政治不信という状況を生み出すもの
あんたも政治不信がどうのこうのってニュースを眺めているかい?
現実問題として、自民党の内部で起きていたいわゆる裏金問題ってのに問題を感じているヒトは多くいるんじゃないかと思うんだ。
そりゃあ、政治家が権力を使って自分たちの都合のいいように銭を稼いでましたってなったら、気分悪いもんな。
仕組みとしては三権分立を使って立法権を司法権が監視するってものがあるってのは小学生でも習うもんだけれど、そのからくりも万能じゃあない。
なにしろ守るべき法律をこさえるのが立法権なんだもんな。
その法律を作る立場のヒトが結託して自分たちに都合の良い状況を作り出しているなんてのが実態としてあったなら、まあまあ政治不信ってのが湧き上がってくるってのは自然成り行きってやつだもんな。
その立法権を手に入れる権利ってのを俺たち有権者が選挙で握っているって構図にはなっているから、まあ何とかなるかって一応の安心感みたいなものを手に入れたような気になっているわけだ。
でもよ?
ホントかその安心感。
今回は一連の政治にまつわるあれこれに対して俺たちが考えないとならんことを整理する回だ。
ちっと、俺たちの責任ってやつを眺めておこうぜ。
政治を考えるってこと
民主主義ってからくりで今の世の中が動いているって前提で考えれば、俺たちは政治ってやつから目をそらすことは「悪」ってなるわな。
ところがだ。
この前提ってのが実に曲者だ。
だってそうだろう?
俺たちはずっとこの30年間、俺たちの未来を削り続けてきた。
経済的に困窮して、きたる未来の姿を想像することも出来ず、ただ漫然と「今」に耐え続けてきた。
全部、政治家という偉いヒトに責任を押し付けながらね。
消費税を上げるなんて政治家は信じられない。
汚職をする政治家なんて信じられない。
分からないような形で増税するなんて信じられない。
じゃあ、俺たちは消費税を上げる決定をした政治家に対して何か行動を起こしたのか?
選挙に行ったって?
ならその選挙で投票した対象の政治家が消費税についてどんな意見を持っていたのかってのを調べたりしたか?
いや、責めているわけじゃなくて、そんなことをしないのが普通だと思うわけよ。
大抵の場合は日々の生活に追われて、政治について考えることも出来ないだろうしね。
忘却という現実
じゃあ、まるっきり政治のことを考えないで良いのか?
そう言われたら大抵の大人は「No」って言うよな。
そんな感覚を持っている大人ってのは多いと思うんだよ。
それでも俺たちは政治のことを考えるってことに労力を割こうって思えない。
こんなに政治の決断に苦しめられ続けているのにな。
なぜか。
多分、俺たちは「苦しい」ってことに慣れちまっているんだろうな。
ゆでガエルみたいにね。
ほんの35年前までは、消費税なんてものがなかったんだぜ?
自動販売機でジュースも100円で買えたんだぜ?
「はじめの一歩」の原作で青木勝が一歩に向かって100円硬貨を投げるシーンがアニメでは500円硬貨にせざるを得なかったなんてのもあったな。
100万円の車は100万円で買えたのがいまじゃ110万円になっちまうわけだ。
ものがなんも変わらないのに10万円持ってかれるって、ちょっと考えるとえぐい話だよな。
こんな風に、俺たちは意識していないとホントにいろんなことを忘れちまうように出来ているんだよな。
大人の出来ること
そんな忘却にあらがうことは出来ないのか?
そんなこたぁない。
インターネットで調べればいくらでも過去の出来事は調べられるし、その結果がどうなっていったのかも調べられる。
ポイントはその「調べる」ことと「考える」ことのはずなんだよな。
消費税を上げてGDPはどうなったのか。
ロッキード事件が起きて、選挙制度はどう変わったのか。
リクルート事件が起きてもなんでリクルートは企業として存続できているのか。
ありとあらゆる答えがそこかしこに転がっている。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちは一人の大人としてやるべきことをやれているかい?
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