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【水星の魔女】続・総裁を継ぐもの

以前、シャディク・ゼネリの「決闘で次の総裁は決まらない」発言から始まって、総裁選についての妄想を「総裁を継ぐもの」にまとめて書き連ねました。

本編が17話まで公開されたことにより新たな情報も提示されましたので、総裁選という大きな幹に絡まる蔦を分解、もとい妄想していきたいと思います。

例によってただの妄想ですので本気にしないでください。

全部でおよそ9千字ほどあるので、読むのがだるい、という方に雑なまとめを。

  1. 総裁選は投票数で言えばミオリネがリード。けど勝つのはちょっと厳しいよ

  2. 株ガンを巡って物語の裏でミオリネとシャディクが密かに争奪戦を繰り広げている可能性があるよ

  3. シャディクがクエタのテロの首謀者はヴィムって暴露する可能性が高いよ

こんな感じです。

一章:総裁選展望

過去にもあった総裁選

まず初めに。
ベネリット・グループ総裁であるデリング・レンブランが負傷し意識不明となったことで今回の総裁選が行われる運びとなったのは明白ですが、実のところ総裁選は過去に複数回行われていることが伺われます。

総裁とは選挙でグループの代表を選出するということです。
選出するからには必ず任期が存在するということになります。
任期はグループ/会社経営の透明化の維持、及び経営の硬直化を防ぐために設定されます。
デリングの経営手腕を定期的にグループ全体で見直すためにも、任期は必要不可欠の存在です。任期を設定することで「お前がヘマやらかしたら次の総裁にはなれんのやで。下ろされたくなかったらキリキリ働けや」と取締役会/株主側から総裁に対して圧をかけることができるのです。

とはいえ、2話の「あれはガンダムだ。私がそう判断した」や1話の「そうだ、潰れろ」に対して誰一人ほぼ物申すことがない(サリウスだけはパルネオ社の赤字に対して「改善の余地はある」と提案していますが)ので、デリングの総裁任期満了に伴う総裁選が行われても、毎回だいたい満場一致で再選されたのだろう、ということは想像に難くありません。
そもそもシャディクが語った「総裁が亡くなったとき御三家の誰かがホルダーならミオリネの持ち株と御三家の株を合わせて」から窺い知れる持ち株比率からして、ベネリットグループはデリングが創業したものであるということが計れます。

各者&各社持ち株数予想

レンブラン家およびグループ構成各社の持ち株比率を予想する。

デリング、ミオリネ共に21%、御三家に各10%、残り29%がグループ4位のブリオン社以下に分けられる……と仮に設定する。

このあたりがシャディクの語る『総裁が亡くなった時御三家の誰かがホルダーならミオリネと御三家の株を合わせて過半数になります』を再現するラインだろうか。

「総裁を継ぐもの」より抜粋

「デリングが死亡した際、遺産相続でミオリネがデリングの持つ株式を受け継いで、かつ御三家の誰かがホルダーの座についてミオリネに協力する」図式を数値に直すと、このあたりが妥当なラインでしょうか。
総裁選においては御三家全員が手を組めば、デリング一人に対してならば対抗できます。しかしミオリネが父であるデリング側につくことで構図がひっくり返り、ブリオン社以下のグループ各社がデリングになびくことで御三家の意見を封殺できる、という形が見えてきます。

この数値であれば表面上御三家には議決権(=持ち株数による投票権)/議案提出権を与えることができ、且つ彼らがグループ乗っ取りは可能……と見せつつ、グループ内を束ねるほどの求心力を示せなければ総裁選には勝てないという、一見民主主義的でありながらも結局はデリングの無言の圧力の前に膝をつくしかなかったであろうこれまでのパターンが容易に想像できます。

しかし、今回デリングは意識不明の重体です。
通常、株主総会(総裁選)に出席できない場合、株主は代理人を立て委任状を託すことで総裁選に間接的に関与できるのですが、デリングにはそれができません。

参考として、日本の会社法における委任状について説明を抜粋します。

株主総会における委任状について

まず、確認ですが、株主は代理人をたてて、議決権を行使する事ができます。そして、その代理権を行使する際には、それを証明する書面を会社に提出することとなっています(法310条1項)。

