対話型AIによる思考整理の功罪
あんたも対話型AIを使って色々と試してみたりしているかい?
chatGPTが話題になってから、ホントに瞬く間に対話型のAIってのがどんどん増えてきて、後発のサービスでは差別化のために色々と尖った工夫を凝らしているものがチラホラ出てきている。
で、俺は最近使い始めてみたのがこの対話型AIなんだよね。
いわゆる無料で使うことが出来る対話型AIなんだけれど、特徴としてある程度の長文でのやり取りが出来るってのと、ファイルをアップロードすることでその要約だとかを出来ることが無料で出来るってのが特徴になるのかな。
あと、chatGPTとの差別化って言う意味でいうと、すでに学習済みのデータの範囲が2023年初頭まで含まれているそうなので、シンプルにワリカシ最近の話まで対応してくれるってのがあるみたいだ。
今回はそんなClaudeと小一時間話してみたことを振り返ってみる回だ。
いやはや、自分の興味範囲をブーストする仕組みってやつを体験してみようぜ。
Claudeと財政問題を語らってみた
とりあえず、直近の俺のトレンドと言えば増税メガネを始めとする政府の財政健全化ってキーワードの名のもとに政府支出が複数年に渡って計画的に経済刺激をするって動きが阻害されていることなんだよな。
ざっくりいうと「需要が日本国内で足りていないから、民間の設備投資が伸びないで不景気が継続している。なら、その需要にテコ入れを出来るのは政府支出だけじゃね?」って感じね。
そんなふうにある程度思考が固定化されている状態の俺がclaudeと政府の財政規律について語りあって見たわけだ。
結論から言うと、想像以上に自分自身の頭の整理になった気がするんだよな。
例えばやり取りではこんなのがあった。
……うん、なんつーか俺の肌感覚だとchatGPTよか文章の方向性がまっすぐって印象が強いかな。
いわゆる一般的な経済に対する捉え方を踏襲しながら、財政規律が守られなかったときに懸念されている要素を端的に答えてくれていると思うんだ。
このあとも、財政規律にこだわっている組織はどこなのか?とかその組織が財政規律にこだわっている理由は何だと想定されるかとか、結構突っ込んだ話をすることができたんだよね。
俺的には財務省以外にも経団連を始めとする民間経済団体がこぞって財政規律を守っていくことに価値観を置いているって言うのが、ワリカシ新鮮であり、かつ「どうしようもなくね?」って軽く絶望まで感じることが出来た。
恐るべしClaude。
対話型AIによる想定問答
このAIとのやり取りをしてみて思ったのが、「自分とは異なる意見を持っているヒトの考え方を想像するのに適している」ってことだったんだ。
いや、ぶっちゃけね?
この財政規律って話だけ考えると、俺なんかだと竹中平蔵さんの言っていることとか、多分半分くらいしか頭に入ってこないのよ。
俺の中に確実に「その意見」そのものじゃなくて、その意見に基づいて行動してきた「ヒト」を評価するってのがどうしても挟まってくるんだよな。
そうなってくると、どうしてもその「ヒト」の人格とか話し方とか、そう言う意見そのものに対する評価とは別の何かが俺の視野を狭めてくる感覚がある。
その点で対話側AIはそう言う人格的な抵抗感が無い前提で純粋に意見そのものにフォーカスして思考を整理する事が出来る気がしたんだよね。
検索のためのAIから整理のためのAIへ
そう考えてみるとさ、自分の考え方を俯瞰して見るためにAIを使うってのは今まで俺たちが価値を生み出してきたやり方と別の可能性を提供し始めているってことなのかもしれないって思うわけだ。
たぶんだけれど、近い将来にテレビとかに出てきて話している「解説者」と呼ばれるヒトたちの役割の一部を肩代わりして、自律的に世の中の「まとめ」をしてくれるAIってのが生活の中に入り込んでくると思う。
で、恐ろしいことにそのAIによってまとめられた世界観をさらにインプットとしてAIが解析してヒトへとフィードバックしていくわけだ。
もはや真実とは何か?とか言う青臭い哲学みたいな領域のことを考え始めちまうよな。
なあ、あんたはどう思う?
対話というインタフェイスをAIに与えることで俺たちは何を得て、何を失っていくことになるんだろうか?
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