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いつも心の奥底にある音楽

あんたは青春時代の音楽ってやつを思い出すことがあるかい?

オッサンともなると、日々の生活から音楽というのは殆どなくなってしまい、その時間をオーディオブックやらポッドキャストやらが占領している状況だ。

学生時代はあれ程通い詰めたカラオケにもほとんど行かなくなってしまった。
声、出ないんだろうなぁ。もう。

今回は、そんなオッサンが音楽について思い出そうとしてみる回だ。

まあ、あれだ。
最近の音楽はほとんど聞いていないから懐メロの振り返り回と思って付き合ってみてくれよな。

初めて買ったCD

初めて買ったCDってあんたは何だった?
俺の場合はTM NetworkのSelf Controlだった。

普通に売っているんだな。Amazonすげぇ。

当時の俺としては、このシンセサイザーでこさえられた旋律がものすごく印象的だったのと、中学時代というものすごく自分の感覚に翻弄される時期にSelf Controlという言葉が俺の中ですごく意味を感じたからなんだと思う。

ついでに言えば、シティーハンターの主題歌としてGet Wildが結構流行ったってのもあるかな。

しかしまあ、小室哲哉さんはこのころは今の離婚調停がどうのこうのなんて想像してなかったんだろうなぁ。

大切なあの子の目を、これ以上曇らせないで
出典:Self Control

この歌詞を小室さんは今どんな気持ちで振り返るんだろう?

そして、今の俺はこの歌詞をどう捉えていけばいいんだろうな。

ヘビーローテーションしていた曲

TM Networkもものすごく聞きまくっていたが、ヘビロテで聞きまくっていた曲っていうと他にもある。

これも普通に売っているんだな。
ビバ、インターネット社会。

これが何かって言うとだな、ウィンダリアっていうアニメ映画があったんだよ。今から33年前だ。うぉう、時代は流れるってもんだ。

ざっくり言えば、ファンタジー世界のロミオとジュリエットの物語を背景とした「約束」の物語ってところか。

有り体に言えば悲劇ってやつなんだが、この悲劇に少年時代の俺はハマりまくった。
何がってよ。この物語もさることながら、エンディングテーマの「美しい星」って曲がものすごくきれいだったんだよ。

まあ、ちっと聴いてくれよ。

今となっちゃ当たり前のように物語とシンクロした楽曲が割り当てられているアニメ音楽。
でも、この当時、この悲劇の物語を味わったあとにこの曲を聴いた時の感覚は今でも鮮明に思い出せる。

物語で失われた多くのもの。
その一つ一つを慈しむようにこの曲は歌い上げている。
その失われたものを取り返すことは決して出来ない。
そこにあるのは後悔のみ。

そんな絶望的な状況をあくまで美しく歌い上げている。

いやぁ、いい曲だな。今聴いても。

アニメつながりで思い出した曲

ってアニメつながりで唐突に思い出した曲についても書かせてくれ。

鋼の錬金術師はオッサンになってから見たアニメだけれど、オッサンだからこそこの曲はしみまくった。

なんつーんだ?
ホーエンハイムの気持ちってやつがものすごくリアルに俺の中でこの曲によって像を結ぶ。

今でも聴くと、涙が止まらない。
この祈りの曲は愛する人への思いがこぼれだしていくように言葉になっていくような印象が強い。

曲と物語がシンクロすることの力ってのがこの曲にはある。
ああ、そうか。
俺にとってやっぱり音楽ってのは物語の一部なんだな。

そして、その物語を紡ぎ出した中川翔子さんの生い立ちにすらこの曲は思いを馳せることが出来る。

中川翔子さんのお父さんは中川勝彦さん。
かつてビジュアル系のアーティストとして有名を馳せた人だ。

そして、彼は若くして急性骨髄性白血病に倒れてしまう。
治るためには骨髄移植しか方法がない。

家族で骨髄の型があう人を調べていく中で、最後に娘の中川翔子さんが残った。
そして、勝彦さんは娘の骨髄検査を拒んだ。

命を永らえる可能性よりも娘の苦痛を嫌った。

今日よりもっと 強くなりたい
この声がキミに届くように
出典:Ray of Light

あの時の勝彦さんの思いを受け止められなかった中川翔子さんの悲鳴にも似た思いが紡がれているようじゃないか。

いやはや、青春の音楽を思い出すつもりが、結局は中川翔子さんの思いに押し流されてしまった。

さて、あんたはどうだい?

あんたの心の奥にしまってある曲。教えておくれよ。

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