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#60【隠】「無敵の人」を生み出さないために③

「無敵の人」を生み出さないために
第3弾です。

↓前回記事


ひろゆき氏の意見に(珍しく)共感


安倍さんの事件に関して、Abemaの番組でのひろゆき氏を中心とした議論はとても興味深かった。

多くの民放番組は警備の手薄さや旧統一教会の話でもちきり。
だけど、ひろゆき氏はもっと一般化・大局的に分析している。

「普通はこうしないよねっていう暗黙の了解を超えてくる『無敵の人』には太刀打ちが出来ない」

ひろゆき氏

安倍さんが実際に演説をしていた場所は、たしかに警備の側面から見ると演説環境として適していないというのが専門家の意見らしい。

だけど、もっと厳重ならやられなかったのか。
やられなかったとしたら山上容疑者の怒りはどこにぶつけられたのか。
もしかしたら秋葉原や京アニのように無差別の形で現れたかもしれない。

いかんせん彼らは
失うものや恐怖などない「無敵の人」なのだから。


目先からいなくなればよいのか問題

大切なのは
「言論の自由の封殺」
「民主主義への挑戦」
とかいう綺麗ごとではなくて、

「『無敵の人』を生み出している社会をどうするか」ではないだろうか。
そういう意味で、
政治家には国としてどういう支援をするかを真剣に考えてほしい。
警備は自分の身を守ることには繋がる。
目の前の犯罪は確かに防げるかもしれないけど、
でも加害者「になるはずだった人」はどこに向かうのだろうか

僕が大好きな『リーガルハイ』の「民意とは何か」という場面で、
死刑の是非について述べた古美門弁護士の言葉が思い返される。


「青空の下、市中引き回しの上、磔(はりつけ)火炙りにした上みんなで一刺しずつ刺して首を晒し、万歳三唱した方が遥かに健全だ。だが我が国の愚かな国民は、自らが人殺しになる覚悟がないんです。自分たちは明るいところにいて、誰かが暗闇で社会から消し去ってくれるのを待つ。そうすればそれ以上死刑について考えなくて済み、この世界が健全だと思えるからだ。」

リーガルハイより


タイに住んでいると、様々なバックグラウンドを持っていることが明らかにわかるような人が
当たり前に街中にいる。
でも日本に戻ると、そういう人は「表向き」にはなかなか見かけない。

それは
「いない」のではなく「見えない」だけなんだと。
「いない」のではなく「出れない」だけなんだと。

国が発展して綺麗になればなるほど
そういう弱者を抑圧してしまう怖さがあることを実感している。


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