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UIデザイン💻🫣

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なぜひとはUIを操作できるのか

なぜひとはディスプレイに表示されたボタンを押せるのだろうか? パソコンを毎日使う現代人にとっては、当然のことすぎてもはや疑問に思われないかもしれない。 しかしデジタルな世界の変化するUIを、私たち生身のヒトが使いこなしているのは、本当に当然のことなのだろうか。 なぜひとは眼で見たものがわかるのか眼で見たものをわかるという旅は、眼が光を感じるところからはじまる。眼に入った光は、硝子体を通って網膜に像を結ぶ。像のなかに明るさが急激に変化する境目があれば、そこを輪郭として形が浮か

    • OOC 2024でオブジェクトモデリングのワークショップをしました

      2024年3月24日(日)にお茶の水女子大学で開催された「Object-Oriented Conference 2024」で、企画セッションとしてモデリングのワークショップをしました。 なぜプロポーザルを出したか私は前回のOOC 2020で参加者として楽しませていただきました。4年ぶりの開催となった今回のOOCでは一緒にカンファレンスを盛り上げたいという気持ちから、プロポーザルを出すことにしました。 また、前回のOOCではデザイナー向けのセッションが少なかったことから、デザ

      • 私たちはどうやって色を見ているか

        あなたは何色が好きですか? 青、緑、赤でしょうか? 青は涼しく爽やかで、緑は気分が落ち着くし、目を引く鮮やかな赤もいいですね。 ところで、なぜ私たちは色がわかるのでしょうか。なぜ「これは青い」とか「あれは赤い」と区別できるのでしょうか。 色とはなにか私たちが見ている色は、目の前のものから反射または放出された光が私たちの眼に当たったときに感じています。 たとえば、りんごは赤色の光を反射するため私たちはりんごを「赤い」と感じます。しかし、暗闇ではりんごは黒く見えます。つまり、

        • Renameからはじまる

          最近ではどのようなデジタルプロダクトでもデザインシステムは欠かせなくなってきています。しかし、UIデザイナーがひとりしかいない、またはひとりもいないチームも少なくありません。 そこで、もっともちいさくデザインシステムをはじめる方法と、どうしてそのように考えたのかについて書きました。 デザインシステムとはなにかデザインシステムとは、カラーやタイポグラフィ、レイアウト、パーツなどのUIコンポーネントを分類し、それらの役割やバリエーション、使用上のルールを定義したフレームワークの

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        なぜひとはUIを操作できるのか

          オブジェクトという考え方

          オブジェクト指向UIデザインに再び光が当たり、普段プログラミングをしないデザイナーやディレクターもオブジェクト指向という考え方に触れる機会が一気に増したと思います。 私自身も、これまで何度もOOUIでのオブジェクトについて説明してきましたが、その都度、もっとシンプルに説明できないかと考えていました。 そこで、ノンプログラマーの方にもわかりやすく、オブジェクトという概念を説明することを試みることにしました。 オブジェクトオブジェクトとは、同じ種類のものをまとめて一つの名前を

          オブジェクトという考え方

          ダメなUIを作るコツ

          先日、「イカれたUIを作ろうの会」というオンラインイベントを開催しました。多くの皆さまにご参加いただき、誠にありがとうございました。 また、当イベントでは期待以上に自由で多様なUIがお披露目され、おおいに血湧き肉躍りました。主催者としてうれしい限りです。 ちなみに社内でも「ダメなUIを作ろうの会」と銘打って勉強会を実施しました。こちらもクローズドな空間ならではの盛り上がりを見せました。 背景そもそもこのような会を実施した背景には、つぎのように思ったことがきっかけでした。

          ダメなUIを作るコツ

          お仕事のご依頼について(5月1日更新)

          この度、個人でのお仕事をお引き受けすることにいたしました。UIデザインを中心に、自分だからできる小回りの利くサービスでお役に立ちたいと思っております。 自己紹介と略歴ものづくりが大好きでUIデザイナーをしている奈良輪夢美(ならわゆめみ)です。2011年に東北芸術工科大学を卒業後、2014年に単身で上京しIT業界に飛び込みました。SESでフロントエンドエンジニア、Webデザイナーを経て、UIデザイナーになって今年で6年目です。 これまで40件以上のプロジェクトに参加し、UI

