財務省がお金を出し渋るわけ

この緊急事態宣言の状況の中で、政府が経済を守るための財政出動をキッチリ行ってくれない状態について、あんたも思うところがあるんじゃないかな?

国民一人当たり10万円の現金給付を行うってことは決まって、いよいよ各自治体ごとに申請を受け付けている状態が始まっている。

とは言え、突貫工事でやるものだから、色々と手続き的に手間暇がかかるようになってしまっている。というか、自治体ごとに手続きの方法が違うもんだから、自分で自分の住む自治体に問い合わせをして、具体的な申請方法を確認する必要がある。

幸い俺の住む自治体ではホームページで手続方法がマイナポータルっていう全国一律のマイナンバーに紐付いた申請方法を取ってくれていたので、e-taxで確定申告をしているようなヒトはワリカシシンプルに申請が出来るようになっていた。

って言うか、マイナポータルなんて言葉すら俺たちは聞いたときが無いよな?
なに?オマイのアンテナが低いんだろって?
まあ、そう言われてしまうとぐうの音も出ないんだけれど、それにしたって煩雑だと思うんだよ。

何つっても、この現金給付の申請ってさ、銀行振込をしてもらう申請なんだけれど、その銀行振り込み先が確実にあんたのものだって証明をするために、キャッシュカードなり通帳なりのスキャンをしたものを画像添付する必要があるんだぞ。
なんだその嫌がらせみたいな申請方法。

今回はそんなお金を出したがらない政府ってのがなんでそうなっているのかってやつについて整理してみる回だ。

単純に誰かを悪者にすればいい問題じゃないらしいぜ?これってよ。

お金を出していいかどうかを管理する省庁

あんたはこの日本の政府が使うお金をどうやって決めているか知っているかい?
何?国会で予算決めてんだろって?

大正解。なんだけれど、その予算を組むのってどうやっているかって話だ。

年末にかけて作られる政府案ってのが一等最初に決められる。
こいつは文字通り政府の案だ。つまり、まだ国民の代弁者である国会の承認を経ていない。
なので、この政府案ってやつを年明けから国会で吟味して決定するってわけだ。

でもそこには問題というかからくりが一つある。
その政府案ってどうやって作ってんスカって話だ。

何?政府の案なんだから、内閣なり官房なりが作ってんだろって?
そいつが違う。
政府案を必死こいて作っているのは財務省主計局の主計官11人だ。

直近だとこのヒトたちだね。

このPDFの中に「主計官」として名を連ねている11人のヒトが政府案をこさえているってわけだ。
ちっと名前抑えておいたほうがいいかもしれないぜ?
ある意味、今の状況において俺たちの命を握っている11人ってことだからね。

財務省が存在する意味を定義している法律

で、この大切な政府案をこさえている財務省主計局。

そのヒトたちの存在意義を定義している法律がある。

そいつが財務省設置法だ。

こいつの第3条に財務省が存在している意味ってやつを定義されている。

財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする。
出典:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=411AC0000000095&fbclid=IwAR38fORDkLRQ8v7Yf89q2TK4e4RCR6vc41QD5zYaykxAbkiYTdCgT4DHfnc#9

一見して特に問題もないように見えるんだけれど、他の省庁の設置法と見比べてみるとちっと問題が浮かび上がってくる。

例えば厚生労働省はこんな感じだ。

厚生労働省は、国民生活の保障及び向上を図り、並びに経済の発展に寄与するため、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進並びに労働条件その他の労働者の働く環境の整備及び職業の確保を図ることを任務とする。
出典:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=411AC0000000097#9

そう。国民のために働くってことが明記されているわけだ。
つまり、財務省が存在している意味は国民のためって定義が漏れていて、ただただ「健全な財政」ってやつを守るために必死になってくれているってわけだ。

こいつがただの社訓みたいなものだったら問題はない。問題はこれが法律として制定されていてその法律に従って財務省の皆さんは全力で健全な財政を実現しようとしているってことだ。

しかも法律には財務省は国民のために動けって定義が無いもんだから、国民生活よりも財政の健全化ってやつの方を優先しないと法律違反になっちまう。
なんだそのバカみたいな状況。

どうも、この法律は昔の省庁再編のときに定められているらしくって、その前の大蔵省時代にはキッチリと「国民のため」って文言が入っていたらしいんだよね。

ところが財務省となったときに設置法がこう言う様になっているため、財務省は国民のために財政出動をするっていう「不健全」な行動を法律で抑止されてしまっているってわけだ。

この法律をなんとかしない限り、日本は緩やかな死を免れない状況だ。
しかも、一連のコロナ騒ぎで、今、財政出動をしなければ多くの国民は突然死を迎えざるを得ない状況に追い詰められている。

もはや、待ったなし。
俺たちはこのことをキッチリ把握して発信していく必要があると思わないか?

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは俺たち自身を殺そうとしているこの法律に声を上げていかないとマズイ気がしないか?

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