レンズの最短撮影距離は実測に合わせてます。
※「7artisans 55mm F1.4」は、カタログ値の最短撮影距離は350mmになってますが、実測で430mmです(これは買う前に知ってました(笑)
※ちなみに「TTArtisan 50mm F1.4」もカタログ値は500mmですが、実測520mmでした(笑)

  1. 7artisans 35mm F0.95, 最短撮影距離:370mm

  2. Sigma 35mm F1.4, 最短撮影距離:300mm

  3. TTAritsan 50mm F1.2, 最短撮影距離:520mm

  4. Nikon Ai 50mm F1.4, 最短撮影距離:450mm

  5. 7Artisans 55mm F1.4, 最短撮影距離:430mm

  6. Sigma 50mm-150mm F2.8, 最短撮影距離:1,000mm

  7. Nikon AF-S DX NIKKOR 40mm f/2.8G Micro, 最短撮影距離:163mm

  8. Nikon Ai 55mm F3.5 Micro, 最短撮影距離:163mm

結論

ボケ量(被写界深度の浅さ)は、被写体との距離が最も影響します。
よって、マクロレンズが一番ボケます。

前提

F値の話をする前に前提を。。。
ボケ量を語る上で欠かせないのが「被写体を同じ大きさで写した場合」という前提です。これはとても重要です。

F値とボケ量の関係ですが、同じセンサーサイズで、かつ同じ被写体の大きさで撮影した場合、ボケ量はF値で決まります。以下なイメージです。

広角よりのレンズはより近づいて(被写体を大きく写すために)
望遠よりのレンズはより離れて(被写体を小さく写すために)

要は「被写体との距離は変わっている状態」ということです。
これに被写体との距離も考える(最短撮影距離を考える)とまた違った見方もできます。ですが、先にセンサーサイズについて書きます(簡単なので(笑)

センサーサイズについて

例として、35mmフルサイズセンサー(以下、35mmセンサー)とAPS-Cで比較した場合です。かつ50mmレンズを想定します。

「35mmセンサーで50mmのレンズで撮影する時」
-> 「APS-Cセンサーで50mmのレンズ、被写体を35mmセンサーと同じ大きさで撮影する時」

APS-Cセンサーの方が「被写体からの距離を離さないといけない」です。なので、ボケにくくなります。

そのレンズがどれほどのボケ量を出せるのか(被写体との距離を考慮)

結論は以下の表です。
緑色がマクロレンズ。被写界深度が一番浅い事がわかります。
F値は3.5にも関わらず一番ボケます。

黄色は標準レンズでどれが一番ボケるのか。。。
7artisans 55mm F1.4が被写界深度5.13mmで一番ボケます。
最短撮影距離が短いからです。
(今回、このレンズを買いました。あとでnoteは書くのですが、なぜこのレンズを買ったのか、この記事の内容が無いと説明できないので(笑)

レンズの種類と被写界深度
被写界深度の計算式
※CASIOの計算サイトを参照
https://keisan.casio.jp/exec/system/1378344145

よって、最初に書いたレンズのボケが大きい(被写界深度が少ない)順に並べると以下になります。
マクロに関しては「経験上知ってた」って話です。
標準レンズに関しては、数字の裏づけが取れました(計算してみるとこちらも実撮影のイメージ通りだったのですが(笑)。でも実撮影のイメージと計算結果が一致して、なんか嬉しくなりました。

  1. Ai 55mm F3.5 Micro, 最短撮影距離:163mm:1.84mm

  2. AF-S DX NIKKOR 40mm f/2.8G Micro, 最短撮影距離:163mm:2.79mm
     

  3. 7Artisans 55mm F1.4, 最短撮影距離:430mm:5.13mm

  4. Sigma 35mm F1.4, 最短撮影距離:300mm:6.17mm

  5. 7artisans 35mm F0.95, 最短撮影距離:370mm:6.37mm

  6. Ai 50mm F1.4, 最短撮影距離:450mm:6.8mm

  7. Sigma 50mm-150mm F2.8, 最短撮影距離:1,000mm:7.47mm

  8. TTAritsan 50mm F1.2, 最短撮影距離:520mm:7.79mm

TTAritsan 50mm F1.2は、銀色で安かったので購入しました。
7Artisans 55mm F1.4は、よくボケる(最短撮影距離が短い)のと黒いレンズでFujifilm のX-H1と合わせるために購入しました。
これ以外のレンズとなると、、、ボケ量以外の描写性能で買うかもしれませんが、安レンズはこんなもんで良いかなぁ、と思いました(笑)

さいごに

まぁ単純な話なのですが、自分、ちゃんとボケ量について調べてなかったというか、今回調べてみて色々とわかりました。

まとめます。
ボケ量は「被写体との距離」、「焦点距離」、「F値」で決まる。
一番影響するのは「被写体との距離」です。
それ以外は上記の表と計算式をご参照下さい。

ということで、今回は以上です。ありがとうございました~。

ご覧頂きありがとうございます。今日(明日)も良い1日でありますように(^^)