この「代理権を行使することを証明する書面」が委任状です。

「株主総会における委任状の解説完全版~ひな型有り~」より
https://michibiku.co.jp/media/article/5zlb2px-wcdt/

デリングの持ち株は誰にも託せない単なる無効票と化したのです。

ミオリネの打つ手

しかしグループの舵取りは待ったなし。故に、デリングの持ち株を除く残り79%分の投票権で総裁選が争われることになる。

ならば総裁選における勝敗のボーダーは40%の投票権ないし委任状を手にするあたりだろうか。

シャディクはジェターク社に財政立て直し、そのほか諸々と引き換えにグラスレーへの委任を持ちかける。ペイル社へはガンダムのデータをちらつかせて協力を仰ぐ。

この目論見が成功した場合、シャディク陣営が握る投票権は30%に対し、ミオリネ陣営21%のままとなる。

「総裁を継ぐもの」より抜粋

デリングの議決権(持ち株)が利用できないため、グループの創業一族代表のミオリネは御三家のうちジェターク社に白羽の矢を立て、資金援助と引き換えに総裁選での協力を仰ぎました。

「お願い、グエル・ジェターク。スレッタから花嫁を取り戻して」
依頼しながらも、険しい表情はまるで敵に向けるそれのよう

持ち株比率が「各者(各社)持ち株数予想」通りだった場合、ミオリネはグエルを通じてジェターク社の協力を取り付けたのでレンブラン家(ミオリネ)31%となります。
16話で総裁選への出馬を表明したグラスレー社(シャディク)はペイル社との協力関係が締結できた場合でも20%となります。
この時点ではミオリネが一歩リードしています。

ここから先はグループ第4位のブリオン社以下各社の投票権を奪い合う形となります。

ミオリネ、シャディク共に総裁選を勝ち抜くため、グループ各社に協力を仰ぐべく動きを起こすのは必須ですが、学生でありながらビジネスの現場に出ているシャディクがここでは一歩も二歩もリードしています。彼には実績もあります。何より「サリウス・ゼネリの後継として」出馬するでしょう。
「デリング総裁のお嬢さん」と「現場に揉まれた後継者候補」。各社はどちらを選ぶでしょうか。

7話でデリングがミオリネに指摘した通り『どんな大言壮語を吐こうともそれを裏付ける信用がお前にはない』ので、このままではミオリネは総裁選には勝てません。

ですので、総裁選を勝ち抜こうとするなら父デリングの"信用"を今一度利用すると思われます。
ミオリネは立候補にあたり「総裁の座につくのはこの1回限りである、デリングが意識を取り戻したなら総裁の座を退きデリング支持に回る」を表明するのではないかと予想します。

それともう一つ。
彼女は経営戦略科トップの頭脳を駆使して当面のベネリットグループ立て直し策を提案すると思われるのですが、ミオリネはグループの経営にはこれまで携わってこなかったこともあって、こちらに関しては鼻で笑われて終わる可能性があります。
……よほど意外性のあるプランを提出しない限りは。

これに関しては何か腹案があると思われるのですが、彼女はグループに対して何のリアクションもしてこなかったため、予想がつきませんでした。
クワイエット・ゼロからグループの目を遠ざけるためにも、たとえ張りぼてでも何か大きなプランを提案するのではないかと考えているのですが……。

「株式会社ガンダム(GUND-ARM Inc.)はどうしたの?あれはグループを立て直す起爆剤じゃなかったの?」と思う向きもあるでしょうが、残念ながら先日の決闘敗北によりそのプランを使うことは難しくなりました。

二章:シャディクvsミオリネ

もう一つの攻防戦

対するグラスレー社はペイル社の協力を取り付けられてもここまでで20%の投票権しか握れていません。しかも、ペイル社に提案した「GUND-ARM Inc.の譲渡」は実現できていません。

GUND-ARM Inc.の譲渡、そしてガンダムを事業に据えると提案するシャディク

これを空手形と見る向きもありますが、この話には続きがあります。

GUND-ARM Inc.は株式会社方式で設立、しかもインキュベーションパーティーでグループ内部限定とはいえ出資を募っています。
そしてミオリネ自身はインキュベーションパーティーで出資を募った、自己資金ゼロの「雇われCEO」に過ぎません。

「グループの業績を立て直す起爆剤として」株ガンを提案したミオリネ

シャディク自身は9話での団体戦方式の決闘敗北によりミオリネとの間で「今後GUND-ARM Inc.には手を出さない」と契約書を交わしていますが、他の誰かがGUND-ARM Inc.に手を出すのは何の問題もありません。

その誰かにシャディクの息がかかっていたら?

