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呪詛〜応援上映を逆手に取った、観客を裏切る禁じ手〜

呪詛
一番恐ろしい手法のホラー、名付けて逆応援上映。

・あらすじ
母親が呪いにかかった娘を助ける話。
立ち入ってはいけない田舎の区域に立ち入り呪いを受けた娘の呪いを解く

・恐ろしいポイント
単純に画面の中の登場人物だけで呪いを解くのではなく、視聴者にも呪文を唱えるよう語りかけるシーンがある。そしてその呪文は、唱えたもの自身が呪われる呪文。呪いを1人にではなく多数にかければ1人あたりの呪いの負荷が軽減されるから、というもの。
ここで視聴者は騙され、驚く。
いわば応援上映のように、みんなで歌を歌ったりセリフを唱えよう、という参加型映画だが、応援上映はポジティブなのに対し、これはネガティブに働くわけで、ある種の逆応援上映とでもいうべきものになっている。
登場人物を応援したつもりが、逆に呪いをかけられるという。これは恐ろしい。

・評論
発想的には呪いが広がっていくジャパニーズホラーモノのリングなどをモチーフにしつつ、母親の子育ての大変さなど、呪怨あたりもモチーフにしつつ、それにアニメ映画で流行っている応援上映の手法を混ぜたものになっている感じ。
子育ての大変さ=呪い=みんなで分け合うもの(みんなで育てるもの)、というメッセージになっている。
思想は恐ろしくないが手法が恐ろしい

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