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ハムストリング肉離れの分類まとめ

ハムストリングの肉離れは私の研究分野のど真ん中なので文献を多々読んでいるのですが、Risk factor, modifiable risk factorなど疫学など年々少しずつ修正されたり、アップグレードされたりしています。

分類などはその最たるもので完全断裂、部分断裂などグレード1−3の損傷度合いだけの分類分けから色々な考えが提起されています。

最近用いられている分類
グレード0から4まで(0ってどういうこと?という感じですが)
またタイプA,B,C
タイプAは筋筋膜、タイプBは筋腱、タイプは腱内

グレード0 タイプA MRI上は問題なし。局所の神経筋の問題
      タイプB MRIは問題なし。遅発性筋肉痛DOMS様の反応。(筋肉痛も含まれる)

グレード1 タイプA MRI上で筋膜(ここでの筋膜は線維性結合組織の密性部分)の微細損傷
      タイプB 筋腱移行部の微細損傷

グレード2 タイプA 筋周膜など筋の周囲での中度の損傷
      タイプB グレード1とほぼ同じ
      タイプC 腱の中度の損傷

グレード3 タイプA、B 断面積50%以上の損傷
      タイプC 長軸にて5cm以上の損傷

グレード4 完全断裂

腱の場合は手術も必要となる場合も多く、筋腱移行部の場合はリハビリの期間も長く予後も悪く再発も高い。

グレード0は見逃してはいけない。
特に過去の肉離れ既往がある場合は感覚鈍麻が起こり運動感覚の狂ってしまう。

肉離れはクセになると言われるのには理由があります。
最初のアセスメントを間違えたり、しっかりとリハビリや日々のコンディショニングをおろそかにするとクセになる可能性があります。

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