おそらくシャディクは、いくつかのダミー会社(※会社としての形はあるが活動実態がない会社のこと)を経由して既にGUND-ARM Inc.の株式買収に動いているものと思われます。
それなりの株式数を買収できる目論見が立っているからこそ、ペイル社にこの話が提案できていると伺えます。

一方のミオリネです。
デリングから10話でGUND-ARM Inc.について「株式の希薄化を再検討しろ」と指示を受けています。

まず"株式の希薄化"とは、

株式の希薄化とは、増資などによって企業の発行済み株式の総数が増加することで、1株あたりの株式の価値が下がることです。新株発行などによる増資は企業にとって資金調達の有効な手段となりますが、その結果、株主にとっては1株あたりの配当が減少するなどの不利益が生じる可能性はあります。

「株式の希薄化とは「株式の価値が薄まること」株主のリスクや希薄化率の計算方法を解説」より
https://batonz.jp/learn/7895/

インキュベーションパーティーで募った資金だけではペイル社のファラクト開発部門&シン・セーの開発部門(本当に存在するのか?)を買収し終わった時点で底をつく、というのは8話でリリッケが地球寮の面々に説明しています。

残った資金はティコの餌代にもならないらしい。
……餌代どのくらいかかるの?

おそらくミオリネは第三者割当増資を利用して、GUND-ARM Inc.に出資したベネリットグループ内企業に対してさらなる追加投資を呼びかけ、集まった資金を別のどこかで運用して利益を得る、というサイクルを取ることでGUND-ARM Inc.の財政状況の改善化を図っているものと思われます。

第三者割当増資とは、

第三者割当増資とは増資の手法の1つです。
企業が特定の第三者に引き受けの権利を割り当て、新株を発行することを指します。

ポイントは、既存の株主に対して平等な新株の割り当てること、不特定多数から出資を募るのではなく、企業側が発行する新株の権利を受け取る相手を指定する点です。

第三者割当増資は、企業の既存取引先や縁故者に新株の権利を与えることが多く、一般的に企業と第三者は友好関係にあることが多いです。また、第三者から新株の対価として現金を受け取れるため、緊急で資金が必要な場合などの資金調達の手法として適しています。

「株式の希薄化とは「株式の価値が薄まること」株主のリスクや希薄化率の計算方法を解説」より
https://batonz.jp/learn/7895/

デリングがGUND-ARM Inc.の最大株主であること、そしてGUND-ARM Inc.の取り扱う商品が「魔女の技術の復興」であることで敵対する企業はそうそう現れないだろう、という予測のもとにミオリネは動いていると思われます。

ここで言うデリングの「株式の希薄化を再検討しろ」とは"資金調達のために発行した新株を買い集めてGUND-ARM Inc.を買収しようとする企業が現れるかもしれないから気をつけてね"、という意味になります。ですから、「(会社防衛のために)違う資金調達法も考えろ」とアドバイスしているのです。

そして間の悪いことに、17話でエアリアルが敗北しました。
エアリアルは御三家全ての最新モビルスーツを倒した最強の機体です。
今回も決闘の一部始終はグループ内で中継されています。

グループ最強の機体、エアリアルの存在がGUND-ARM Inc.の「現存する商品」であり出資者に対する信用の担保でした。
それが過去に一度勝利したダリルバルデに敗北を喫しました。
GUND-ARM Inc.の評価は下落し、株を手放したいと思う出資者も現れるでしょう。

手放す者がいるなら、買い集める者もいるでしょう。
少なくともシャディクはこの展開をある程度好意的に受け入れている、と私は予想します。
以前のようにミオリネに会社の譲渡を迫らなくとも、ほんの少し手を回すだけでGUND-ARM Inc.の支配権を握れたのですから。

しかしながら今回の決闘の結果によりエアリアルの所有権がグエル(=ジェターク社)に移動したので、これ以上買収を進めてもシャディクに旨味はありません。
強いて挙げるならファラクトの所有権がGUND-ARM Inc.にありますので、会社を買収後ペイル社に断りなくファラクトの解析を始められる、といったところでしょうか。

つまり、シャディクがペイル社の協力を取り付けるには別の方法でエアリアルを手に入れなければなりません。

ミオリネとGUND-ARM Inc.