          お仕事のご依頼について(5月1日更新)

          伴走する心理学

          『誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論』が日本で出版されて、今年で32年が経つ。使いやすい情報システムをデザインをするうえで、普遍的な人間の心を理解することは避けては通れない。 一方で、心理学は胡散臭いとか、頼りないとか、本当に科学といえるのかといった不安感を抱かれることもままある。 そこで、コンピュータに影響を受け、UIデザインに活きる心理学について、その歴史から活用まで紐解いていきたい。 心理学の略歴まず、心理学とは、科学的な手法に基づいて人間全般の心や行動に

          伴走する心理学

          道具としてのOOUI

          私はオブジェクト指向ユーザーインターフェイスがなぜ使いやすいのかを説明できない。これまでいくつもの情報システムをオブジェクト指向にUIデザインしてきたし、そのたびにつぎのようなメリットを説明してきた。 ユーザーがオブジェクトを選んでからアクションを決めることができ、モードレスに操作ができる。 ユーザーが操作する手順が減り、作業の効率が上がる。 オブジェクト一覧が操作の中心になるので、画面数を少なくできる。 しかし、本当にこれだけだろうか。私はデザインをするなかで、もう

          道具としてのOOUI

          憶えやすく思い出しやすいUI

          ユーザーが使いながら使い方を学べるUIは理想的だ。では、学習できるUIとは、いったいどんなものだろう。 それを考えるためには、人間の学習の仕組みを理解しなければならない。学習とは、経験や知識からその後の行動が変わることである。そこには、経験から得た情報を記憶し、思い出すことが中心にある。 そういうわけで、私たちが普段どのように記憶しているかについて、わかっていることから紐解いていこう。 どのようにして憶えるか過去の経験でも本で読んだ知識でも、利用するためにはそれを記憶して

          憶えやすく思い出しやすいUI

          社会全体のHCDを目指して

          私たちはいまや多数の情報システムやサービスに取り囲まれて日々を暮らしています。 たとえば、朝目が覚めたらiPhoneの通知を見て、アレクサに「テレビつけて」と言い、電気ケトルでお湯を沸かしながらSlackを見ます。 あるいは、トラベルコで予約した航空券でJALの飛行機に乗ったり、マイナポータルで公金受取口座登録をしたりします。 私たちの暮らしは、あらゆるシステムをダイナミックに組み合わせることで成り立っています。 システムに取り囲まれた私たちの暮らしこのようなシステムの組み

          社会全体のHCDを目指して

          ユーザーインターフェイスのファッション

          ユーザーインターフェイスの見た目の感じのことをなんと言い表したらいいのかいつも悩みます。スキューモーフィズム、フラットデザイン、そしてニューモーフィズム……。このようなUIのビジュアルデザインの移り変わりを語れる言葉をずっと探していました。 ファッションは人間のあり方を規定する私たちは服を着ます。その日の天気や会いに行く相手に合わせたり、お決まりのコーディネートがあったり、出かけない日はずっとパジャマでいたりします。……お気づきの通り、私たちは自分の着る服を自由に選択してい

          ユーザーインターフェイスのファッション

          ユーザーがいちばんのUXデザイナー

          サービスのUXって本当にデザインできるものなのでしょうか。どうしたらUXデザインができたといえるのでしょうか。今回は「ユーザーが経験を構築する」という考え方をしてみました。 UXはデザインできるかUX(User Experience)はサービスを利用したユーザーの経験であり、デザインの段階で完全に予測できるものではありません。しかしデザインを「計画する」という意味で考えると、計画さえすれば望ましい結果であってもなくても「デザインした」といえてしまいます。 もちろん、期待し

          ユーザーがいちばんのUXデザイナー

          眼の進化とOOUI

          OOUI(Object-Oriented User Interface)デザインによって、私たちが新たに手に入れるものとはなんでしょうか。これまでの軌跡をたどりながら、一緒に見つけていきましょう。 ユーザーインターフェイスのこれまで いまではだれもがパソコンやスマホを使いこなしていますが、コンピュータがこの世に誕生した頃は専門家たちが操作していました。だいたい100年くらい前のことです。 この頃はCUI(Character-based User Interface)といっ

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