パワハラについて考える
あんたはパワハラってやつを見たことがあるかい?
俺の場合は言われたら10倍返しで言い返す嫌なワカゾーだったので、俺に対してパワハラをしてくる御仁はいなかった印象なんだけれど、それでもパワハラってキーワードは俺の耳にそれなりに入ってきたりしていた。
実際に、同期で入社したヤツの一人にパワハラっていうか、もうそれイジメだろってくらいの扱いを受けていたヤツがいたんだよ。
今回はパワハラってことについて考えてみる回だ。
ちょっとパワハラの両面性について考えてみようぜ。
同期のヤツが受けていたこと
まずは俺の同期がどんなことされていたのかを思い出してみよう。
俺の同期のヤツはお世辞にも仕事ができるタイプじゃなかった。
新人教育の数ヶ月の間でもわかるくらいに要領が良くないヤツって思えるくらいだった。
で、配属が決まって、いざOJTと言う名の実戦投入が始まるわけだけれども、当然そいつは仕事をうまくこなせない。
ここは想像だけれども、こなせない仕事をヘラヘラとした作り笑顔でごまかしてたんじゃないかな。
俺らのワカゾーの頃ってさ、なんつーか根性で仕事をこなすってのが当たり前の世界だったわけよ。
例えばさ?
トイレに行ったときに個室から明らかに嘔吐をしている音がするわけよ。
要するに体調をめちゃくちゃ崩しているヒトがいたってわけだ。
で、その個室からヒトが出てきて、そのヒトが手洗い場で顔を洗ったあと「よ~し、仕事すっか!」って勇んで出ていったことがある。
根性仕事、ここに極まれりってやつだよな。
そんな世界観で自分のミスをヘラヘラやり過ごそうとしているヤツに待っているのは罵声以外あり得なかったと思うんだ。
ただ、この罵声ってのは実にヒトを萎縮させる。
結果として、俺の同期のヤツはどんどん仕事をこなすことができなくなり、結果として会社をやめてしまった。
この間、そいつのその後の人生ってのを聞く機会があったんだけれども、実に悲惨という言葉しか思いつかないような人生を送っていた。
どこでヤツは間違ったんだろう?
パワハラをする動機
そもそもパワハラをする側から考えてみる。
なんでパワハラをするのかってやつだ。
で、一言でパワハラって言っても、その実態が何なのかってのを定義してからじゃないと話がまとまらないよな。
思い込みも良くないので、ちっとネットに聞いてみる。
この定義は厚生労働省の定義なんだそうだ。
これさ。ハラスメント全般に言えることだけれども「何をしたら」じゃなくて「何を感じられたら」って定義なんだよな。
つまり、パワハラも苦痛を感じられた瞬間に成り立つってわけだ。
なので、パワハラってのはする側には明確な動機ってのは定義しにくいってことになる。
何しろ、相手がどう感じたかがすべてなんだから。
もちろんわかりやすいパターンもあるとは思う。
大勢の前で怒鳴りつけたり、暴力を振るったりとかね。
まあ、暴力に至っては普通に暴行罪だから別の話だけどね。
まずは怒鳴りつける動機ってのに絞って考えてみるのが良いのかもしれない。
なんで仲間を怒鳴るのか?
シンプルに考えて怒鳴る対象の仲間が仕事をうまく出来なかったからだよな。
流石に仕事中に「おめぇうぜえんだよ。近寄んな」とか仕事と関係ないことで罵倒するやつがいたら頭おかしいもんな。
当然仕事なんだから、怒鳴るやつもそれなりのミッションを抱えている。
そのミッションをこなすためには自分だけの労働力では無理で、仲間の労働力を前提にしなければならない。
その仲間が明らかなミスをしているのがわかったときに「何やってんの!?」くらいのことを言いたくなるってのは、まあ道理だよな。
でもその言葉が「精神的苦痛」を引き起こすのも、また道理だ。
じゃあ、どうすれば良いんだ?
愛情を持ってミスを指摘すれば良い?
それ違くね?
だって仲間は仲間であって家族じゃないんだぞ。
仲間ってのは同じ目的に向かってお互いに努力し合う存在であって、愛情によって結びついているものじゃない。
じゃあ、目的にそぐわない行動を仲間がしているときに、どうすれば良いんだ?
無視する?
あり得ない。それこそ他の仲間への背信行為だ。
感情を交えずにミスを伝える?
それが「精神的苦痛」を相手に与えないってどうして言える?
黙ってミスをリカバーする?
それって未来にリスクを抱え込むことになるじゃんか。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちはどうすればパワハラをすることと、されることを避けることが出来るんだ?
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