【読書録】ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと

積ん読してた本をせっかくの機会なので一つずつ消化中。
今日読んだ本は、

サマリ

- 日本と海外の「デザイン」の捉え方が異なり、世界的に使われているデザインするは分析→課題特定→可視化して見た目のいいものを作り上げるすべてのプロセスを含めてデザインすると呼ぶ 
- 日本人は技術力の高さ、商品品質の高さはあるが、一方で伝えることは苦手な傾向にある(幼少期から教育過程で自己表現を行う機会が多くない)
- 世界中で取り入れられ定着している Small Giantsという定義は、大企業にあえてならず、小さい規模でいることを選び素晴らしいビジネスを追求している中小企業
- これまでは機能的な価値が重視されてきたが、インターネットの普及に伴い機能的価値はインフレしている。その中で、商品やその作りてに共感できるか(情緒的価値)が重要になってきているのが昨今
- 便利なだけではなく、共感できるかどうかが購買するしないの意思決定に大きく影響する
- 自分自身がターゲットセグメントであれば、自分の感覚をもとに作成していいが、自分がターゲットセグメントでなければ、自分の感覚を疑うことから始める必要がある。


考えたこと

- 人にものを買ってもらうのは、無理やり売るのではなく、共感して買ってもらうこと。逆に、共感を得ようとせずものを売っても、ファンにはなってもらえず結果的にチャーンリスクが高まる

- 日本人はそもそも何が好き!といった自身の心の声を消す傾向が多い気がするが、使い分けが必要。これだけ選択肢がたくさんある時代で誰と、何と生きていくかは自分次第なので、こだわりを捨てない

- ビジネスはモチベーションと目指すビジョンは心の声を、プロセスはロジカルに。

- 何が好きなのか。好きを拡張することは選択肢を広げ、遊びの幅が増える。遊びの幅が増えることは人生にゆとりをもたせられるのではないかという仮説

Take home

- 信頼の方程式 TRUST = GENEROSITY(寛容さ)+VULNERABILITY(傷つきやすさ)+ACCOUNTABILITY(約束を守ること)+CANDOR(素直さ・誠実さ)


- VULNERABILITYは心や感情などの弱さや脆さ。自分にはどうしようもならない状況を経験して自分の弱さを知っている人の強さ

- ミレニアル世代そしてGenZ(1997年以降)はたくさんある類似商品のなかから、選ぶ理由/目的を求めています。

- それを選んだことで、自分が世の中に少しでも良いことをしているという誇りを持ちそれを人に伝えSNSに発信したがっている

- 自分が本当に求めている「幸せ」のために、自分の足でたって、自分の心に従って生きていくことが、これから必要なことだと思います。

最後に

ミレニアル世代そしてGenZ世代は資本を消費するとき、機能的な価値で判断するのではなく情緒的な価値で判断することが多くなっているということ。これは、買う商品のジャンルにもよる気がしていて例えば化粧品だったり、かばん、パソコンなど身につける機会が多くて、インフレしている商品は情緒的な価値で判断する割合が増えるし
一方、コンタクトケースや延長コード、はさみなどは機能的は価値で判断して購入している。
機能的価値と情緒的価値のてんびんは、自分のライフサイクルへの身近さに依存していそう。

そんな中で、何かにこだわるとはどういうことか考えれば、
こだわり = 目指す世界観をまずは創り上げ、その世界に準じるか否か。をどこまで持ち続けるのかに近しいんじゃないかなと思う。

目指す世界観は、ビジネスであれば顧客の目指す世界観だが、生き方は自分自身の世界観。
どんな世界を良しとしたいのかは審美眼を鍛えていくうちに少しずつ造られているんじゃないかと仮定。

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