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アキレス腱の痛みを考える

アキレス腱炎などに代表される腱の問題はCumulative Stressという繰り返しの体へのストレスによって引き起こされるとされています。

同じ反復ストレスをかけても、腱の状態が同じような状態であっても痛みが出る人と出ない人がいます。

また炎と言いますが、炎症が起きている人、起きていない人も同様に存在します。〜itisの炎ではなくnopathyの炎症ではなく組織の線維の異構築や蓄積が主になることが多いでしょう。

組織の状態関係なしに痛みの感覚は変わります。

ただ反復性ストレスによる問題では少なからず組織への影響は加わります。

組織へのストレスが多く加わるという事は、その分組織のターンオーバーの速度が速くなるという事。

ターンオーバーというのは、組織は与えられた刺激によって活性され新たな線維を生み出しますが、通常その刺激が過剰になるとターンオーバーの速度は速くなり、刺激が少ないと遅くなります。

反復性ストレスによるターンオーバーの速度が過剰になって組織が過剰に蓄積されると動作を妨げ痛みの感覚を変化させる可能性があります。

その組織を回復させるには、再度新たな状態のためのターンオーバーが必要になってきますが、腱という組織はそのターンオーバーの速度が基本的に遅く、年齢と共にさらに遅くなったりターンオーバー自体が難しくなってきます。

適切に腱のターンオーバーを促すにはエキセントリックやプライオ系の刺激を入れることが重要とされていますが、一度構築されてしまってターンオーバーが難しいような状態だと刺激自体も効果が薄くなってしまいます。


腱は非常に強固な線維性組織で、腱の組織自体を変化させるのは困難です。
その周囲や炎症コントロールよりも細胞外マトリックスの環境変化が重要な症状かと思います。
異構築、過剰蓄積した線維の周囲のマトリックス環境は粘性が上がりやすく感覚を変化させます。
そのため痛みや違和感も感じやすくなるでしょう。

また周囲の脂肪体や足底筋とアキレス腱痛を間違えることがありますのでご留意を


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