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「俺、バカだなあ」という口癖

あんたにも口癖ってのがあるかい?

俺たちは実に多くの癖ってやつにまみれながら生きていると思うんだよな。

貧乏ゆすりみたいなわかりやすい癖もあるし、自分ではあんまり気づかないような癖もある。

中でも結構厄介な癖がある。
口癖ってやつだ。

口癖ってのは、その言葉を発することで外部刺激として自分にインプットされる情報になるってのがある。

つまり、自分の口癖がネガティブなものだったりすると、そのネガティブがブーストされるってからくりだ。

なのでネガティブな口癖ってのは口にしないほうがいいんだけれど、なにしろ癖だ。
気がつくと口にしちまうんだよな。

今回は自分のネガティブ口癖を意識し直す回だ。

あんたにもなんか口癖ってのがあるとは思うから、意識し直しておこうぜ。

俺のネガティブ口癖

俺のネガティブ口癖の一つで最も俺の中で根深いなって思えるやつがある。

「俺、バカだなあ」って口癖だ。

ちょっとしたミスをしても言うし、でっかいミスをしたときも言う。
なんならなんも起きてないときにも言っちまう。

そんなことを口に出すことになんのメリットもないことは理解しているのに言っちまう。
まさに「俺、バカだなあ」ってやつだ。

なんでこんなのが口癖になっちまったのか。

おそらくだけれども、俺がガキンチョの頃に原因は遡る気がする。

俺の口癖を生み出した原因

俺はホントのガキンチョだった頃、つまり小学校に入る前くらいの頃、周りに比べて体がデカかったんだよな。

そして、そのくらいのときって体力が上のやつが偉いみたいなヒエラルキーが出来るじゃんか。

そんなもんだから、俺は所構わず腕っぷしに物を言わせていろんなことをしていた感じがする。

で、当然周りの大人たちは言うわけだ。
「この子は力加減が出来ない」ってね。

つまり俺は「本気を出したら怒られる子ども」だったわけだ。

まあ、普通のガキンチョだったので大人に叱られるとしぼむわけだ。
そしていつしか「本気」を出すってことそのものを否定していくようになっていったんだと思う。

そして、いつしか俺はつぶやき始めてしまった。
「俺、バカだなあ」って。

バカな自分を受け入れたくなかった

そんなネガティブ口癖がついちまった俺だけれども、心では当然っちゃ当然なんだけれど、「バカは嫌だ!」って思っとるわけよ。

本気を出したら怒られる子どもに必要なものって何か。

きっとだけれど、本気を出してもかなわない存在だと思うんだよな。

言い方を変えれば本気を出しても問題なくさばいてくれるヒトって感じ。

幸いなことに、俺は両親や弟がわかりやすく学力が高かったので、本気を出す相手には不自由してなかったと思う。

でもそれは同時に「俺、バカだなあ」ってことを肯定する事実でもあったんだよな。

こうして、俺は見事にオッサンになるまで「俺、バカだなあ」と言い続けてしまっているわけだ。

俺のバカの本質

そんな風に、俺は学力という能力において両親や弟とくらべて劣っている。

そして「俺、バカだなあ」と言い続けてしまったことによって、それが事実だと本気で思っていたりもする。

でもとあるときにだ。
「あんたは頭が良すぎるから、周りを置き去りにしている」なんて言われたこともあるんだ。

それを聞いたときの俺がどんなだったと思う?

ふへ?

鳩が豆鉄砲を食ったようってのはそう言う感じなんだろう。

だってそうだろう?
俺はバカなはずなんだ。

だからこそ、オヤジのように会社の組織の中で上り詰めることを選べなかったし、オフクロのようにワーク・ライフ・バランスをきっちりコントロールすることも出来なかったし、弟のように医者という立場で多くのヒトの命に関わる仕事にもつけなかった。

それと同時にこうも感じた。
俺はオヤジのようにもオフクロのようにも弟のようにもなりたくないって感覚をね。

俺は彼ら彼女らと比べて劣っている部分があるのは事実だと思う。
でも、なぜ「なりたくない」のか?

たぶんだけれど、俺の口癖が俺に制約をもたらしたってことだと思うんだよな。

つまり「俺はバカじゃないとおかしい」って俺は思っているわけだ。
「俺、バカだなあ」という呪いの言葉によって。

なあ、あんたはどう思う?

俺はこの呪いの言葉から抜け出す方法があるんだろうか?

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