宗教を信じるヒトの数の変化
あんたはなにかの宗教を信じているかい?
俺の場合はご多分に漏れず神道の感覚と仏教の感覚が根っこの方にある気がしているが信仰しているって言い切れるほど強い思いは抱えていないってのが現実だと思う。
それでもどなたかが亡くなれば「安らかにお休みください」と願うし、奇跡的なことを目の当たりにすると、何らかの神性を感じることもある。
俺の感覚だと宗教観ってのはヒトという生き物と切っても来れない部分があると思うんだよね。
ところが、ネットをふらついていたらどうにも先進国では「無宗教化」が進んでいるらしい。
今回はこの無宗教化って現象について考えてみる回だ。
ちっと宗教って存在が俺たちに何をもたらしているのか、考えてみようぜ。
世界的な宗教の分布
今現在、世界的に最も信仰しているヒトの数が多い宗教はキリスト教らしい。
世界の総人口73億人の内訳は
キリスト教:23億人(人口比で32%)
イスラム教徒:18億人(25%)
ヒンズー教徒が11億人(15%)
仏教徒が5億人(7%)
民族信仰が4億人(5%)
なんだそうだ。
ちなみに神道は民族信仰って分類になるんだそうだ。
はは~ん、やっぱキリスト教すげぇなって思うわけだけれども、どうやらこの構造が結構な変化を見せているらしい。
どうもキリスト教も信仰するヒトを増やしてはいるものの、イスラム教を信仰するヒトの増え方よりも少ないらしいんだよ。
2060年にはだいたい同じくらいの信仰者数になるらしい。
これは爆発的に人口が増えている地域とイスラム教を信仰する地域が重なるからってことらしい。
イスラム教とキリスト教の勢力図が変わることによって世界情勢に少なからず影響を及ぼす気がするのは俺だけじゃないと思う。
9.11以降、イスラム教に対する恐れってのはアメリカを始めとして多くのヒトの心に刷り込まれてしまっている。
イスラム教を十把一絡げに属性としてみることがどれだけ乱暴なことかって事実を置いておいてもね。
必然的に対立軸としての宗教観が広まっていく気がするよな。
先進国では無宗教化が進んでいる
そんな感じでおっかながっていると、別のデータにも出くわした。
どうやら先進国では無宗教化が広まっているってことらしい。
ピューリサーチセンターが2018から2019年にかけてアメリカで実施した調査ってのがあるらしいんだ。
そのアンケートでは、「自分が信じる宗教は何ですか」という質問をしたらしい。
結果としてキリスト教は2009年に77%のヒトが信仰していたのに、2019年には65%にまで減っているらしい。
代わりに増えているのが無宗教だ。
2009年の17%から9ポイント増えて26%が無宗教と回答しているんだそうだ。
ちなみにカトリックが20%だからカトリック信者より無宗教のヒトの方が多いって結果だ。
大統領になるときに聖書に手を当てて宣誓する国とは思えない数字だよな。
無宗教化の背景
どうしてこんな事になっているんだろう?
どうも背景には「コミュニティー」というものがあるらしい。
つまり、ヒトが教会に足を運んでいたのは、そこにある確かな価値観とそれを共有できるヒトたちの存在ってのがあったってことらしい。
キリスト教に限らず宗教の価値観ってのは実に揺るぎないものが多いと思う。
わかりやすいところで言えばキリスト教やユダヤ教の聖書、イスラム教のコーランなんてず~っと内容は変わらないもんな。
聖書に至っては死海文書の内容が今の聖書の内容とほとんど変わっていないってことからも、その普遍性ってやつにこそ宗教の価値があるってことなんだと思うんだよね。
ところが現実の世界の価値観ってのは千変万化し続けている。
インターネットの出現により、俺たちはより多くの「知らないこと」を知ることができるようになった。
すべての真理は聖書の中にあるという価値観と「知らないこと」が渦巻く世界とのギャップってのはヒトを宗教から遠ざけるのに十分だってことなのかもな。
つまりヒトは「教え」ではなく「学び」を必要とするように変化しつつあるってことなんだろう。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちは「学び」を得るために宗教が与えてくれていた「倫理」の代わりになるものを学び取る事ができるんだろうか?
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