一方のミオリネです。
こちらについては三つの展開が予想されます。

  1. この機会にGUND-ARM Inc.を手放す

  2. この機会にGUND-ARM Inc.の株をできる限り買い、会社に対する支配権を強める

  3. 番外編:スレッタだけを解雇する

1については、会社のセールスポイントであったエアリアルの所有権が移動したことで出資者の撤退が容易に予想できること、そして何よりミオリネがスレッタとガンダムの繋がりを完全に断つためには会社がないほうが良いと判断するだろうと思われるためです。
GUND-ARM Inc.はもともとスレッタのために創った会社です。その会社を無くすことで、ミオリネはスレッタに対して「私はあんたを見限った」という姿勢を強く示すことができます。

しかし、このやり方では地球寮の面々から「無責任だ」と非難されることは目に見えています。会社を手放すなら、地球寮全員に対してまず解雇および金銭保障を提案することが前提となります。
地球寮生達はミオリネがCEOを務めるからついて行ったのであって、他の誰かがその座についても納得はしないでしょうから、運営する人員が抜けて空っぽになったGUND-ARM Inc.は脆く崩壊することになります。

2については、上でミオリネは「雇われCEO」であると記述したことと繋がります。
ミオリネは8話で「私の会社よ」と主張していますが、GUND-ARM Inc.でのミオリネの持ち株比率は不透明のままです。
本当の意味で「私の会社」にするには、彼女自身がGUND-ARM Inc.の株式を握る必要があります。
エアリアルの所有権を失っても会社の基幹事業である「GUND医療の復興」は残っています。そして、地球寮生全員の前でかつて彼女は「責任は私が取る」と啖呵を切っています。

「責任は私が取る。文句ある?」

エアリアルを失ってなお会社を存続させるためには、ミオリネ自身が会社の株式を握って支配権を強め、地球寮生達の生活と今後の保障について姿勢を示す必要があります。雇われCEOから本当の意味でミオリネ自身が所有する会社とするために、価値が下落した自社の株を買い占めるという展開が発生する可能性があります。
あとは、GUND-ARM Inc.を残すのはスレッタの居場所を残すために……でしょうか。

ミオリネがこのルートを選んだ場合、不審な株売買の動きに気づいてGUND-ARM Inc.の支配権争奪戦を(そうとは知らずに)繰り広げることになります。

3については身も蓋もありませんが、会社を存続させつつスレッタとミオリネの関係を断つ一番手っ取り早い方法がこれです。
「エアリアルのないあんたなんていらない。クビよ」と一言言えば良いのです。
ただし、この方法は確実に地球寮生全員の猛反発を買うでしょう。こうなった場合、1の展開になだれ込む恐れがあります。ミオリネはスレッタだけではなく、地球寮生全員との繋がりも完全に断ち切る結果となります。

三章:蛇と獅子

イヴはラウダか、それともペトラか

シャディクはペイル社との約束を空手形にしないため、あるいは自身の野望のために確実にエアリアルを手にする必要があります。

17話の決闘結果によりエアリアルの所有権はグエルに移りました。
といっても、グエル自身がエアリアルをどうこうするつもりはないでしょうから、一旦どこかに預けることになります。

エアリアルの移送先は手っ取り早くジェターク寮を選ぶでしょう。修理/解析する気があるのなら、より規模の大きなジェターク社へ送ると思われます。

現在、ジェターク社のCEOはラウダです。
グエルは「ラウダと話して代表を引き継ぐことにした」と発言していますので、今の時点では彼はただのグエル・ジェタークで、ジェターク社に対して特に何の権限もないことが伺えます。
総裁選の投票もラウダがジェターク社の代表として参加することになります。

グエルがミオリネと手を組んだのはあくまでも総裁選勝利後の資金援助を仰ぐためです。
つまり、ミオリネが絶対に勝たなければ援助は受けられません。
そしてミオリネが勝つかどうか=ジェターク社が立て直せるかどうかは50:50です。
早晩にもジェターク社が倒産する、と噂されるほど会社が危険な状態ならば、現時点で会社を預かるラウダとしては確実な保険が欲しいのではないでしょうか。

