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南アフリカって国を考える

あんたもお籠り生活を継続しているかい?

こんなお籠り生活でなければ見ようともしないものを見たりすることってあるよな?
俺の場合、BBCの特集映像なんってやつをhuluで見たりしてみたんだよね。

その中で、え?マジか。こんなんなってんの?今。ってような情報も俺の低めのアンテナに引っかかってきたんだよね。

今回は、そのBBCの番組から得た情報を考えてみる回だ。

ちーっと「ヒトの気持ち」ってものが抱える問題について一緒に考えてみようや。

南アフリカ共和国という国

改めて南アフリカってどんな国?って聞かれたら、あんたはどんな風に答えるんだろうね?

俺としてもイメージはアパルトヘイトが行われていた国なんだよね?あとダイヤモンドが取れるんだっけ?くらいのイメージしかなかった。

さらっとWikipedia先生の言うことを読んでみると、結構な課題を抱えている状況が透けて見える。

特にアパルトヘイトによる人種差別制作の爪痕は色濃く残っている様子だ。

人種差別という文化

この人種差別って言葉。ストレートに日本人である俺たちがこの言葉から受ける印象は「悪」そのものだよな。

ヒトがヒトを差別するってのは、資本主義に裏打ちされた民主主義にとって害悪以外の何物でもない。

大量生産によって富を得たい資本主義は、その大量生産に必要な労働力の最大化という課題を持っていた。
その労働力の最大化を実現するために資本主義陣営は「自由に働く」という方法を見出し、社会主義陣営は「計画的に働く」という方法を見出した。

結果として、労働力を最大化するためには「計画的に働く」よりも「自由に働く」ことのほうがヒトという生き物にとっては効率的だということが歴史的に証明されて、今の「自由は大切」という価値観につながっている。

で、この資本主義に裏打ちされた民主主義の世界で育ってきた俺たちは「差別」という自由の対義語ってくらいの言葉に対して嫌悪感を抱くように育ってきたよな。

ところが、南アフリカ共和国ではアパルトヘイトという人種差別しないと法律違反っていう制度が長らく運用され続けていた。
あんたも中学校とかでアパルトヘイトについては学んだと思うんだけれど、それが実際の生活において一体全体どういう意味を持つのかなんて深く考えて来てないと思うんだ。
なんつっても俺が全くその辺を考えていなかった。

カフェラテのようなまだらな文化

BBCの番組の中では、様々なアパルトヘイトが生み出している文化が紹介されていた。

もともと、南アフリカ共和国という国はありとあらゆる人種が混在している国なんだそうだ。白人と黒人が住んでいるってイメージがあると思うけれど、アジア系、インド系などの黄色人種も多数住んでいる。

その様子を捉えて「虹色の国」なんて表現もあるんだそうだ。

アパルトヘイトが撤廃になって、人種間の交流も増えていっているんだろうって勝手に思っていたんだけれど、番組の中で若い世代の学生、つまり生まれたときからアパルトヘイトが撤廃されている世代のヒトでこんな意見があった。

「この国はカフェラテのようなもの。ミルクとコーヒーが混ざってはいるけれど、そこには確実に濃淡がある」

つまり、人種間の交流は確かにあるけれど、渾然一体とはなっていない。黒人は黒人と文化圏を作り出しているし、白人は白人と文化圏を作り出している。インド系ならインド系、アジア系ならアジア系と文化圏を作り出している。決して、混ざり合ってはいないってことなんだそうだ。

印象的なのが黒人とインド系のカップルが千人規模の大学で1組か2組程度しかないって事実だった。

理由を問うと、まさに文化の違いだってことなんだそうだ。
黒人の人々の文化の中には芋虫を使った料理が普通にあるところに、白人のパスタ料理が混ざることが出来るのかって話だ。

なあ、あんたは想像したことがあるか?
同じ国に住んでいるヒトの文化でこんなにも決定的に文化が色分けされているって現実を。

自分が劣等人種だって感覚

さらに俺を痛く刺激した言葉があった。

「黒人は悪い人種。いつだって悪いことをするのは黒人」

このセリフを黒人の御老体が言っていたんだよ。

いや、もうなんつーんだ?
これほどヒトの心を塗りつぶしてしまうアパルトヘイトという制度ってなんなんだ!って叫びだしたくならないか?

ふざけんなよ!
あんたらが何をしたっていうんだ!
あんたは立派に生きているんじゃないのかよ!

番組を見ていて、たまらなく悲しくなってしまったんだよね。

アパルトヘイトは歴史上の出来事ってだけじゃない。
今この瞬間も傷を作り続けている現実なんだな。

なあ、あんたはどう思う?

世界にはまだまだ俺たちの知らない現実ってやつがあるらしいぜ?

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