嘘を捨てろ・「新世界」を読む
ようこそ「新世界」の世界へ。
この記事はお笑いコンビキングコングの西野亮廣さんの著書「新世界」をその章立てごとに読み解くことで、より「新世界」という作品をあんたに楽しんでもらうための記事だ。
今回は11回目。「嘘を捨てろ」の章を読み解いていこう。
「嘘」は「信用」を削る
「嘘はつかないほうがいいよ」
んなこたぁ言われなくてもわかってらい。あんたはそう言うかもしれないな。
だけど、新世界のこの章で書かれている「嘘」を読んでも、同じことを言えるだろうか?
あんたはどんなときに嘘をついている?
自分のミスを隠そうとしたとき?
誰かに売り込もうとしている商品に欠陥があったとき?
そんな嘘をつかないのは当たり前だよな。俺もそう思う。
ここでつかないことが難しいとされている「嘘」は何かを配慮する嘘のことだ。
例えば、あんたが友人のうちの夕食にお招きされたとするじゃないか?
そこで出された夕食の味付けがあんたの好みじゃなかったとするじゃないか。
そのときに「いやぁ、料理上手な奥さんをもらって、お前幸せものだな!」という「嘘」をついたこと、あんたは無いか?
いや、何も聞かれないときに「お前の奥さんの料理は俺の口に合わん」って海原雄山みたいな生き様を見せつけろってわけじゃないぞ?
その友人が「俺の奥さんの料理最高だろ?」って問いかけてきたときに、あんたは「嘘」をつかないでいられるか?って話だ。
そんな思慮の末の「嘘」。
そんな嘘でもあんたの信用は削られていく。なぜかって?
その「嘘」は相手を思いやっているようで、実はあんたの保身のための嘘だからだ。
上の例なら、「お前の奥さんの料理下手だな」って言って「友人と奥さんを傷つけたくない」っていうのは表向きの理由で、「そういうひどいことを言う人だと思われたくない」っていうのが本当の理由だよな。
料理の場合は好みが大きく影響するから、一概に料理を作った人にのみ原因があるわけじゃない。
その意味では、上の例なら「いやぁ俺はもうちっとパンチの効いた味が好きだね」って答える道がまだ残されている。
じゃあ、あんたが会社づとめをしているなら、こんなケースはどうする?
ある女性社員が明らかに会社のTPOに合わない服装で勤務しているとするじゃないか?
それに対して、あんたはどう話せる?
TPOに合わない服装は、その女性の信用を損ねてしまうかもしれないし、下手をしたら会社としての信用にも傷をつけてしまうかもしれない。
でも、女性の服装センスに口をだすようなことをすると、下手すればセクハラとして訴えられてしまうかもしれない。
まさにどの道をたどるにしてもリスクが伴う状況。
そんな中で、俺たちは俺たちの信用を守るためにも「嘘」をつなかい方法を模索していかなきゃならないってことだな。
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