見出し画像

砂漠の国境を見たことある?


(1200字)
島国に暮らしていると、国境というものに一種の憧れを持つのは自分だけだろうか。日本は島国であり、四方を海に囲まれているので、陸続きの国境が寂しくも無い。大陸に住んで、車で隣の国に行く時に、国境検問を出国と入国の2つを通るが、一度、入国検問所を飛ばしてしまい、失敗したことがある。

自分の住む国を出国した後で、隣国に入国する道を5kmほど行くと入国検問所があるはずだったが、途中にはトラック用の検問所があったりと、とにかく分かりにくい。それで、間違って地元民の検問無しルートに乗って走ってしまい、入国審査を受けずに無断入国したことがある。

途中で、どうも検問所が無いのでおかしいと気づいて、慌てて10kmぐらい引き返して、入国審査を受けた。
係官が反対方向から車で来たので「どっから来はったん?」と不審に問うので、地元民ルートの道を通ってしまったと説明すると笑って許してくれた。よくミスする国境に慣れていない日本人もいるんだろうと思った。まぁ、元々隣国のレジデンスIDを持っていたので、なんとか助かったw

こんな事件もあり、国境に興味を持ったので、いったい、砂漠のど真ん中の国境はどんなんだろうと、某国と某国と某国の砂漠のど真ん中の3国が接する国境地域に出かけた。
この冒頭写真のT字路の左に百数十メートル進むと、本当の3国国境があるが、高い監視塔が見えた。本道から外れて入った道路脇の看板に「入ったらダメ〜」と書いているのを3つ無視してこのT字路まで来たので、面倒になるといけないので、国境の軍事道路をこれ以上進むことは止めた。

たとえ砂漠のど真ん中とはいえ、また、仲のいい?同民族同士の国とは言え、ほぼ直線で仕切られた国境に無駄っぽいw構造物があることにまず驚いた。ポールでも立っていて、概念国境があるのかなと思っていた。「親しき仲にも国境あり」だった。

砂が道路にはみ出していて、これに乗り上げると危ない

帰りは、別の道を通って帰ろうとして分岐点まで来たが、どうも除雪ならぬ除砂管理が悪く、砂が道路にはみ出している。4輪駆動車でも無いので、無理は出来ない。
この山に高速で乗り上げたら転覆して大変なことになると聞いていたし、この先も同じような状態だとスピードが出せないので、この状態の道路で300kmを進むとなると、夜中までに帰り着かなくなるので、同じ道路を走らないという旅ポリシーに反して、この新たな道を進むのを止めた。

砂漠の道路の両脇には、大体アスファルトを撒いたり、幹線道路だと植林をして灌水チューブも埋めて、砂留めをしているが、こういう砂丘が迫っている場所だと、それも効かない。

その昔、“おむつ“に使われる吸水性の優れたゲルの中に乾燥に強い植物の種を埋めて、その吸水したボールを空から飛行機で砂漠に撒き散らすという大真面目なプロジェクトがあったが、やはり雨が降らない大砂漠では失敗したようだ。ちょっと“おつむ“、失礼!、水が足りなかったようだ。(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?