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2拠点生活のススメ|第88回|春が待ちきれない

三寒四温とはよく言ったもので、少しずつ春の足音が聞こえつつある。

今年は、例年と比べ暖かい日が多いような気もするが、まだまだ水温は冷たく、アラ還サーファーにとっては、時期尚早という感じ。我慢できずに何度かチャレンジしているが、真冬用のウェットではないので、すぐに腰が冷えて悲鳴を上げる。シャキシャキとカラダが動くのは30分くらい、それを越えるとカラータイマーが点滅する。(笑)

それでも、この時期に波があること自体が珍しいことなので、多くのサーファーが集まって来ている。緊急事態宣言が解除されたこともあって大阪や神戸ナンバーの車の姿も。グローブやキャップがいらないぐらいまで水温が上がってくれればいいのだが、吉野川の水が流れ込む小松海岸は、まだまだ冷たい時期が続きそうだ。

宮崎に行ってた人の話を聞くと、グローブもブーツも入らないほど暖かいとのこと、羨ましい限りである。

それでも、小松海岸には多くのサーファーの姿がある。櫂で漕ぐSAPやウィンドサーファーの姿もあり、その光景だけを見ているともう5月ぐらいのイメージだ。

テイクオフするのがやっとといった初心者サーファーや、スープ(波が崩れた後の白波)と格闘する女の子の姿も。この時期でも海に入るというのは、すっかりサーフィンの虜になってるんだろうな。

これはもうたんなるブームなんてもんじゃ無い。

道具さえ揃えてしまえば、スキーと違ってリフト券などの費用も掛からないし、小松海岸は駐車場も無料なので、やる気さえあれば、毎日がプライスレス。

市内から10分でこれる環境というのは、やっぱり恵まれているな。

僕らが若い頃は、近くても3時間ほど車を走らせないといけなかった。でも、その道中、好きな音楽をかけて、とりとめも無い話をしながら車を走らせるのがメチャクチャ楽しかったな。それも込みでサーフィンを楽しんでいた気がする。クール&ギャングスのセレブレーションは、海に行くテンションを高める定番曲だった。

最初の頃は、先輩に連れて行ってもらっていたので、辛いときの運転はたいがい僕たち後輩の仕事。朝一に海に着くよう夜中に車を走らせていたので、海に着く頃には眠くて眠くて、ずいぶん無理をしながらサーフィンをしていたもんだ。

当時は、24時間営業の店も少なく、コンビニなんて素晴らしいものも無かったので夜中にお腹が空くと、ベンダーコーナーと呼ばれる自動販売機ばかりが並ぶパーキングだけが頼りだった。

長距離トラックや改造バイクが、まばゆい灯りに吸い寄られて集まっている。暇をもてあましたヤンキーがコインを積んでTVゲームをしており、あまり目を合わさないようにして、カップヌードルなどをすすっていた。

カップヌードルの自販機は、商品を買った後、横の扉を開けてカップを入れ、ボタンを押すと、注射器のような針が降りてきて、カップのフタを突き刺し、お湯が出る仕組み。

他にもハンバーガーやうどんの自動販売機なんかもあった。ハンバーガーは温めるだけでいいけど、うどんは機械の中でどうやって作ってたんだろうか?

あんまり信用できないので、もっぱらカップヌードルを食べていたが、たまにお湯が切れていることがあって、カップを持って右往左往なんてこともあったな。

まあ、そんなことも今となっては、楽しい思い出。今はどんな田舎でも24時間のコンビニがある。いったいいつの間にこれほどのコンビニが出来たのだろう。よく考えれば凄いことだな。

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あれから、40年。サーフィンを巡る環境や道具は随分変わったけど、波に乗るという行為自体は何も変わっていない。あくまで自力でこぎ出し、自力で乗る。だからちゃんとカラダを整えておかないと、またすぐに初心者に逆戻りしてしまう。

サーフィンを続けたいから、カラダに気を配る。これって大切なことだな。

真冬でも頑張っている年上サーファーもいっぱい、まだまだ先輩方に負けてる場合じゃ無いな・・・。

あ〜春が待ち遠しい〜!

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