ここでシャディクとラウダの接触が始まる、と予想されます。
取引材料はグラスレー社への投票と、エアリアルの引き渡しです。
特に、エアリアル引き渡しの見返りとして、総裁選投票の結果に関わらず財政支援を行ってくれると申し出られたら、彼は何と答えるでしょう。

兄を信じる彼は揺れながらもシャディクの申し出を断るのではないか、と私は見ています。

ですので、ラウダ以外でまずはジェターク寮のモビルスーツハンガーに出入りできる人物に、他の誰かを通じて接触を試みると思われます。

接触対象はラウダの秘書を務めるペトラに絞られる、と私は予想します。

16話より。グエルの帰還に驚くラウダとペトラ

ペトラはラウダの側についたことで、ジェターク社の現況をある程度は理解しているものと思われます。彼女の学籍番号はLM017ですので、彼女の両親どちらかがジェターク社系列の会社内で高いポジションを占めていることも予想できます。
彼女は両親からジェターク社の経済事情についてその実情を聞き及んでいる可能性があります。

ラウダの恋人として、彼の役に立つために。
エアリアルを引き渡す役目を担うのは、蛇(グラスレー社のエンブレム)のリンゴを受け取ってしまうのは、ラウダ(彼の名前は本来女性名、転じてイヴ役)と見せかけて実はペトラなのかもしれません。

シャディクが持つ隠し玉

さて、シャディクは総裁選を勝ち抜くために、というよりもレンブラン家陣営を打ち負かすためにこの手札を切るだろうことが予見されます。

それは「ヴィム・ジェタークがプラント・クエタのテロ事件に関与していた」という事実です。

この事実を総裁選で突きつけることにより、"ジェターク社の協力を取り付けたレンブラン家に投票するのか?総裁を葬ろうとしたのは他ならぬジェターク社なのに?それでいいのか?"と、レンブラン家に投票しようとしていたグループ各社に揺さぶりをかけることができます。

広がる動揺は大波のように株主総会を襲うでしょう。

レンブラン家陣営のカウンター

※これについては完全に根拠のない妄想ですので、適当に聞き流してください。

グエルが誤って、とはいえ父を殺した事実は変わりません。
しかしながらグエルの中にある父との繋がりである会社を、そして大切な家族を、仲間たちを守りたいという気持ちは変わりません。

ですので、「父殺し爆弾」(私の相互フォロワーさん命名)をここで投下するのです。
あくまでも美談として。

「父は総裁を暗殺しようとした。自らモビルスーツに乗ってまで実行しようとした。だから父の暴走を止めるべく自分が殺した。自分はこのあと自首する。ジェターク社の意思はグループと共にあることを理解してほしい」

こんな言葉になるとはとても思えませんが、もしもシャディクがテロ事件暴露を総裁選勝利のためのカードに使うなら、そしてそれを打ち消すとしたらこれくらいしか思いつきませんでした。

「俺には今目標がある」とスレッタに告げたグエルが事実を狡猾に利用できるかどうか、については疑問が残ります。彼は良くも悪くも本来誠実な人物であると私は考えています。
むしろとっさのアドリブが利くのはミオリネの方でしょう。
ミオリネがグエルから父殺しについて聞いているならグエルを婚約者として受け入れた件の補強として、あらかじめグエルに確認を入れたうえで使う方がよほどそれらしい、と私は考えています。

この妄想については、あくまでもシャディクが「グエルがフォルドの夜明けに捕まって地球に降下した事実を知らない」、そして「グエルがクエタのテロを手引したのはシャディクとは知らない」前提となります。

もしもシャディクがグエルのことを知っていたなら「ヴィムが息子をテロ組織に送り込んで計画を盤石にしようとした」と追撃を図ることが予想されます。こうなったらもう泥沼ですし、ミオリネに勝ち目はありません。

おまけ:エラン様

彼、もしかして総裁選に出てくるんじゃないでしょうか。
でも4CEOsはエアリアルが手に入るかもってワクワクしているので、エラン様のことは放置するんじゃないでしょうか。
インキュベーションパーティーで「ペイル社が擁立するパイロット」としてしか情報が公開されていないので、彼が実はどこの誰かなのかさっぱり不明なのです。
何故かはわかりませんが、どこぞの制服を着ていますし。

もしかして彼、宇宙議会連合と繋がっていたりします?

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