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IllustratorのPDF書き出し時のハイパーリンクの保持とパラメーター保持しているときのトラブル

2023年6月リリースのIllustrator 2023(27.6.1)から、書き出すPDFにハイパーリンクを保持できるようになりました。

ハイパーリンクを保持するには、PDF書き出し時のダイアログボックスにて[ハイパーリンクを保持]オプションをONにします。

このオプションは、〈PDF/X〉や[雑誌広告送稿用]などのプリセットを選択しているときには無効です。

Illustratorでのハイパーリンクの設定方法

Illustratorでのハイパーリンクの設定方法は次の手順で行います。

  1. [属性]パネルを開く

ここではテキストに対して設定していますが、図形でもOKです。

2. リンクを設定したいオブジェクトを選択して、[イメージマップ]に「長方形」を選択

「長方形」のほか、「多角形」でもOKです。

3. [URL]にリンク先を入力(コピー&ペースト)

地球儀アイコンをクリックするとブラウザーが開き、リンク先を確認できます。

リンク不一致の際のトラブルシューティング

上記のサンプルでは、次のようにリンクが一致していません。

  • アートワーク:www.adobe.com

  • 実際のリンク先:https://www.adobe.com/jp/creativecloud.html

そのため、AcrobatでPDFを開くと、リンクの不一致が生じます。

右のアイコンには[w]文字が見えます。

右側はIllustratorで設定したリンクですが、右側はAcrobatが自動的に生成したリンク先なのです。ほんのちょっとの位置の差でこれが生じますが、お仕事としてはこれでは困ります。

回避策

4つの回避策を挙げますが、Illustratorでは「透明のオブジェクトにリンク設定する」が現実的です。

1. Acrobatの設定をオフる

不特定多数のユーザーに対して設定変更をお願いするのが現実的ではありません。

2. 文字列を変更する

「うーん、だったら、https://www.adobe.com/jp/creativecloud.htmlとすればいいんじゃない?」と思いますよね。

次のような計測のためのパラメーターを付与するときに困るんです…

https://sample.com/?utm_source=whitepaper&utm_medium=pdf

3. 透明の座布団を敷く

不透明度0%に設定した座布団を敷くことで回避できます。

4. 透明のオブジェクトにリンク設定する

塗り/線ともに「なし」のオブジェクトを作成し、そのオブジェクトに対してハイパーリンクを設定します。

ロジックとしては前に置いたときのみ有効だと思いますが、前でもOKのようです。

InDesignでも同様

InDesignでも同様です…

InDesignの場合、文字列に対してハイパーリンクを設定しますので、ドキュメント上では、URLでなく、「詳しくはこちら」のような文字列に対してリンクするのがよさそうです。

最後に

「パラメーターを仕込んでいいのか」問題はありますね…






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